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2022.06.20

女子砲丸投・奥山琴未が14m04でV インターハイ連覇よりもフォーム改善を優先「今変えていかないとダメ」/IH中国
女子砲丸投・奥山琴未が14m04でV インターハイ連覇よりもフォーム改善を優先「今変えていかないとダメ」/IH中国

◇インターハイ中国大会(6月17日~19日/島根県出雲市)

8月に行われる徳島インターハイ出場を懸けた中国大会の最終日、昨年のインターハイとU18陸上大会で2冠を獲得した奥山琴未(岡山商大附3)が女子砲丸投に出場し、1投目で記録した14m04により優勝を飾った。5月に自己ベストを記録した14m75からは遠く及ばない結果となったのだが、それにはフォームの改善に取り組み始めていたことが理由にあった。

1週間前に行われた日本選手権で13m台に終わったことが「今までにないくらいすごい悔しくて……」ひどく落ち込んだのだという。だが、そこに出場していたトップ選手が左腕を大きく振って反動の力を使っていることに着目し、取り入れたいと思った。奥山はすぐさまフォームの改造に着手した。今大会も6投とも左腕を大きく振るスタイルを試したが、まだものにはできていないため「早く帰って練習したい。もっとがんばりたい」と意欲的になっている。

今年のインターハイでも、記録をみても2連覇が十分狙えるが、タイトルよりも目指すフォームを身につけることを優先させたいと思っている。「陸上を長く続けたいので、長い目で見て今変えていかないとダメだと思っています」。インターハイでは負けることも覚悟している。それでも、奥山が将来的に飛躍していくための道を選択した。フォームを固めていき、まずは15m越えを目指している。

そのほか、インターハイでも活躍が期待される記録が続出した。男子走幅跳では、児玉成輝(沼田3広島)が7m59(+1.7)の自己ベストをマークして大会新記録での優勝を果たす。女子100mでは先村若奈(高川学園2山口)が11秒79(-0.3)の好タイムをマークし、飛鷹愛(光3山口)や島田柚葉(倉敷商3岡山)との11秒台対決に勝利。女子100mハードルでは綾目ひなの(神辺旭2広島)が13秒70(+2.4)で、森脇叶美(神辺旭3)や松村佳帆(玉野光南3岡山)との13秒台のレースを制した。

女子ハンマー投では昨年のU18大会で3位に入った佐野陽菜(松江工3島根)が50m00で順当に勝ち、女子三段跳は若松穂乃華(倉敷天城3岡山)が、中国高校記録と大会記録となる12m23(+1.6)で、男子走高跳は永瀬裕大(倉敷商3岡山)が2m06でともに自己記録を伸ばして優勝した。

対抗得点では、男子は72点で玉野光南(岡山)が、女子は74点で神辺旭(広島)が総合優勝を飾った。

地区大会は全11地区で開催。各種目上位6名(競歩、女子棒高跳、三段跳、ハンマー投は上位4位、混成は3位+各地区4~6位の記録上位5名)が全国大会に出場。インターハイは8月3日から7日まで徳島県で開催される。

◇中国大会優勝者一覧
男子
100m 植松瑞希(鳥取中央育英3)10秒51(+3.2)
200m 植松瑞希(鳥取中央育英3)21秒20(+2.4)
400m 松原桜汰(就実3岡山)48秒59
800m 國森郁光(鳥取東3)1分54秒20
1500m 宮本 凪(宇部鴻城3山口)3分55秒48
5000m イマヌエル・キプチルチル(倉敷3岡山)14分01秒94
110mH 外野晴琉(出雲3島根)14秒67(2.0)
400mH 村上 諒(広島なぎさ3)53秒22
3000mSC サムエル・キバティ(倉敷3岡山)8分45秒91
5000mW 吉迫大成(島根中央3)22分09秒41
4×100mR 鳥取中央育英(鳥取)40秒83
4×400mR 鳥取中央育英(鳥取)3分15秒94
走高跳 永瀬裕大(倉敷商3岡山)2m06
棒高跳 土江真翔(大社3島根)4m70
走幅跳 児玉成輝(沼田3広島)7m59(+1.7)=大会新
三段跳 鷲頭慶士(崇徳2広島)14m52(+1.0)
砲丸投 伊加海璃(玉野光南2岡山)14m81
円盤投 有田優心(広島城北3)44m15
ハンマー投 尾濱太陽(西条農2広島)58m64
やり投 伊丹理人(就実2岡山)62m31
八種競技 井上烈王(玉野光南3岡山)5363点
学校対抗総合 玉野光南(岡山)72点

