HOME 駅伝、箱根駅伝

2022.01.04

中大が6位で10年ぶりのシード権獲得!藤原監督「100点のレースをしてくれました」1区・吉居はMVP/箱根駅伝
中大が6位で10年ぶりのシード権獲得!藤原監督「100点のレースをしてくれました」1区・吉居はMVP/箱根駅伝


◇第98回箱根駅伝(神奈川・箱根町~東京・大手町/10区間217.1km)

激動の箱根駅伝で、文字通り「栄枯盛衰」を味わってきたのが名門・中大だ。かつては6連覇(1959~1964年)の金字塔を成し遂げるなど、総合優勝は最多14回。出場回数も95回目でトップにつけるが、近年は低迷した。

今季も予選会からの出場。だが、今大会は1区・吉居大和(2年)が区間新記録の爆走でスタートすると、往路を6位で折り返した。そして復路も力強いレース運びを見せる。

6区・若林陽大(3年)が区間5位の好走で5位に浮上すると、7区・居田優太(2年)は脚にアクシデントがありながら7位に踏みとどまる。続く中澤雄大(3年)は4人抜きで3位に急上昇した。タスキを受けた湯浅仁(2年)も区間3位の走りで順位をキープ。アンカーの井上大輝(4年)は6位まで順位を落とすが、序盤からハイペースでレースを進めて駒大とも競り合った。

主将の6位フィニッシュに「C」のマークが大手町で久しぶりに沸いた。シード権獲得は実に10年ぶり。名門復活への大きな一歩になった。

「復路は若林と中澤をポイント区間にしていました。居田は16㎞辺りで脚を結構叩いていたので、無理をさせずにしっかりとつなぐことを優先させました。湯浅は非常に調子が良かったので、実力をしっかりと発揮してくれましたね。アンカーの井上も攻めの走りをしてくれました。往路・復路とも100点のレースです。学生に少しずつ強さが備わってきたなと思っています」(藤原正和駅伝監督)

レジェンドが指揮官に就任して6年目。1年目は予選会敗退で、連続出場が87で途切れた。その屈辱から、着実にチーム力を上げ、今季は全日本大学駅伝に9年ぶりに出場すると、10年ぶりにシード権を獲得。箱根駅伝では10年ぶりのシード権を獲得しただけでなく、10区の途中までトップスリーを争った。

「今年のチームは全日本大学駅伝でひとつ大きな自信を得て、この大会でも結果を出せた。ようやく強化のサイクルと結果がリンクし始めたかなと感じているので、来季は表彰台に乗れるようにやっていきたいなと思っています」と藤原監督が言えば、歓喜のフィニッシュに飛び込んだ主将・井上も「みんなに感謝していますし、これから強いチームになっていくと思います」と後輩たちに期待を込めた。

1区・吉居はMVPに当たる金栗四三杯を受賞し、名門に新たな勲章が加わった。ようやく前進を始めた超名門。目指すは100回大会での総合優勝。かつての“栄光”を取り戻す時がいよいよ近づいてきた。

【関連記事】箱根駅伝2022の全成績&区間賞一覧

◇第98回箱根駅伝(神奈川・箱根町~東京・大手町/10区間217.1km) 激動の箱根駅伝で、文字通り「栄枯盛衰」を味わってきたのが名門・中大だ。かつては6連覇(1959~1964年)の金字塔を成し遂げるなど、総合優勝は最多14回。出場回数も95回目でトップにつけるが、近年は低迷した。 今季も予選会からの出場。だが、今大会は1区・吉居大和(2年)が区間新記録の爆走でスタートすると、往路を6位で折り返した。そして復路も力強いレース運びを見せる。 6区・若林陽大(3年)が区間5位の好走で5位に浮上すると、7区・居田優太(2年)は脚にアクシデントがありながら7位に踏みとどまる。続く中澤雄大(3年)は4人抜きで3位に急上昇した。タスキを受けた湯浅仁(2年)も区間3位の走りで順位をキープ。アンカーの井上大輝(4年)は6位まで順位を落とすが、序盤からハイペースでレースを進めて駒大とも競り合った。 主将の6位フィニッシュに「C」のマークが大手町で久しぶりに沸いた。シード権獲得は実に10年ぶり。名門復活への大きな一歩になった。 「復路は若林と中澤をポイント区間にしていました。居田は16㎞辺りで脚を結構叩いていたので、無理をさせずにしっかりとつなぐことを優先させました。湯浅は非常に調子が良かったので、実力をしっかりと発揮してくれましたね。アンカーの井上も攻めの走りをしてくれました。往路・復路とも100点のレースです。学生に少しずつ強さが備わってきたなと思っています」(藤原正和駅伝監督) レジェンドが指揮官に就任して6年目。1年目は予選会敗退で、連続出場が87で途切れた。その屈辱から、着実にチーム力を上げ、今季は全日本大学駅伝に9年ぶりに出場すると、10年ぶりにシード権を獲得。箱根駅伝では10年ぶりのシード権を獲得しただけでなく、10区の途中までトップスリーを争った。 「今年のチームは全日本大学駅伝でひとつ大きな自信を得て、この大会でも結果を出せた。ようやく強化のサイクルと結果がリンクし始めたかなと感じているので、来季は表彰台に乗れるようにやっていきたいなと思っています」と藤原監督が言えば、歓喜のフィニッシュに飛び込んだ主将・井上も「みんなに感謝していますし、これから強いチームになっていくと思います」と後輩たちに期待を込めた。 1区・吉居はMVPに当たる金栗四三杯を受賞し、名門に新たな勲章が加わった。ようやく前進を始めた超名門。目指すは100回大会での総合優勝。かつての“栄光”を取り戻す時がいよいよ近づいてきた。 【関連記事】箱根駅伝2022の全成績&区間賞一覧

