HOME 国内

2025.03.12

NEWS
短距離・走幅跳で活躍した吉川綾子さんが92歳で死去 100mで51年日本新、52年ヘルシンキ五輪出場
短距離・走幅跳で活躍した吉川綾子さんが92歳で死去 100mで51年日本新、52年ヘルシンキ五輪出場

1952年ヘルシンキ五輪に出場した吉川綾子さん

女子100m元日本記録保持者の吉川綾子さん(現姓・星野)が3月11日に亡くなった。92歳だった。

1933年生まれ、大阪出身。幼少期は病弱だったが、高校から陸上をはじめ、織田幹雄氏にも指導を受けた。高校生ながら1950年の日本選手権に出場すると100mで優勝し、走幅跳は2位ながら5m64の当時の高校新記録を樹立している。

翌年の第1回アジア大会代表となり、4×100mリレーで金メダル、走幅跳では銀メダルを獲得。1951年に帝塚山学院短期大学に進学。同年10月の国体の100mにおいて12秒0の日本新記録を樹立した。

第二次世界大戦後に初めて日本が参加した1952年ヘルシンキ五輪では、最年少19歳で出場。100mは12秒6で予選敗退、走幅跳は5m54の16位。なお、100mで次に日本女子が五輪に出場するのは2008年北京五輪の福島千里まで待たなくてはならなかった。

教員や産経新聞の記者として働き、読売新聞運動部記者だった星野敦志さん(故人)と結婚。1964年東京五輪では国立競技場でVIP対応など務めている。1991年東京世界選手権の際には綾子さんが式典表彰係を担当、ご主人の星野敦志さんが国際陸上競技連盟(IAAF、現・世界陸連)のプレスチーフを務めるなど、夫婦そろって陸上界に貢献した。

3月1日で92歳になったばかりだったが、最愛の夫の元へ。天国から夫婦で縁のある2度目の東京世界選手権を見届けることだろう。3月19日に通夜、20日に葬儀が都内で執り行われ、喪主は長男の星野章さんが務める。

広告の下にコンテンツが続きます
女子100m元日本記録保持者の吉川綾子さん(現姓・星野)が3月11日に亡くなった。92歳だった。 1933年生まれ、大阪出身。幼少期は病弱だったが、高校から陸上をはじめ、織田幹雄氏にも指導を受けた。高校生ながら1950年の日本選手権に出場すると100mで優勝し、走幅跳は2位ながら5m64の当時の高校新記録を樹立している。 翌年の第1回アジア大会代表となり、4×100mリレーで金メダル、走幅跳では銀メダルを獲得。1951年に帝塚山学院短期大学に進学。同年10月の国体の100mにおいて12秒0の日本新記録を樹立した。 第二次世界大戦後に初めて日本が参加した1952年ヘルシンキ五輪では、最年少19歳で出場。100mは12秒6で予選敗退、走幅跳は5m54の16位。なお、100mで次に日本女子が五輪に出場するのは2008年北京五輪の福島千里まで待たなくてはならなかった。 教員や産経新聞の記者として働き、読売新聞運動部記者だった星野敦志さん(故人)と結婚。1964年東京五輪では国立競技場でVIP対応など務めている。1991年東京世界選手権の際には綾子さんが式典表彰係を担当、ご主人の星野敦志さんが国際陸上競技連盟(IAAF、現・世界陸連)のプレスチーフを務めるなど、夫婦そろって陸上界に貢献した。 3月1日で92歳になったばかりだったが、最愛の夫の元へ。天国から夫婦で縁のある2度目の東京世界選手権を見届けることだろう。3月19日に通夜、20日に葬儀が都内で執り行われ、喪主は長男の星野章さんが務める。

次ページ:

       

RECOMMENDED おすすめの記事

    

Ranking 人気記事ランキング 人気記事ランキング

Latest articles 最新の記事

2025.03.12

月刊陸上競技2025年4月号

Contents 別冊付録 記録年鑑2024 2024年のランキング、主要大会成績を網羅! 大会報道 日本選手権20km競歩 山西 世界新でTOKYO切符 & 藤井 万感の日本新! 大阪マラソン 新星・近藤 2 […]

NEWS スズキの太田実優が現役引退「素晴らしいチームで走ることができて夢のようだった」

2025.03.12

スズキの太田実優が現役引退「素晴らしいチームで走ることができて夢のようだった」

スズキアスリートクラブは3月10日、太田実優の現役引退を発表した。 太田は静岡・浜松天竜中から袋井高で長距離に取り組み、2021年にスズキに入社。同アスリートクラブに加入した。 全国規模の大会の実績はないが、社会人2年目 […]

NEWS 別府大分毎日マラソン、大阪国際女子マラソンがMGCシリーズに加盟決定!

2025.03.12

別府大分毎日マラソン、大阪国際女子マラソンがMGCシリーズに加盟決定!

日本陸連は3月12日、マラソングランドチャンピオンシップ(MGC)シリーズの初年となるMGCシリーズ2025-26に、男子グレード1(G1)の別府大分毎日マラソン、女子グレード1(G1)の大阪国際女子マラソンが新たに加盟 […]

NEWS 九電工の東遊馬が引退 高卒2年目でニューイヤー駅伝1区3位、世界クロカン代表にも 木付琳らも退部

2025.03.12

九電工の東遊馬が引退 高卒2年目でニューイヤー駅伝1区3位、世界クロカン代表にも 木付琳らも退部

九電工は2月末日で3選手の退部を発表している。退部するのは男子長距離の東遊馬、木付琳、女子長距離の松本夢佳の3人。 東は熊本国府高卒で大学を経ずに15年に九電工に入部。高校時代にはインターハイや全国都道府県対抗男子駅伝な […]

NEWS BROOKSから新フォームを搭載した人気シリーズの新作モデル「Glycerin 22」が登場!

2025.03.12

BROOKSから新フォームを搭載した人気シリーズの新作モデル「Glycerin 22」が登場!

米国No.1ランニングシューズブランド「BROOKS(ブルックス)」は、22代続くロングセラーモデルに革新的な新フォーム「DNA Tuned(ディーエヌエーチューン)」を搭載した「Glycerin 22(グリセリン22) […]

SNS

Latest Issue 最新号 最新号

2025年3月号 (2月14日発売)

2025年3月号 (2月14日発売)

別府大分毎日マラソン
落合 晃×久保 凛
太田智樹、葛西潤
追跡箱根駅伝&高校駅伝

page top