女子
100m 先村若奈(高川学園2山口)11秒79(-0.3)
200m 堂前咲希(神辺旭3広島)24秒60(+2.0)
400m 江原美月憂(神辺旭2広島)56秒00
800m 岡藤美音(広島工大1)2分14秒50
1500m ジャネット・ニーヴァ(倉敷3岡山)4分12秒05=大会新
3000m ジャネット・ニーヴァ(倉敷3岡山)8分56秒37=大会新
100mH 綾目ひなの(神辺旭2広島)13秒70(+2.4)
400mH 森脇叶美(神辺旭3広島)60秒82
5000mW 糸賀百香(出雲2島根)25分27秒76
4×100mR 神辺旭(広島)46秒83
4×400mR 広島皆実(広島)3分52秒53
走高跳 尾池 優(玉野光南3岡山)1m66
棒高跳 宮崎愛梨(玉野光南3岡山)3m50
走幅跳 長谷川沙良(舟入2広島)5m78(+2.7)
三段跳 若松穂乃華(倉敷天城3岡山)12m23(+1.6)=中国高校新
砲丸投 奥山琴未(岡山商大附3岡山)14m04
円盤投 板倉南実(倉吉北3鳥取)40m42
ハンマー投 佐野陽菜(松江工3島根)50m00
やり投 奥山琴未(岡山商大附3岡山)47m84
七種競技 葛原沙知(倉敷中央3岡山)4369点(追い風参考)
学校対抗総合 神辺旭(広島)74点

