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2021.11.06

乃木坂46佐藤楓の「駅伝ちゃんねる」♯4もうすぐ~全日本大学駅伝~
乃木坂46佐藤楓の「駅伝ちゃんねる」♯4もうすぐ~全日本大学駅伝~

♯4
「もうすぐ~全日本大学駅伝~」

トップアイドルとして大活躍を続けながら、“駅伝好きアイドル”として『観測史上、最大風速』の注目を集める「でんちゃん」こと、乃木坂46の佐藤楓さん。2021-22年大学駅伝シーズンを通して大会の見どころや注目選手など紹介する連載企画の4回目は、明日(11月7日)に控える全日本大学駅伝がテーマです。三大駅伝の2戦目、でんちゃんの地元・愛知をスタートして、三重・伊勢神宮までタスキをつなぐ「学生駅伝日本一決定戦」では、学生たちが本気を見せようと、情熱のすべてをぶつけ合う。仲間とともに、前の世代を超えるために信じる方角へ進むだけ! いざ、決戦の時――。

伊勢路は箱根駅伝を占う大事な一戦

みなさんこんにちは! 乃木坂46の佐藤楓です。早いもので月陸さんの連載も4回目。今回のテーマは、いよいよ明日(11月7日)行われる全日本大学駅伝です! 私なりにチーム情報や見どころを紹介していきたいと思います。


明日開催される全日本大学駅伝。大会の見どころは…?

全日本大学駅伝は、10月の出雲駅伝から始まった「三大駅伝」の2戦目。愛知・熱田神宮から三重・伊勢神宮まで106.8kmのコースで、全8区間で行われます。前回の出雲駅伝(6区間45.1km)から、総距離も1人当たりが走る区間もすごく延びます。そのため、出雲駅伝の結果からレース展開を予想するのは難しいです。

1区は最も短い9.5kmで、その後は6区間まで11~12km前後を走ります。7、8区は距離が長く、7区17.6km、8区19.7km。4年前(2018年)から区間ごとの距離が変更して、1~6区がそれぞれ均等に近い距離となりました。8区は以前と変わらず最長区間です。

前半のエース区間と言われるのが11.9kmの3区。ここから少しずつタイム差が広がっていき、4、5区で繰り上げスタートになるチームも出てきます。序盤で遅れないためにも2、3区に中心選手を配置したいところ……ですが、やっぱり7、8区の長い距離にもエースを置きたい……。かといって、その他の“つなぎ区間”もおろそかにはできない。全日本大学駅伝は「選手層の厚さ」が求められる大会です。

スタートは佐藤さんの地元・愛知の熱田神宮

最後の2区間の距離が長いため、逆転もよく見られます。前回は7区終了時点までトップだったのは青山学院大学ですが、8区で駒澤大学が3位から逆転して優勝。青山学院大学は前々回も7区まで首位でしたが、最後は東海大学に逆転されています。終盤まで何が起きるかわからない、白熱の展開が見られる駅伝です。優勝争いはもちろん、上位8チームに与えられるシード権争いからも目が離せません。

すでに区間エントリーも発表されていますが、当日変更で3人まで交替することができます。各チームの戦略を予想するのも楽しみの一つですよね。

全日本大学駅伝は箱根駅伝の前哨戦という意味合いも大きく、箱根を占う上でも大事な大会となります。特に7、8区の距離は箱根駅伝の区間距離(20km以上)に近いため、ここで良い走りをした選手は箱根駅伝でも注目の選手になります。箱根駅伝をイメージしながら見るのも楽しめるかもしれません!

連覇狙う駒大、2冠狙う東京国際大

出場するのは前回シード権を獲得した8チームと、予選会・選考会を勝ち抜いた17チーム、そしてオープン参加の日本学連選抜と東海学連選抜を加えた27チームです。

前回優勝したのは駒澤大学で、今年も優勝候補筆頭と言えます。10000mの上位8人の平均タイムは28分11秒48(※エントリー選手ではなくチーム全体)。これは昨年よりも30秒以上速いタイムです。歴代でも最強・最速と言ってもいいほど。10月の出雲駅伝では5位となりましたが、出雲はやや区間距離が短いため力を出し切れなかった印象もあります。距離が延びる全日本ではさらに調子を上げてきそうです。

主力の一人・鈴木芽吹選手(2年)が故障で出場できなかった影響も大きかったと思います。今回も鈴木選手はメンバー外でしたが、それでもさすがは選手層が厚い駒澤大学。出雲ではエントリー外だった白鳥哲汰選手、青柿響選手という鈴木選手と同じ2年生がエントリーされました。出雲では補員だった佃康平選手(4年)など長い距離で強さを発揮する選手も多いです。何と言っても絶対的なエースの田澤廉選手(3年)がいるのが心強いですよね。その主将・田澤選手は7区に入りました!

