HOME 国内

2025.03.27

NEWS
男子シリーズ2連覇の小山直城「もう1度世界と勝負したい」代表保留にも本番見据え準備へ/JMCシリーズⅣアワード
男子シリーズ2連覇の小山直城「もう1度世界と勝負したい」代表保留にも本番見据え準備へ/JMCシリーズⅣアワード

JMCシリーズ・シリーズⅣチャンピオンに輝いた小山直城

ジャパンチャンピオンシップシリーズ(JMCシリーズ)シリーズⅣアワードが3月27日に都内で行われ、ポイントランキング上位の選手たちが表彰を受けた。

男子のシリーズチャンピオン、および日本選手権者に輝いたのは小山直城(Honda)。前年に続いて2年連続の栄誉を手にした。

1991年東京世界選手権男子マラソン金メダルの谷口浩美さんから表彰を受けた小山は、「こうして優勝できたのは、支えてくださった方々のお陰だと思っています」とあいさつした。

シリーズチャンピオンとなったが、9月の東京世界選手権の参加標準記録(2時間6分30秒)を突破しておらず、ワールドランキングによって出場資格を得られるかどうかが確定するまで、代表入りは保留の状態。特に、昨年9月のパリ五輪は23位、今年2月の大阪マラソンは35位と、「なかなか苦戦したなという印象を持っています」。

それでも、ワールドランキングでの出場資格獲得は濃厚で、東京世界選手権をしっかりと見据える。

「せっかくのチャンスなので、もう1度世界と勝負したい」

広告の下にコンテンツが続きます

パリ五輪では28kmからの上り坂で先頭集団から離され、苦しいレースとなった。大阪も含めて、苦戦の原因は海外で行った高地トレーニングの取り組み方と見ている。「パリ五輪前はアメリカのボルダー、大阪の前はケニアのイテンで合宿をやりましたが、難しさを感じました」と小山。ケニアでは標高2400m付近で行ったが、「標高が高すぎたのと、スピードトレーニングが思うようにできず、レースペースに対応できなかった」と振り返る。

東京世界選手権に向けては修正を図り、「トラックでスピードをつけて」国内、海外の両方を視野に合宿をこなしていくという。

パリ五輪では、赤﨑暁(九電工)が6位に入賞。記録面での差はあるが、「赤﨑選手のようにコースの対策をしっかりとして、先頭集団で勝負していけば」と勝負所を見据える。その中で、一番のポイントに「暑熱対策」を挙げた。

パリ五輪代表を決めた23年のマラソングランドチャンピオンシップ(MGC)を制した経験は大きい。終盤に待つ上りで抜け出したレースの再現をイメージし、「まずは8位入賞を。最大でメダルを目指して」東京の街を駆け抜ける。

2位は細谷恭平(黒崎播磨)、3位は西山雄介(トヨタ自動車)。上位8名のうち、西山を除く7名が出席して表彰を受けた。

また、JMCシリーズⅣの第4期(2024年4月~2025年3月)において新たなに特別賞を創設。特別賞は第4期に初マラソン日本最高記録を更新した選手に贈られ、2月2日の別府大分毎日で2時間6分07秒をマークした若林宏樹(青学大)と、2月24日の大阪でその若林の記録を破り、2時間5分39秒を出した近藤亮太(三菱重工)と、2時間6分05秒で走った黒田朝日(青学大)の3人が選ばれている。

JMCシリーズは日本陸連が2021年に立ち上げたもので、期間内の大会成績(記録と順位)にポイントを与え(大会のグレードによって順位ポイントは異なる)、2試合の合計ポイントによってランキング化し、順位をつけるというもの。今後は28年ロサンゼルス五輪選考レースのマラソングランドチャンピオンシップ(MGC)出場権獲得を目指すMGCシリーズへと継承される。

