HOME ニュース、国内

2021.09.25

男子5000m競歩は高橋が貫禄勝ち パリ五輪に向けては「一歩一歩」/全日本実業団
男子5000m競歩は高橋が貫禄勝ち パリ五輪に向けては「一歩一歩」/全日本実業団


全日本実業団対抗(9月24~26日/大阪・ヤンマースタジアム長居)2日目

男子5000m競歩は、五輪代表組が次々と欠場する中でただ1人出場した高橋英輝(富士通)が19分14秒42で貫禄勝ち。2017年(10000m)以来4年ぶりの頂点に立った。

五輪後の初レースだったが、50kmで2012年ロンドン五輪7位入賞の森岡紘一朗(富士通)や17年ロンドン世界選手権銅メダルの小林快(新潟アルビレックスRC)がこの大会を最後に現役引退を表明するなか、「今までお世話になった2人が引退されるということで、大切なレース」として臨んだ。タイムは「練習は十分にできてなかった」こともあって平凡だったが、「お世話になった方々に元気な姿を見せられて良かった」と笑顔がこぼれる。

東京五輪は、直前にコンディションを崩した影響もあって、32位どまり。42位だった16年リオ五輪の雪辱とはならず、フィニッシュ後は涙に暮れた。その後、時間をかけて振り返ると「ピークを合わせる計画で急ぎ過ぎていた」など反省点がいくつも出てくきたという。

そして、自分自身に問いかけた。「日本代表になり続けているけど結果が出ない自分でいいのか」。一方で「周りの方々の話を聞いても、自分にはまだ世界と戦える可能性を感じた」。そういった思いを徐々に整理し、今、出した結論は「一歩一歩」だ。

「パリまでまだ3年もあるので、まずは一歩一歩。周りの人たちの力を借りながら、まずは来年の世界選手権で代表権を取れるようにしたいというのが今の気持ちです」

広告の下にコンテンツが続きます

11月に29歳を迎える日本屈指のスピード・ウォーカー。世界大会の最高位は19年ドーハ世界選手権の10位と、何度も跳ね返されてきた世界で結果を出すために、もう1度努力を積み重ねる決意を固めた。

全日本実業団対抗(9月24~26日/大阪・ヤンマースタジアム長居)2日目 男子5000m競歩は、五輪代表組が次々と欠場する中でただ1人出場した高橋英輝(富士通)が19分14秒42で貫禄勝ち。2017年(10000m)以来4年ぶりの頂点に立った。 五輪後の初レースだったが、50kmで2012年ロンドン五輪7位入賞の森岡紘一朗(富士通)や17年ロンドン世界選手権銅メダルの小林快(新潟アルビレックスRC)がこの大会を最後に現役引退を表明するなか、「今までお世話になった2人が引退されるということで、大切なレース」として臨んだ。タイムは「練習は十分にできてなかった」こともあって平凡だったが、「お世話になった方々に元気な姿を見せられて良かった」と笑顔がこぼれる。 東京五輪は、直前にコンディションを崩した影響もあって、32位どまり。42位だった16年リオ五輪の雪辱とはならず、フィニッシュ後は涙に暮れた。その後、時間をかけて振り返ると「ピークを合わせる計画で急ぎ過ぎていた」など反省点がいくつも出てくきたという。 そして、自分自身に問いかけた。「日本代表になり続けているけど結果が出ない自分でいいのか」。一方で「周りの方々の話を聞いても、自分にはまだ世界と戦える可能性を感じた」。そういった思いを徐々に整理し、今、出した結論は「一歩一歩」だ。 「パリまでまだ3年もあるので、まずは一歩一歩。周りの人たちの力を借りながら、まずは来年の世界選手権で代表権を取れるようにしたいというのが今の気持ちです」 11月に29歳を迎える日本屈指のスピード・ウォーカー。世界大会の最高位は19年ドーハ世界選手権の10位と、何度も跳ね返されてきた世界で結果を出すために、もう1度努力を積み重ねる決意を固めた。

次ページ:

       

RECOMMENDED おすすめの記事

    

Ranking 人気記事ランキング 人気記事ランキング

Latest articles 最新の記事

2025.03.31

SUBARUの真船恭輔が現役引退「本当に楽しい陸上人生」小山司、小林光二コーチも社業に専念

SUBARUは3月31日付で引退選手と退部者を発表した。 真船恭輔、小山司の2名が現役を引退する。真船は1997年生まれの27歳。学法石川高(福島)時代には2年連続で全国高校駅伝に出場。相澤晃(旭化成)、阿部弘輝(住友電 […]

NEWS 【世界陸上プレイバック】―91年東京―国立競技場がルイスに熱狂!マラソン谷口が殊勲の金メダル

2025.03.31

【世界陸上プレイバック】―91年東京―国立競技場がルイスに熱狂!マラソン谷口が殊勲の金メダル

今年9月、陸上の世界選手権(世界陸上)が34年ぶりに東京・国立競技場で開催される。今回で20回目の節目を迎える世界陸上。日本で開催されるのは1991年の東京、2007年の大阪を含めて3回目で、これは同一国で最多だ。 これ […]

NEWS 京セラの白井明衣が引退 22年にはプリンセス駅伝に出走

2025.03.31

京セラの白井明衣が引退 22年にはプリンセス駅伝に出走

京セラの白井明衣が、3月23日に行われた鹿児島県実業団陸上競技記録会の女子3000mに出場。このレースをもって競技生活を引退することが公式Instagramで伝えられた。 白井は山口・中村女高を卒業後、2020年より京セ […]

NEWS NDソフト ニューイヤー駅伝出場の大倉秀太とケニアと2拠点活動の鈴木太基が退部

2025.03.31

NDソフト ニューイヤー駅伝出場の大倉秀太とケニアと2拠点活動の鈴木太基が退部

NDソフトは2024年度で大倉秀太、鈴木太基の2選手が退部すると発表した。 鈴木は愛知・豊川工高を経て大東大に進学。4年時には全日本大学駅伝で7区4位、箱根駅伝7区9位と3大駅伝に出走している。卒業後はラフィネで活動し、 […]

NEWS 【連載】上田誠仁コラム雲外蒼天/第55回「努力でコンパスを大きくする~マラソン強化のDNAを引き継ぐ~」

2025.03.31

【連載】上田誠仁コラム雲外蒼天/第55回「努力でコンパスを大きくする~マラソン強化のDNAを引き継ぐ~」

山梨学大の上田誠仁顧問の月陸Online特別連載コラム。これまでの経験や感じたこと、想いなど、心のままに綴っていただきます! 第55回「努力でコンパスを大きくする~マラソン強化のDNAを引き継ぐ~」 彼はゴール後のインタ […]

SNS

Latest Issue 最新号 最新号

2025年4月号 (3月14日発売)

2025年4月号 (3月14日発売)

別冊付録 2024記録年鑑
山西 世界新!
大阪、東京、名古屋ウィメンズマラソン詳報

page top