前回優勝のテープを切った田澤選手は7区にエントリー

出雲駅伝を制した東京国際大学は、イェゴン・ヴィンセント選手(3年)とルカ・ムセンビ選手(3年)という留学生が2人エントリーしています。ヴィンセント選手は箱根駅伝の2、3区区間記録保持者で今年の出雲駅伝でもアンカーを務めた“最強留学生”です。しかし、全日本では過去2回ムセンビ選手が8区を走っています。どちらがどの区間を走るのかも注目ですが、出演した事前番組では、大志田秀次監督が「ヴィンセントを短い区間で使う可能性もある」とお話されていました。ヴィンセント選手が前半区間に入って逃げ切り態勢を作る可能性もあるのかなと思っています。

少し気になるのが日本人エースの丹所健選手(3年)が出雲後にケガをしたとの報道もあります。補員としてエントリーはされていますが、どこを走るのか、走れるのかもポイントとなりそうです。出雲を走った佐藤榛紀選手、白井勇佑選手という1年生も好調ですが、10km以上は初めて。距離が延びてどこまで対応できるか楽しみです。

注目なのが青山学院大学。出雲駅伝では2位と強さを見せました。近藤幸太郎選手(3年)や飯田貴之選手(4年)が中心です。8区には飯田選手が入りました。近藤選手は補員登録でしたが、当日変更でどこを走るでしょうか。出遅れないために出雲同様に1区の可能性もありますが、少しもったいない気もします・・・・・・。同じく補欠登録された若林宏樹選手(1年)も1区候補ですね。

昨年1年生ながら5区で区間新記録を出した佐藤一世選手(2年)は5区に登録されています。関東インカレ2部ハーフマラソンで優勝した西久保遼選手(3年)は6区、出雲で快走した横田俊吾選手(3年)は7区。さらに、故障していた岸本大紀選手(3年)が3区に登録されました。復活を期待したいです。原晋監督は予想外の選手を使うこともあるので、予想するのがすごく難しいです!


月陸を読みながら区間エントリーの予想をする佐藤さん!

出雲3位の東洋大や早大、國學院大、順大に注目

上位争いに加わりそうなのが出雲駅伝3位の東洋大学です。出雲はメンバーから外れていた宮下隼人選手(4年)が8区に、松山和希選手(2年)が7区に入りました。宮下選手のきれいなお辞儀が見られそうです! 今年の箱根、そして出雲と1区を務めた児玉悠輔選手(3年)がやはり1区に。とても安定しています。3区に登録された九嶋恵舜選手(2年)も出雲4区2位と好調です。スーパールーキーの石田洸介選手は4区を走る予定。東洋大は選手がそろってきた印象です。駅伝に強く、じわじわと上位に来る東洋大も間違いなく優勝候補ですね。

東洋大は復活を期す宮下主将が登録された

その他では、早稲田大学、國學院大學、順天堂大学も上位に食い込みそう。早稲田大学は中谷雄飛選手(4年)など、一人ひとりの力はすごいのですが、なかなか流れが良くないことが多いです。鈴木創士選手(3年)も調子が上がってきたと聞いていますし、1年生も強い。そこがハマればおもしろいと思います。

國學院大學は出雲駅伝で1年生アンカーを務めた平林清澄選手の全日本デビューが楽しみです。順天堂大学は不調で出雲を見送った東京五輪代表の三浦龍司選手(2年)が2区に入りました! 前回は1区区間新記録の快走を見せていましたが、今年も見応えがありそうです。順天堂大学は関東インカレ1部ハーフマラソンで日本人トップの四釜峻佑選手(3年)や伊豫田達弥選手(3年)など、ロードに強い選手がそろっているので上位でレースを進めることもあるかもしれません。前回2位の東海大学はエースの石原翔太郎選手(2年)が出雲に続いてメンバー外。それがどう響くか。

箱根駅伝予選会をダントツで通過した明治大学は昨年3位。鈴木聖人選手(4年)、手嶋杏丞選手(4年)、加藤誠大選手(3年)など、ほとんどのメンバーが残っています。ただ、箱根予選会からいつもより1週間短く2週間ほどしか期間が開いていません。例年、調子を落としたり、ケガをしたりする選手も多いので、どこまで調子を戻せるかがカギとなりそうです。

でんちゃんの優勝予想は…

ここまで挙げたチームが優勝、上位争いを繰り広げる予感がします。

そして、私の優勝予想は・・・・・・

駒澤大学です!

