HOME バックナンバー
【誌面転載】激戦! インターハイ地区大会ハイライト 注目の女子短距離戦線
【誌面転載】激戦! インターハイ地区大会ハイライト 注目の女子短距離戦線

激戦! インターハイ地区大会ハイライト
注目の女子短距離戦線

青山 11秒61の快走(高2歴代3位)
4継は45秒78の大会新

近畿大会の女子100mを高校歴代6位タイ、高2歴代3位となる11秒61(+1.1)で制した青山華依(大阪2、右)

水を打った静けさを破る号砲。近畿大会100mの決勝がスタートすると、大きな歓声の中で1人抜け出した選手がいた。青山華依(大阪2)だ。「スタートを切って頭を上げたら、みんな前。スタートの対応が遅いんです」。苦手とする序盤で出遅れたが、青山に焦りはなかった。

持ち味である加速のついた中間疾走で、アッという間にトップに出ると、一気にフィニッシュへ。追い風を背に受けて出した11秒61(+1.1)の大会新記録は、近畿高校記録(11秒66)を4年ぶりに更新する高校歴代5位タイ(当時)、高2歴代3位の快走だった。200mでは吉岡里奈(西京3京都)に0秒03先着されたものの、24秒04(+4.0)の2位。個人2種目で全国を決めた。

昨年のインターハイは100m準決勝止まり。だが、秋には国体少年B100m優勝、U18日本選手権100m優勝、200m2位と一気に飛躍した。167cm の長身で、両親ともにインターハイ優勝の経験を持つ青山。日本選手権100mでも3位に入り、大舞台でも力を発揮した。「追い風に恵まれれば、11秒5台を狙って優勝したい」。親子制覇を目指して沖縄に乗り込むつもりだ。

青山が狙っているのは100mだけではない。アンカーを務める4× 100mリレーでは、本田理乃(3年)、酒井日菜美(1年)、山本珠菜(3年)とつないだバトンを受け、45秒78の大会新をマーク。本田が「45秒台前半で優勝したい」と言えば、山本は「45秒台前半か、45秒を切りたい」と、3年生2人は高みを目指している。

小塚湖先生の「トップスピードにいかに乗せるか」という練習で鍛え上げられてきた大阪のスプリンター陣。この夏、沖縄でどんな旋風を巻き起こすのだろうか。
(力武敏昌)

青山(右から2人目)をアンカーに配置した大阪は女子4×100mRを45秒78の大会新で優勝した

激戦! インターハイ地区大会ハイライト 注目の女子短距離戦線

青山 11秒61の快走(高2歴代3位) 4継は45秒78の大会新

[caption id="attachment_3734" align="aligncenter" width="400"] 近畿大会の女子100mを高校歴代6位タイ、高2歴代3位となる11秒61(+1.1)で制した青山華依(大阪2、右)[/caption] 水を打った静けさを破る号砲。近畿大会100mの決勝がスタートすると、大きな歓声の中で1人抜け出した選手がいた。青山華依(大阪2)だ。「スタートを切って頭を上げたら、みんな前。スタートの対応が遅いんです」。苦手とする序盤で出遅れたが、青山に焦りはなかった。 持ち味である加速のついた中間疾走で、アッという間にトップに出ると、一気にフィニッシュへ。追い風を背に受けて出した11秒61(+1.1)の大会新記録は、近畿高校記録(11秒66)を4年ぶりに更新する高校歴代5位タイ(当時)、高2歴代3位の快走だった。200mでは吉岡里奈(西京3京都)に0秒03先着されたものの、24秒04(+4.0)の2位。個人2種目で全国を決めた。 昨年のインターハイは100m準決勝止まり。だが、秋には国体少年B100m優勝、U18日本選手権100m優勝、200m2位と一気に飛躍した。167cm の長身で、両親ともにインターハイ優勝の経験を持つ青山。日本選手権100mでも3位に入り、大舞台でも力を発揮した。「追い風に恵まれれば、11秒5台を狙って優勝したい」。親子制覇を目指して沖縄に乗り込むつもりだ。 青山が狙っているのは100mだけではない。アンカーを務める4× 100mリレーでは、本田理乃(3年)、酒井日菜美(1年)、山本珠菜(3年)とつないだバトンを受け、45秒78の大会新をマーク。本田が「45秒台前半で優勝したい」と言えば、山本は「45秒台前半か、45秒を切りたい」と、3年生2人は高みを目指している。 小塚湖先生の「トップスピードにいかに乗せるか」という練習で鍛え上げられてきた大阪のスプリンター陣。この夏、沖縄でどんな旋風を巻き起こすのだろうか。 (力武敏昌) [caption id="attachment_3735" align="aligncenter" width="400"] 青山(右から2人目)をアンカーに配置した大阪は女子4×100mRを45秒78の大会新で優勝した[/caption]

次ページ:

       

RECOMMENDED おすすめの記事

    

Ranking 人気記事ランキング 人気記事ランキング

Latest articles 最新の記事

2024.11.22

WA加盟連盟賞に米国、インド、ポルトガルなどがノミネート 育成プログラム等を評価

世界陸連(WA)は11月20日、ワールド・アスレティクス・アワード2024の「加盟国賞」の最終候補6カ国を発表した。この賞は年間を通して陸上競技の成長と知名度に貢献する功績をおさめた連盟を表彰するもので、各地域連盟から1 […]

NEWS パリ五輪7位のクルガトが優勝!女子は地元米国・ヴェンダースがV/WAクロカンツアー

2024.11.22

パリ五輪7位のクルガトが優勝!女子は地元米国・ヴェンダースがV/WAクロカンツアー

11月21日、米国テキサス州オースティンで世界陸連(WA)クロスカントリーツアー・ゴールドのクロス・チャンプスが開催され、男子(8.0km)はパリ五輪5000m7位E.クルガト(ケニア)が22分51秒で、女子(8.0km […]

NEWS 田中希実が来季『グランドスラム・トラック』参戦決定!マイケル・ジョンソン氏が新設

2024.11.22

田中希実が来季『グランドスラム・トラック』参戦決定!マイケル・ジョンソン氏が新設

来春、開幕する陸上リーグ「グランドスラム・トラック」の“レーサー”として、女子中長距離の田中希実(New Balance)が契約したと発表された。 同大会は1990年代から2000年代に男子短距離で活躍したマイケル・ジョ […]

NEWS 早大競走部駅伝部門が麹を活用した食品・飲料を手がける「MURO」とスポンサー契約締結

2024.11.21

早大競走部駅伝部門が麹を活用した食品・飲料を手がける「MURO」とスポンサー契約締結

11月21日、株式会社コラゾンは同社が展開する麹専門ブランド「MURO」を通じて、早大競走部駅伝部とスポンサー契約を結んだことを発表した。 コラゾン社は「MURO」の商品である「KOJI DRINK A」および「KOJI […]

NEWS 立迫志穂が調整不良のため欠場/防府読売マラソン

2024.11.21

立迫志穂が調整不良のため欠場/防府読売マラソン

第55回防府読売マラソン大会事務局は、女子招待選手の立迫志穂(天満屋)が欠場すると発表した。調整不良のためとしている。 立迫は今年2月の全日本実業団ハーフマラソンで1時間11分16秒の11位。7月には5000m(15分3 […]

SNS

Latest Issue 最新号 最新号

2024年12月号 (11月14日発売)

2024年12月号 (11月14日発売)

全日本大学駅伝
第101回箱根駅伝予選会
高校駅伝都道府県大会ハイライト
全日本35㎞競歩高畠大会
佐賀国民スポーツ大会

page top