◇日本学生個人選手権(4月15~17日/神奈川・平塚)2日目
ワールドユニバーシティゲームズの選考会を兼ねた日本学生個人選手権。2日目に行われた男子砲丸投で大記録が誕生した。福岡大2年のアツオビン・ジェイソンが6回目に18m42を投げて優勝。日本歴代7位に入るビッグショットだった。
3月に自身初の18m越え(18m22)を投げていたアツオビン。今回は「調子を合わせてきたので19mを狙っていた」という意気込みで臨んだ。1回目に17m82、2回目に18m10と記録を伸ばし「良い流れを作れた」。さらに記録を狙い、「リズムを意識したところから、(グライドの)右脚の引きを速くしよう」と野口安忠監督からアドバイスを受けた。だが、想定より「少し速くし過ぎて」しまったことで、やや身体から離れて接地してうまく力が伝わらない。3回目ファウル。4、5回目も記録が伸びなかった。
「最後は気持ち」という6回目。明らかに滞空時間が長い砲丸が地面に落ちると会場から拍手が沸き、アツオビンもガッツポーズ。18m42は、野口監督の自己記録18m53(日本歴代5位、当時日本記録)にあと11cmに迫るもの。それでも「流れが崩れなかったらもっと大きな記録が出たと思います。(野口監督の)記録を超えたかった」と悔しい表情を見せた。
世界から遠いと言われる砲丸投のホープで、日本陸連ダイヤモンドアスリートにも選出。昨年から身体をさらに大きくし、体重は7kg増の103kgに。スクワットのマックスは150kgから190kgにまでアップした。「そのなかで跳躍、スピードもついて、パワーも生かせています」と持ち味は失っていない。
6月の日本選手権に向け「19mを投げて優勝したい」と力強い。世界大会の参加標準記録は21mを越えるなど、世界に出場することさえ高い壁。だが、「パリ五輪など、高いところから逆算していけば、(記録を)上げていけると思います」と、歴史を変えるつもりでいる。
まずは今季、日本人初の19m超えへ。若きショットプッターの勢いはさらに増していく。

|
|
RECOMMENDED おすすめの記事
Ranking
人気記事ランキング
2025.03.31
京セラの白井明衣が引退 22年にはプリンセス駅伝に出走
-
2025.03.31
-
2025.03.31
-
2025.03.31
-
2025.03.31
-
2025.03.25
-
2025.03.31
-
2025.03.26
2025.03.02
初挑戦の青学大・太田蒼生は途中棄権 果敢に先頭集団に挑戦/東京マラソン
2025.03.02
太田蒼生は低体温症と低血糖で途中棄権 「世界のレベルを知れて良い経験」/東京マラソン
-
2025.03.23
2022.04.14
【フォト】U18・16陸上大会
2021.11.06
【フォト】全国高校総体(福井インターハイ)
-
2022.05.18
-
2022.12.20
-
2023.04.01
-
2023.06.17
-
2022.12.27
-
2021.12.28
Latest articles 最新の記事
2025.03.31
【世界陸上プレイバック】―91年東京―国立競技場がルイスに熱狂!マラソン谷口が殊勲の金メダル
今年9月、陸上の世界選手権(世界陸上)が34年ぶりに東京・国立競技場で開催される。今回で20回目の節目を迎える世界陸上。日本で開催されるのは1991年の東京、2007年の大阪を含めて3回目で、これは同一国で最多だ。 これ […]
2025.03.31
京セラの白井明衣が引退 22年にはプリンセス駅伝に出走
京セラの白井明衣が、3月23日に行われた鹿児島県実業団陸上競技記録会の女子3000mに出場。このレースをもって競技生活を引退することが公式Instagramで伝えられた。 白井は山口・中村女高を卒業後、2020年より京セ […]
2025.03.31
NDソフト ニューイヤー駅伝出場の大倉秀太とケニアと2拠点活動の鈴木太基が退部
NDソフトは2024年度で大倉秀太、鈴木太基の2選手が退部すると発表した。 鈴木は愛知・豊川工高を経て大東大に進学。4年時には全日本大学駅伝で7区4位、箱根駅伝7区9位と3大駅伝に出走している。卒業後はラフィネで活動し、 […]
Latest Issue
最新号

2025年4月号 (3月14日発売)
別冊付録 2024記録年鑑
山西 世界新!
大阪、東京、名古屋ウィメンズマラソン詳報