ジャパンチャンピオンシップシリーズ(JMCシリーズ)シリーズⅣアワードが3月27日に都内で行われ、ポイントランキング上位の選手たちが表彰を受けた。 男子のシリーズチャンピオン、および日本選手権者に輝いたのは小山直城(Honda)。前年に続いて2年連続の栄誉を手にした。 1991年東京世界選手権男子マラソン金メダルの谷口浩美さんから表彰を受けた小山は、「こうして優勝できたのは、支えてくださった方々のお陰だと思っています」とあいさつした。 シリーズチャンピオンとなったが、9月の東京世界選手権の参加標準記録(2時間6分30秒)を突破しておらず、ワールドランキングによって出場資格を得られるかどうかが確定するまで、代表入りは保留の状態。特に、昨年9月のパリ五輪は23位、今年2月の大阪マラソンは35位と、「なかなか苦戦したなという印象を持っています」。 それでも、ワールドランキングでの出場資格獲得は濃厚で、東京世界選手権をしっかりと見据える。 「せっかくのチャンスなので、もう1度世界と勝負したい」 パリ五輪では28kmからの上り坂で先頭集団から離され、苦しいレースとなった。大阪も含めて、苦戦の原因は海外で行った高地トレーニングの取り組み方と見ている。「パリ五輪前はアメリカのボルダー、大阪の前はケニアのイテンで合宿をやりましたが、難しさを感じました」と小山。ケニアでは標高2400m付近で行ったが、「標高が高すぎたのと、スピードトレーニングが思うようにできず、レースペースに対応できなかった」と振り返る。 東京世界選手権に向けては修正を図り、「トラックでスピードをつけて」国内、海外の両方を視野に合宿をこなしていくという。 パリ五輪では、赤﨑暁(九電工)が6位に入賞。記録面での差はあるが、「赤﨑選手のようにコースの対策をしっかりとして、先頭集団で勝負していけば」と勝負所を見据える。その中で、一番のポイントに「暑熱対策」を挙げた。 パリ五輪代表を決めた23年のマラソングランドチャンピオンシップ(MGC)を制した経験は大きい。終盤に待つ上りで抜け出したレースの再現をイメージし、「まずは8位入賞を。最大でメダルを目指して」東京の街を駆け抜ける。 2位は細谷恭平(黒崎播磨)、3位は西山雄介(トヨタ自動車)。上位8名のうち、西山を除く7名が出席して表彰を受けた。 また、JMCシリーズⅣの第4期(2024年4月~2025年3月)において新たなに特別賞を創設。特別賞は第4期に初マラソン日本最高記録を更新した選手に贈られ、2月2日の別府大分毎日で2時間6分07秒をマークした若林宏樹(青学大)と、2月24日の大阪でその若林の記録を破り、2時間5分39秒を出した近藤亮太(三菱重工)と、2時間6分05秒で走った黒田朝日(青学大)の3人が選ばれている。 JMCシリーズは日本陸連が2021年に立ち上げたもので、期間内の大会成績(記録と順位)にポイントを与え(大会のグレードによって順位ポイントは異なる)、2試合の合計ポイントによってランキング化し、順位をつけるというもの。今後は28年ロサンゼルス五輪選考レースのマラソングランドチャンピオンシップ(MGC)出場権獲得を目指すMGCシリーズへと継承される。

次ページ:

       

RECOMMENDED おすすめの記事

    

Ranking 人気記事ランキング 人気記事ランキング

Latest articles 最新の記事

2025.04.01

クイーンズ駅伝Vの日本郵政Gに名城大主将の谷本七星、小暮真緒が加入

JP日本郵政グループは4月1日付で谷本七星と小暮真緒の加入を発表した。 谷本は広島県出身。国泰寺中時代に1500mで全中に出場するなど活躍し、舟入高では1年時には4×400mリレーでインターハイに出場した。3年時の全国高 […]

NEWS NDソフトに中大の東海林宏一が加入!「目標はニューイヤー駅伝1区区間賞」

2025.04.01

NDソフトに中大の東海林宏一が加入!「目標はニューイヤー駅伝1区区間賞」

4月1日、NDソフトは自社のSNSで、中大の東海林宏一が加入したことを発表した。 東海林は山形県出身。山形南高時代には県高校駅伝1区区間賞や、5000mで自己記録となる14分01秒97などをマーク。中大入学後は怪我の影響 […]

NEWS 日立に上田雪菜、光恒悠里が移籍加入 新卒の矢内楓恋、中川千愛も加えた4人が新天地で躍進誓う

2025.04.01

日立に上田雪菜、光恒悠里が移籍加入 新卒の矢内楓恋、中川千愛も加えた4人が新天地で躍進誓う

日立は4月1日、上田雪菜、光恒悠里、矢内楓恋、中川千愛の4選手が加入することを発表した。 上田は奈良育英高2年時に全国高校駅伝を経験し、進学した筑波大では大学3年時の18年日本インカレ5000mで2位、10000mで3位 […]

NEWS 東洋大長距離部門新主将に網本佳悟! 新スローガンも決定 「その1秒をけずりだす走りを体現します」

2025.04.01

東洋大長距離部門新主将に網本佳悟! 新スローガンも決定 「その1秒をけずりだす走りを体現します」

東洋大男子長距離部門はチームの公式HPで、2025年度の学生スタッフ6人とスローガンを発表した。 自身初となる箱根駅伝で8区2位と好走し、チームの20年連続となるシード権獲得に貢献した網本佳悟(4年)が新主将に就いた。長 […]

NEWS プレス工業が3選手加入発表 帝京大・小野隆一朗、流経大・長谷川瑠、中央学大・工藤巧夢 総勢14名で今季を戦う

2025.04.01

プレス工業が3選手加入発表 帝京大・小野隆一朗、流経大・長谷川瑠、中央学大・工藤巧夢 総勢14名で今季を戦う

4月1日、プレス工業は自社のSNSで、小野隆一朗、長谷川瑠、工藤巧夢が入社したことを発表した。 小野隆一朗は北海道出身。北海道栄高3年時の2019年全国高校駅伝では1区4位と好走を見せている。帝京大入学後はエースとして成 […]

SNS

Latest Issue 最新号 最新号

2025年4月号 (3月14日発売)

2025年4月号 (3月14日発売)

別冊付録 2024記録年鑑
山西 世界新!
大阪、東京、名古屋ウィメンズマラソン詳報

page top