やはり一番強いと思います。駒澤大学は全日本大学にめっぽう強く、歴代最多13回の優勝を誇るのも特徴です。2位は青山学院大学、3位には東京国際大学と予想します。早稲田大学東洋大学と続きそうですが、やっぱり「予想通りいかない」のが駅伝。どんなレース展開になるのか。最後の最後まで気が抜けない大会となりそうなので、とても楽しみです!

他にも個人的な見どころをいくつか紹介します!

まずは監督車から飛ぶ選手への“発破”も注目してほしいポイント。駒澤大学の大八木弘明監督や青山学院大学の原晋監督からのかけ声は感動したり、ちょっと笑ってしまったり。ぜひチェックしてください。

1区から3区までの区間記録保持者は、三浦龍司選手(順大、20年)、伊藤達彦選手(東京国際大、19年/現・Honda)、相澤晃選手(東洋大、19年/現・旭化成)。そうです! 全員、東京五輪の代表選手なのです! ちなみに昨年更新されたものの4区の前の区間記録はリオ五輪代表の塩尻和也選手(順大、18年)でした。ここで区間記録を更新する選手は注目です。未来のオリンピアンになるかも!?

昨年1区区間記録を出した三浦龍司選手

全日本大学駅伝は私の地元・愛知を走ります。熱田祭や『七里の渡し』には何度か行ったことがあるので、スタート地点の熱田神宮周辺はとてもなじみのある景色です。毎年懐かしい気持ちで見ています。

最終区では、今年も出場される皇學館大学が大学の目の前を走ります。とても珍しいです。きっと力をもらいますよね。愛知や三重が出身の選手は特別な思いを持っていると思います。私も愛知でライブがある時は少し気合が入ります。もちろん、どんな場所でもパフォーマンスは全力で臨んでいます!

今年もABEMA SPORTSチャンネルの中継(7時45分~)に参加させていただきます。4年連続です! 毎回、ゲスト解説の八木勇樹さん(早大OB)の豆知識を聞いて新しい発見があります。すごく和やかな雰囲気で、たまに私に「レース実況」を振られることも。今年も私の実況シーンが見られるかも!? スマホで見られるので、お仕事などの合間や、移動中でもチェックできます。テレビ中継と一緒に楽しんでみてください。

明日、朝8時05分にスタートする全日本大学駅伝。出場される選手のみなさん、頑張ってください!

●全日本大学駅伝の「思い出ファースト」

駅伝らしいシーンがたくさん見られる全日本大学駅伝。昨年大会では、駒大・田澤廉選手と東海大・名取燎太選手(現・コニカミノルタ)による8区の競り合いは見応えがありました。

また、いとこの神林さんが7区で5人抜きの区間賞でトップに立ったシーンはうれしかったです。あんな姿は初めて見ました。私の中のいとこの姿は幼少期で止まっていたので(笑)。主将としてチームを背負う成長した姿に感動しました。ちなみに、前回は神林さんから情報を得ようと思ったのですが返信がなかったので、今回はあきらめて連絡しませんでした!(笑)

昨年、青学大の主将としてチームを牽引した神林勇太さん

2年前の相澤晃選手(当時・東洋大)の3区での「ゴボウ抜き」もすごく覚えています。10人抜きの快走を見せたのですが、酒井俊幸監督は「休むな!」と声をかけていて、「すでにこんなに速いのに!」って驚きました。結果的に区間記録を1分以上も更新しました。

●乃木坂学園大学の全日本大学駅伝メンバー、佐藤楓監督が選ぶ鍵となる選手は!?

全日本大学駅伝では絶対に出遅れは厳禁。そのため1区はとても重要でスピードがある選手が必要です。そこを任せたのが樋口日奈さん(1期生)。箱根駅伝予選会でもメンバー入りしたのですが、やはり外せません。

ひなちまさんは行動がとにかく早い! いつでもテキパキと行動されて、メイクも気がついたら終わっているくらい。一つひとつの行動が早いんです。そのスピードとはちょっと違うかもしれませんが・・・・・・(笑)。きっちりされているので、絶対に出遅れることはありません! 区間記録を作って次のオリンピック代表です!

