男子十種競技の日本記録(8308点)保持者でオリンピック2大会出場している右代啓祐(国士舘クラブ)がドイツ・ラーティンゲンで開催されるStadtwerke Ratingen Mehrkampf-Meetingに出場し、7337点で10位だった。この結果、東京五輪の出場への道は厳しいものとなった。
東京五輪の参加標準記録8350点に届いていなかった右代は、6月の日本選手権を回避して同日程だったスペイン・アロナ島で行われたX Meeting Internacional Aronaに出場。ワールドランキングでより高得点を見込める世界陸連の「カテゴリーGL」の競技会に出場したものの棒高跳で記録なしに終わり、その後は途中棄権した。
それでも3大会連続オリンピックをあきらめることなく、翌週に同じくカテゴリーGLのドイツ・ラーティンゲンで開催されたStadtwerke Ratingen Mehrkampf-Meetingへ転戦。1種目めの100mで11秒55(+1.0)でスタート。円盤投では全体8位の44m40、棒高跳でも4m70など意地を見せたが、7337点で10位にとどまった。優勝記録は8184点。
東京五輪の参加資格の有効期間は6月29日まで。この大会終了時点で参加標準記録とワールドランキングの両方で東京五輪の参加資格を満たすことはできておらず、今後、同じくカテゴリーの高い混成競技の国際競技会はなく、参加資格を得るためには有効期間内に参加標準記録を突破するしかない。東京五輪の出場は現実的に厳しいものとなった。
ただ、東京五輪出場のために選択したチャレンジは、十種競技の第一人者として数々の歴史を切り開いてきた「日本のキング」らしい姿だった。

|
|
RECOMMENDED おすすめの記事
Ranking
人気記事ランキング
2025.03.29
編集部コラム「いつのまにか700号超え」
-
2025.03.28
-
2025.03.28
2025.03.23
女子は長野東が7年ぶりの地元V アンカー・田畑陽菜が薫英女学院を逆転/春の高校伊那駅伝
-
2025.03.25
-
2025.03.23
2025.03.02
初挑戦の青学大・太田蒼生は途中棄権 果敢に先頭集団に挑戦/東京マラソン
2025.03.02
太田蒼生は低体温症と低血糖で途中棄権 「世界のレベルを知れて良い経験」/東京マラソン
-
2025.03.23
2022.04.14
【フォト】U18・16陸上大会
2021.11.06
【フォト】全国高校総体(福井インターハイ)
-
2022.05.18
-
2022.12.20
-
2023.04.01
-
2023.06.17
-
2022.12.27
-
2021.12.28
Latest articles 最新の記事
2025.03.29
走高跳で男女上位 真野友博1位、髙橋渚1m86で2位 100mH田中佑美Vで3位まで日本勢/WAコンチネンタルツアー
2025年の世界陸連(WA)コンチネンタルツアー・ゴールド初戦となるモーリー・プラント競技会が3月29日、豪州・メルボルンで行われた。 日本からは22名が出場し、2種目で優勝。走高跳では男子が昨年のパリ五輪代表で22年世 […]
2025.03.29
編集部コラム「いつのまにか700号超え」
攻め(?)のアンダーハンド リレーコラム?? 毎週金曜日(できる限り!)、月刊陸上競技の編集部員がコラムをアップ! 陸上界への熱い想い、日頃抱いている独り言、取材の裏話、どーでもいいことetc…。 編集スタッフが週替りで […]
2025.03.29
齋藤みう3000m障害で9分41秒57 自己ベスト4秒以上更新して日本歴代6位、学生歴代2位
第319回日体大長距離競技会初日が3月29日、神奈川・横浜市の同大学健志台キャンパス競技場で行われ、女子3000m障害で齋藤みう(日体大4)が日本歴代6位、学生歴代2位の9分41秒57をマークした。 齋藤のこれまでのベス […]
2025.03.28
【世界陸上プレイバック】五輪ボイコットきっかけに創設!クラトフヴィロヴァが女子400mと800mで今も大会記録に残る2冠 日本は室伏重信ら出場も入賞ゼロ
今年、陸上の世界選手権(世界陸上)が34年ぶりに東京・国立競技場で開催される。今回で20回目の節目を迎える世界陸上。日本で開催されるのは1991年の東京、2007年の大阪大会を含めて3回目で、これは同一国で最多だ。これま […]
Latest Issue
最新号

2025年4月号 (3月14日発売)
別冊付録 2024記録年鑑
山西 世界新!
大阪、東京、名古屋ウィメンズマラソン詳報