次ページ:

       

RECOMMENDED おすすめの記事

    

Ranking 人気記事ランキング 人気記事ランキング

Latest articles 最新の記事

2024.11.22

第101回箱根駅伝シンポジウム開催!世界を知る武井氏、尾方氏、諏訪氏、中本氏が語る「箱根路と世界」

第101回箱根駅伝を前に、大会への機運を高めるべく「第101回箱根駅伝シンポジウム」が11月22日、発着点となる東京・大手町のよみうりホールで行われた。 パネリストは武井隆次氏(元エスビー食品監督)、尾方剛氏(広島経大監 […]

NEWS 世界陸上アルティメット選手権の実施種目発表!! 100m、やり投のほか、男女混合4×100mRを初実施! 賞金総額は15億円

2024.11.22

世界陸上アルティメット選手権の実施種目発表!! 100m、やり投のほか、男女混合4×100mRを初実施! 賞金総額は15億円

世界陸連は11月22日、26年から新たに開催する世界陸上アルティメット選手権の実施種目を発表した。 第1回大会で行われるのは男女28種目。トラックでは男女100mから5000m、男子110mハードル・女子100mハードル […]

NEWS 12月8日のホノルルマラソンに大迫傑、堀尾謙介が招待参加 2時間4分台のB.キプトゥムもエントリー

2024.11.22

12月8日のホノルルマラソンに大迫傑、堀尾謙介が招待参加 2時間4分台のB.キプトゥムもエントリー

12月8日に米国ハワイで行われる、ホノルルマラソン2024の招待選手が発表され、日本からパリ五輪マラソン代表の大迫傑(Nike)や堀尾謙介(M&Aベストパートナーズ)が招待選手として登録された。 8月のパリ五輪 […]

NEWS エディオンディスタンスチャレンジ女子10000mに廣中璃梨佳、安藤友香、不破聖衣来らがエントリー 5000mには樺沢和佳奈、小海遥、山本有真らが出場予定

2024.11.22

エディオンディスタンスチャレンジ女子10000mに廣中璃梨佳、安藤友香、不破聖衣来らがエントリー 5000mには樺沢和佳奈、小海遥、山本有真らが出場予定

⽇本実業団陸上競技連合は11月22日、日本グランプリシリーズ第16戦の「エディオンディスタンスチャレンジin⼤阪2024」(12月7日)のエントリー選手を発表した。同大会は世界陸連コンチネンタルツアーのチャレンジャー大会 […]

NEWS ヤマダホールディングス 2月就任の横山景監督が退任 プリンセス駅伝は複数選手のコンディション不良で出場断念 

2024.11.22

ヤマダホールディングス 2月就任の横山景監督が退任 プリンセス駅伝は複数選手のコンディション不良で出場断念 

ヤマダホールディングスは、女子中長距離ブロックを指導していた横山景監督が11月1日付で退任したことを、ホームページで明らかにした。 50歳の横山監督は東海大時代に箱根駅伝に3回出場。卒業後は雪印や富士通で競技を続け、19 […]

SNS

Latest Issue 最新号 最新号

2024年12月号 (11月14日発売)

2024年12月号 (11月14日発売)

全日本大学駅伝
第101回箱根駅伝予選会
高校駅伝都道府県大会ハイライト
全日本35㎞競歩高畠大会
佐賀国民スポーツ大会

page top