私が走るなら地元を走りたいので1区ですが、そこはひなちまさん。なので2区を走ります。海沿いで橋が多い2区で、そこでゴボウ抜きを見せますよ! でもひなちまさんが出遅れることはあり得ないのでゴボウ抜きにはなりませんね。独走になるので渡しは颯爽と“ピクニックラン”ですよ♪

最後の8区は梅澤美波(3期生)に託します。梅はいつでも頼りになる存在で、3期生のまとめ役でもありますし、先輩・後輩みんなに頼られています。大黒柱の梅にアンカーを任せます!

全日本大学駅伝が終わったら、11月20、21日に『真夏の全国ツアー2021 FINAL!』があります。4年ぶりの東京ドーム公演。高山一実さんの卒業コンサートでもあるので、寂しいですが楽しみながら頑張りたいと思います!


次回は全日本大学駅伝を振り返る予定です!

佐藤 楓(さとう・かえで)/1998年3月23日生まれ。愛知県出身。161cm、A型。愛称はでんちゃん、でんじろう。サイリウムカラーは赤・赤。乃木坂46の3期生として2016年にデビュー。中学、高校とバドミントン部に所属。『帰り道は遠回りしたくなる』で初めて選抜入り。駅伝ファンとして知られ、駅伝関係の仕事も多数こなしている。乃木坂46の最新シングル『君に叱られた』が好評発売中。11月20、21日に『真夏の全国ツアー2021 FINAL!』を控える。12月15日には10周年記念ベストアルバム『Time flies』が発売。最新情報は公式HPブログインスタグラムをチェック!

構成/向永拓史 撮影/船越陽一郎


乃木坂46佐藤楓の「駅伝ちゃんねる」
♯3出雲と予選会のこと、知ってる?
♯2お互いに支え合って箱根駅伝本戦に行こう
♯1出雲駅伝はテレビ観戦したくなる

♯4 「もうすぐ~全日本大学駅伝~」 トップアイドルとして大活躍を続けながら、“駅伝好きアイドル”として『観測史上、最大風速』の注目を集める「でんちゃん」こと、乃木坂46の佐藤楓さん。2021-22年大学駅伝シーズンを通して大会の見どころや注目選手など紹介する連載企画の4回目は、明日(11月7日)に控える全日本大学駅伝がテーマです。三大駅伝の2戦目、でんちゃんの地元・愛知をスタートして、三重・伊勢神宮までタスキをつなぐ「学生駅伝日本一決定戦」では、学生たちが本気を見せようと、情熱のすべてをぶつけ合う。仲間とともに、前の世代を超えるために信じる方角へ進むだけ! いざ、決戦の時――。

伊勢路は箱根駅伝を占う大事な一戦

みなさんこんにちは! 乃木坂46の佐藤楓です。早いもので月陸さんの連載も4回目。今回のテーマは、いよいよ明日(11月7日)行われる全日本大学駅伝です! 私なりにチーム情報や見どころを紹介していきたいと思います。 明日開催される全日本大学駅伝。大会の見どころは…? 全日本大学駅伝は、10月の出雲駅伝から始まった「三大駅伝」の2戦目。愛知・熱田神宮から三重・伊勢神宮まで106.8kmのコースで、全8区間で行われます。前回の出雲駅伝(6区間45.1km)から、総距離も1人当たりが走る区間もすごく延びます。そのため、出雲駅伝の結果からレース展開を予想するのは難しいです。 1区は最も短い9.5kmで、その後は6区間まで11~12km前後を走ります。7、8区は距離が長く、7区17.6km、8区19.7km。4年前(2018年)から区間ごとの距離が変更して、1~6区がそれぞれ均等に近い距離となりました。8区は以前と変わらず最長区間です。 前半のエース区間と言われるのが11.9kmの3区。ここから少しずつタイム差が広がっていき、4、5区で繰り上げスタートになるチームも出てきます。序盤で遅れないためにも2、3区に中心選手を配置したいところ……ですが、やっぱり7、8区の長い距離にもエースを置きたい……。かといって、その他の“つなぎ区間”もおろそかにはできない。全日本大学駅伝は「選手層の厚さ」が求められる大会です。 スタートは佐藤さんの地元・愛知の熱田神宮 最後の2区間の距離が長いため、逆転もよく見られます。前回は7区終了時点までトップだったのは青山学院大学ですが、8区で駒澤大学が3位から逆転して優勝。青山学院大学は前々回も7区まで首位でしたが、最後は東海大学に逆転されています。終盤まで何が起きるかわからない、白熱の展開が見られる駅伝です。優勝争いはもちろん、上位8チームに与えられるシード権争いからも目が離せません。 すでに区間エントリーも発表されていますが、当日変更で3人まで交替することができます。各チームの戦略を予想するのも楽しみの一つですよね。 全日本大学駅伝は箱根駅伝の前哨戦という意味合いも大きく、箱根を占う上でも大事な大会となります。特に7、8区の距離は箱根駅伝の区間距離(20km以上)に近いため、ここで良い走りをした選手は箱根駅伝でも注目の選手になります。箱根駅伝をイメージしながら見るのも楽しめるかもしれません!

