◇木南記念(4月30日・5月1日/大阪・ヤンマースタジアム長居)2日目
日本グランプリシリーズ大阪大会の木南記念の2日目。男子400mハードルを制したのは黒川和樹(法大)だった。スタートから持ち前の加速で一気に後続を突き放すと、最後まで懸命に腕を振ってフィニッシュ。速報タイマーは48秒88でいったん止まり、消えた。正式には48秒90。オレゴン世界選手権の参加標準記録をちょうどクリアし、喜びを爆発させた。
「標準記録を切れてホッとしています。前半から行くのが自分のレースですが、前半から行くけどリラックスしてリズムを大事にしました」と黒川。今季は日本学生個人選手権でも48秒台を狙っていたが49秒台にとどまり「モヤモヤが続いていた」という。
課題だった5台目から6台目の歩数が13歩から14歩に切り替えるところが「前半リラックスしたことでうまく切り替えられました」と好記録の要因を挙げる。
昨年の日本選手権者であり東京五輪代表。48秒台を2度マークするなど、一躍トップハードラーの仲間入りを果たした。その成長に心が追いつかず苦しんだ時期もあったという。だが、五輪を経験したことで「上半身の大きさが違う」とウエイトトレーニングでしっかり鍛えるなど、しっかりと世界を意識するようになった。昨年の「出ちゃった48秒」から、今回の「狙った48秒台」は、同じくらいの記録でも手応えが違う。
「まだまだ噛み合わない部分もありますが、噛み合えば47秒台も出ると思います」と黒川。そのためにも「48秒台を安定して出せるように」と考えている。目標は世界選手権入賞とアジア大会のメダル獲得だ。
「惑わされず自分のレースができるようにしたい」。それを試す格好の舞台が来週末、東京五輪2位、世界歴代2位の46秒17を持つライ・ベンジャミン(米国)が出場予定のセイコーゴールデングランプリとなる。

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