文/松山林太郎

◇インターハイ中国大会(6月17日~19日/島根県出雲市) 8月に行われる徳島インターハイ出場を懸けた中国大会の最終日、昨年のインターハイとU18陸上大会で2冠を獲得した奥山琴未(岡山商大附3)が女子砲丸投に出場し、1投目で記録した14m04により優勝を飾った。5月に自己ベストを記録した14m75からは遠く及ばない結果となったのだが、それにはフォームの改善に取り組み始めていたことが理由にあった。 1週間前に行われた日本選手権で13m台に終わったことが「今までにないくらいすごい悔しくて……」ひどく落ち込んだのだという。だが、そこに出場していたトップ選手が左腕を大きく振って反動の力を使っていることに着目し、取り入れたいと思った。奥山はすぐさまフォームの改造に着手した。今大会も6投とも左腕を大きく振るスタイルを試したが、まだものにはできていないため「早く帰って練習したい。もっとがんばりたい」と意欲的になっている。 今年のインターハイでも、記録をみても2連覇が十分狙えるが、タイトルよりも目指すフォームを身につけることを優先させたいと思っている。「陸上を長く続けたいので、長い目で見て今変えていかないとダメだと思っています」。インターハイでは負けることも覚悟している。それでも、奥山が将来的に飛躍していくための道を選択した。フォームを固めていき、まずは15m越えを目指している。 そのほか、インターハイでも活躍が期待される記録が続出した。男子走幅跳では、児玉成輝(沼田3広島)が7m59(+1.7)の自己ベストをマークして大会新記録での優勝を果たす。女子100mでは先村若奈(高川学園2山口)が11秒79(-0.3)の好タイムをマークし、飛鷹愛(光3山口)や島田柚葉(倉敷商3岡山)との11秒台対決に勝利。女子100mハードルでは綾目ひなの(神辺旭2広島)が13秒70(+2.4)で、森脇叶美(神辺旭3)や松村佳帆(玉野光南3岡山)との13秒台のレースを制した。 女子ハンマー投では昨年のU18大会で3位に入った佐野陽菜(松江工3島根)が50m00で順当に勝ち、女子三段跳は若松穂乃華(倉敷天城3岡山)が、中国高校記録と大会記録となる12m23(+1.6)で、男子走高跳は永瀬裕大(倉敷商3岡山)が2m06でともに自己記録を伸ばして優勝した。 対抗得点では、男子は72点で玉野光南(岡山)が、女子は74点で神辺旭(広島)が総合優勝を飾った。 地区大会は全11地区で開催。各種目上位6名(競歩、女子棒高跳、三段跳、ハンマー投は上位4位、混成は3位+各地区4~6位の記録上位5名)が全国大会に出場。インターハイは8月3日から7日まで徳島県で開催される。 ◇中国大会優勝者一覧 男子 100m 植松瑞希(鳥取中央育英3)10秒51(+3.2) 200m 植松瑞希(鳥取中央育英3)21秒20(+2.4) 400m 松原桜汰(就実3岡山)48秒59 800m 國森郁光(鳥取東3)1分54秒20 1500m 宮本 凪(宇部鴻城3山口)3分55秒48 5000m イマヌエル・キプチルチル(倉敷3岡山)14分01秒94 110mH 外野晴琉(出雲3島根)14秒67(2.0) 400mH 村上 諒(広島なぎさ3)53秒22 3000mSC サムエル・キバティ(倉敷3岡山)8分45秒91 5000mW 吉迫大成(島根中央3)22分09秒41 4×100mR 鳥取中央育英(鳥取)40秒83 4×400mR 鳥取中央育英(鳥取)3分15秒94 走高跳 永瀬裕大(倉敷商3岡山)2m06 棒高跳 土江真翔(大社3島根)4m70 走幅跳 児玉成輝(沼田3広島)7m59(+1.7)=大会新 三段跳 鷲頭慶士(崇徳2広島)14m52(+1.0) 砲丸投 伊加海璃(玉野光南2岡山)14m81 円盤投 有田優心(広島城北3)44m15 ハンマー投 尾濱太陽(西条農2広島)58m64 やり投 伊丹理人(就実2岡山)62m31 八種競技 井上烈王(玉野光南3岡山)5363点 学校対抗総合 玉野光南(岡山)72点 女子 100m 先村若奈(高川学園2山口)11秒79(-0.3) 200m 堂前咲希(神辺旭3広島)24秒60(+2.0) 400m 江原美月憂(神辺旭2広島)56秒00 800m 岡藤美音(広島工大1)2分14秒50 1500m ジャネット・ニーヴァ(倉敷3岡山)4分12秒05=大会新 3000m ジャネット・ニーヴァ(倉敷3岡山)8分56秒37=大会新 100mH 綾目ひなの(神辺旭2広島)13秒70(+2.4) 400mH 森脇叶美(神辺旭3広島)60秒82 5000mW 糸賀百香(出雲2島根)25分27秒76 4×100mR 神辺旭(広島)46秒83 4×400mR 広島皆実(広島)3分52秒53 走高跳 尾池 優(玉野光南3岡山)1m66 棒高跳 宮崎愛梨(玉野光南3岡山)3m50 走幅跳 長谷川沙良(舟入2広島)5m78(+2.7) 三段跳 若松穂乃華(倉敷天城3岡山)12m23(+1.6)=中国高校新 砲丸投 奥山琴未(岡山商大附3岡山)14m04 円盤投 板倉南実(倉吉北3鳥取)40m42 ハンマー投 佐野陽菜(松江工3島根)50m00 やり投 奥山琴未(岡山商大附3岡山)47m84 七種競技 葛原沙知(倉敷中央3岡山)4369点(追い風参考) 学校対抗総合 神辺旭(広島)74点 文/松山林太郎

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