連覇狙う駒大、2冠狙う東京国際大

出場するのは前回シード権を獲得した8チームと、予選会・選考会を勝ち抜いた17チーム、そしてオープン参加の日本学連選抜と東海学連選抜を加えた27チームです。 前回優勝したのは駒澤大学で、今年も優勝候補筆頭と言えます。10000mの上位8人の平均タイムは28分11秒48(※エントリー選手ではなくチーム全体)。これは昨年よりも30秒以上速いタイムです。歴代でも最強・最速と言ってもいいほど。10月の出雲駅伝では5位となりましたが、出雲はやや区間距離が短いため力を出し切れなかった印象もあります。距離が延びる全日本ではさらに調子を上げてきそうです。 主力の一人・鈴木芽吹選手(2年)が故障で出場できなかった影響も大きかったと思います。今回も鈴木選手はメンバー外でしたが、それでもさすがは選手層が厚い駒澤大学。出雲ではエントリー外だった白鳥哲汰選手、青柿響選手という鈴木選手と同じ2年生がエントリーされました。出雲では補員だった佃康平選手(4年)など長い距離で強さを発揮する選手も多いです。何と言っても絶対的なエースの田澤廉選手(3年)がいるのが心強いですよね。その主将・田澤選手は7区に入りました! 前回優勝のテープを切った田澤選手は7区にエントリー 出雲駅伝を制した東京国際大学は、イェゴン・ヴィンセント選手(3年)とルカ・ムセンビ選手(3年)という留学生が2人エントリーしています。ヴィンセント選手は箱根駅伝の2、3区区間記録保持者で今年の出雲駅伝でもアンカーを務めた“最強留学生”です。しかし、全日本では過去2回ムセンビ選手が8区を走っています。どちらがどの区間を走るのかも注目ですが、出演した事前番組では、大志田秀次監督が「ヴィンセントを短い区間で使う可能性もある」とお話されていました。ヴィンセント選手が前半区間に入って逃げ切り態勢を作る可能性もあるのかなと思っています。 少し気になるのが日本人エースの丹所健選手(3年)が出雲後にケガをしたとの報道もあります。補員としてエントリーはされていますが、どこを走るのか、走れるのかもポイントとなりそうです。出雲を走った佐藤榛紀選手、白井勇佑選手という1年生も好調ですが、10km以上は初めて。距離が延びてどこまで対応できるか楽しみです。 注目なのが青山学院大学。出雲駅伝では2位と強さを見せました。近藤幸太郎選手(3年)や飯田貴之選手(4年)が中心です。8区には飯田選手が入りました。近藤選手は補員登録でしたが、当日変更でどこを走るでしょうか。出遅れないために出雲同様に1区の可能性もありますが、少しもったいない気もします・・・・・・。同じく補欠登録された若林宏樹選手(1年)も1区候補ですね。 昨年1年生ながら5区で区間新記録を出した佐藤一世選手(2年)は5区に登録されています。関東インカレ2部ハーフマラソンで優勝した西久保遼選手(3年)は6区、出雲で快走した横田俊吾選手(3年)は7区。さらに、故障していた岸本大紀選手(3年)が3区に登録されました。復活を期待したいです。原晋監督は予想外の選手を使うこともあるので、予想するのがすごく難しいです! 月陸を読みながら区間エントリーの予想をする佐藤さん!

出雲3位の東洋大や早大、國學院大、順大に注目

上位争いに加わりそうなのが出雲駅伝3位の東洋大学です。出雲はメンバーから外れていた宮下隼人選手(4年)が8区に、松山和希選手(2年)が7区に入りました。宮下選手のきれいなお辞儀が見られそうです! 今年の箱根、そして出雲と1区を務めた児玉悠輔選手(3年)がやはり1区に。とても安定しています。3区に登録された九嶋恵舜選手(2年)も出雲4区2位と好調です。スーパールーキーの石田洸介選手は4区を走る予定。東洋大は選手がそろってきた印象です。駅伝に強く、じわじわと上位に来る東洋大も間違いなく優勝候補ですね。 東洋大は復活を期す宮下主将が登録された その他では、早稲田大学、國學院大學、順天堂大学も上位に食い込みそう。早稲田大学は中谷雄飛選手(4年)など、一人ひとりの力はすごいのですが、なかなか流れが良くないことが多いです。鈴木創士選手(3年)も調子が上がってきたと聞いていますし、1年生も強い。そこがハマればおもしろいと思います。 國學院大學は出雲駅伝で1年生アンカーを務めた平林清澄選手の全日本デビューが楽しみです。順天堂大学は不調で出雲を見送った東京五輪代表の三浦龍司選手(2年)が2区に入りました! 前回は1区区間新記録の快走を見せていましたが、今年も見応えがありそうです。順天堂大学は関東インカレ1部ハーフマラソンで日本人トップの四釜峻佑選手(3年)や伊豫田達弥選手(3年)など、ロードに強い選手がそろっているので上位でレースを進めることもあるかもしれません。前回2位の東海大学はエースの石原翔太郎選手(2年)が出雲に続いてメンバー外。それがどう響くか。 箱根駅伝予選会をダントツで通過した明治大学は昨年3位。鈴木聖人選手(4年)、手嶋杏丞選手(4年)、加藤誠大選手(3年)など、ほとんどのメンバーが残っています。ただ、箱根予選会からいつもより1週間短く2週間ほどしか期間が開いていません。例年、調子を落としたり、ケガをしたりする選手も多いので、どこまで調子を戻せるかがカギとなりそうです。

でんちゃんの優勝予想は…

ここまで挙げたチームが優勝、上位争いを繰り広げる予感がします。 そして、私の優勝予想は・・・・・・ 駒澤大学です! やはり一番強いと思います。駒澤大学は全日本大学にめっぽう強く、歴代最多13回の優勝を誇るのも特徴です。2位は青山学院大学、3位には東京国際大学と予想します。早稲田大学東洋大学と続きそうですが、やっぱり「予想通りいかない」のが駅伝。どんなレース展開になるのか。最後の最後まで気が抜けない大会となりそうなので、とても楽しみです! 他にも個人的な見どころをいくつか紹介します! まずは監督車から飛ぶ選手への“発破”も注目してほしいポイント。駒澤大学の大八木弘明監督や青山学院大学の原晋監督からのかけ声は感動したり、ちょっと笑ってしまったり。ぜひチェックしてください。 1区から3区までの区間記録保持者は、三浦龍司選手(順大、20年)、伊藤達彦選手(東京国際大、19年/現・Honda)、相澤晃選手(東洋大、19年/現・旭化成)。そうです! 全員、東京五輪の代表選手なのです! ちなみに昨年更新されたものの4区の前の区間記録はリオ五輪代表の塩尻和也選手(順大、18年)でした。ここで区間記録を更新する選手は注目です。未来のオリンピアンになるかも!? 昨年1区区間記録を出した三浦龍司選手 全日本大学駅伝は私の地元・愛知を走ります。熱田祭や『七里の渡し』には何度か行ったことがあるので、スタート地点の熱田神宮周辺はとてもなじみのある景色です。毎年懐かしい気持ちで見ています。 最終区では、今年も出場される皇學館大学が大学の目の前を走ります。とても珍しいです。きっと力をもらいますよね。愛知や三重が出身の選手は特別な思いを持っていると思います。私も愛知でライブがある時は少し気合が入ります。もちろん、どんな場所でもパフォーマンスは全力で臨んでいます! 今年もABEMA SPORTSチャンネルの中継(7時45分~)に参加させていただきます。4年連続です! 毎回、ゲスト解説の八木勇樹さん(早大OB)の豆知識を聞いて新しい発見があります。すごく和やかな雰囲気で、たまに私に「レース実況」を振られることも。今年も私の実況シーンが見られるかも!? スマホで見られるので、お仕事などの合間や、移動中でもチェックできます。テレビ中継と一緒に楽しんでみてください。 明日、朝8時05分にスタートする全日本大学駅伝。出場される選手のみなさん、頑張ってください! ●全日本大学駅伝の「思い出ファースト」 駅伝らしいシーンがたくさん見られる全日本大学駅伝。昨年大会では、駒大・田澤廉選手と東海大・名取燎太選手(現・コニカミノルタ)による8区の競り合いは見応えがありました。 また、いとこの神林さんが7区で5人抜きの区間賞でトップに立ったシーンはうれしかったです。あんな姿は初めて見ました。私の中のいとこの姿は幼少期で止まっていたので(笑)。主将としてチームを背負う成長した姿に感動しました。ちなみに、前回は神林さんから情報を得ようと思ったのですが返信がなかったので、今回はあきらめて連絡しませんでした!(笑) 昨年、青学大の主将としてチームを牽引した神林勇太さん 2年前の相澤晃選手(当時・東洋大)の3区での「ゴボウ抜き」もすごく覚えています。10人抜きの快走を見せたのですが、酒井俊幸監督は「休むな!」と声をかけていて、「すでにこんなに速いのに!」って驚きました。結果的に区間記録を1分以上も更新しました。 ●乃木坂学園大学の全日本大学駅伝メンバー、佐藤楓監督が選ぶ鍵となる選手は!? 全日本大学駅伝では絶対に出遅れは厳禁。そのため1区はとても重要でスピードがある選手が必要です。そこを任せたのが樋口日奈さん(1期生)。箱根駅伝予選会でもメンバー入りしたのですが、やはり外せません。 ひなちまさんは行動がとにかく早い! いつでもテキパキと行動されて、メイクも気がついたら終わっているくらい。一つひとつの行動が早いんです。そのスピードとはちょっと違うかもしれませんが・・・・・・(笑)。きっちりされているので、絶対に出遅れることはありません! 区間記録を作って次のオリンピック代表です! 私が走るなら地元を走りたいので1区ですが、そこはひなちまさん。なので2区を走ります。海沿いで橋が多い2区で、そこでゴボウ抜きを見せますよ! でもひなちまさんが出遅れることはあり得ないのでゴボウ抜きにはなりませんね。独走になるので渡しは颯爽と“ピクニックラン”ですよ♪ 最後の8区は梅澤美波(3期生)に託します。梅はいつでも頼りになる存在で、3期生のまとめ役でもありますし、先輩・後輩みんなに頼られています。大黒柱の梅にアンカーを任せます! 全日本大学駅伝が終わったら、11月20、21日に『真夏の全国ツアー2021 FINAL!』があります。4年ぶりの東京ドーム公演。高山一実さんの卒業コンサートでもあるので、寂しいですが楽しみながら頑張りたいと思います! 次回は全日本大学駅伝を振り返る予定です!
佐藤 楓(さとう・かえで)/1998年3月23日生まれ。愛知県出身。161cm、A型。愛称はでんちゃん、でんじろう。サイリウムカラーは赤・赤。乃木坂46の3期生として2016年にデビュー。中学、高校とバドミントン部に所属。『帰り道は遠回りしたくなる』で初めて選抜入り。駅伝ファンとして知られ、駅伝関係の仕事も多数こなしている。乃木坂46の最新シングル『君に叱られた』が好評発売中。11月20、21日に『真夏の全国ツアー2021 FINAL!』を控える。12月15日には10周年記念ベストアルバム『Time flies』が発売。最新情報は公式HPブログインスタグラムをチェック!
構成/向永拓史 撮影/船越陽一郎 乃木坂46佐藤楓の「駅伝ちゃんねる」 ♯3出雲と予選会のこと、知ってる? ♯2お互いに支え合って箱根駅伝本戦に行こう ♯1出雲駅伝はテレビ観戦したくなる

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2024.11.23

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◇2024八王子ロングディスタンス(11月23日/東京・上柚木公園陸上競技場) 男子10000mに特化した八王子ロングディスタンスが行われ、最終8組はシン・ガルビア(インド)がインド新となる27分14秒88でトップを飾っ […]

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2024年12月号 (11月14日発売)

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