HOME 編集部コラム

2024.12.20

編集部コラム「陸上って楽しい?」
編集部コラム「陸上って楽しい?」

毎週金曜日更新!?

★月陸編集部★

攻め(?)のアンダーハンド
リレーコラム🔥
毎週金曜日(できる限り!)、月刊陸上競技の編集部員がコラムをアップ!
陸上界への熱い想い、日頃抱いている独り言、取材の裏話、どーでもいいことetc…。
編集スタッフが週替りで綴って行きたいと思います。
暇つぶし程度にご覧ください!

第270回「陸上って楽しい?(向永拓史)

「陸上って楽しい!」

私が陸上競技の雑誌に携わるようになり、初めて1人で行った取材は、マラソンランナーとしても活躍される芸人の間寛平さんが主催されたイベント。自ら参加して記事にする“体験ルポ”のようなテイストの記事をしたためました。

広告の下にコンテンツが続きます

そのイベントでは、十種競技のレジェンド・松田克彦さんのアドバイスもあり、50m走や棒高跳、ボール投げなどにチャレンジ。それまでサッカーしかしてこなかった私にとって、「あぁ、楽しいな、おもしろいな」と、当時の自分なりに“本気”で思いました。

そして、そのイベントページのメインタイトルにこう書いたんです。

「陸上って楽しい!」

当時、本当に本当にそう思ったんです。

でも、その号の読者プレゼントによるアンケートハガキにある、『おもしろくなかったページ』に、私の担当したページが書かれていました。そこには「陸上は楽しいけど、このページからはそれが伝わりませんでした」と書かれていました。

これがすべての始まりかもしれません。

自分なりに楽しいと思ったのは事実。でも、当時は「陸上ってどこがおもしろいんだろう」「どんなスポーツなんだろう」って探り探りでした。だから、伝わるはずがないんだって。「読者にはちゃんと伝わるんだな」って思ったんです。

それから数ヵ月後に全中を取材しました。初めての全国大会。そこで出会った選手たちとの中には現役を引退した今も交流がある選手もいます。それ以降に取材してきたインターハイを中心にした選手たちは、今は世界トップクラスに成長したり、引退して先生になったり、一般企業で一生懸命汗を流したり。選手と一緒に陸上競技の本当のおもしろさ、苦しさ、奥深さを学んだ“同志”に近いように、勝手に思っています。

「このページからは伝わらなかった」

そう言われてから十数年。いったい、どれだけの記事を書いてきたか想像もつきませんが、いっぱい書いてきました。今も頑張って書いているし、これからも書き続けます。

来年は東京で世界陸上が開催されます。東京五輪を取材できなかった自分としては、大きな目標。しかも、取材してきた選手が中心となって多く出場することでしょう。大それたことは言えないし、とってもとっても微力だけど、陸上のおもしろさ、奥深さ、選手のことを伝える義務があると思っています。

文章が“うまい!”と思ったことは一度もない。でも、思いは込めて書いています。あの時のハガキは今も心に刻まれています。陸上のおもしろさ、少しは伝えられていますか?

向永拓史(むかえ・ひろし)
月刊陸上競技編集部 新米(?)編集部員
1983年8月30日生まれ。16★cm、58kg、O型。石川県金沢市生まれ、滋賀県育ち。両親の仕事の都合で多数の引っ越しを経験し、幼少期より「どうせ友達になっても離れる」とひねくれて育つ。運動音痴で絵を描くのが好きな少年だったが、小4の時に開幕したJリーグの影響で三浦知良に心酔してサッカー少年に転向。2011年全中以降、陸上競技の取材をすることになり、現在に至る。せっかく一時は痩せたのに、最近はサボり気味。来年の東京世界陸上800m(メディアレース)のため、2025年は再びトレーニングを再開するかもしれない。

過去の編集部コラムはこちら

毎週金曜日更新!? ★月陸編集部★ 攻め(?)のアンダーハンド リレーコラム🔥 毎週金曜日(できる限り!)、月刊陸上競技の編集部員がコラムをアップ! 陸上界への熱い想い、日頃抱いている独り言、取材の裏話、どーでもいいことetc…。 編集スタッフが週替りで綴って行きたいと思います。 暇つぶし程度にご覧ください!

第270回「陸上って楽しい?(向永拓史)

「陸上って楽しい!」 私が陸上競技の雑誌に携わるようになり、初めて1人で行った取材は、マラソンランナーとしても活躍される芸人の間寛平さんが主催されたイベント。自ら参加して記事にする“体験ルポ”のようなテイストの記事をしたためました。 そのイベントでは、十種競技のレジェンド・松田克彦さんのアドバイスもあり、50m走や棒高跳、ボール投げなどにチャレンジ。それまでサッカーしかしてこなかった私にとって、「あぁ、楽しいな、おもしろいな」と、当時の自分なりに“本気”で思いました。 そして、そのイベントページのメインタイトルにこう書いたんです。 「陸上って楽しい!」 当時、本当に本当にそう思ったんです。 でも、その号の読者プレゼントによるアンケートハガキにある、『おもしろくなかったページ』に、私の担当したページが書かれていました。そこには「陸上は楽しいけど、このページからはそれが伝わりませんでした」と書かれていました。 これがすべての始まりかもしれません。 自分なりに楽しいと思ったのは事実。でも、当時は「陸上ってどこがおもしろいんだろう」「どんなスポーツなんだろう」って探り探りでした。だから、伝わるはずがないんだって。「読者にはちゃんと伝わるんだな」って思ったんです。 それから数ヵ月後に全中を取材しました。初めての全国大会。そこで出会った選手たちとの中には現役を引退した今も交流がある選手もいます。それ以降に取材してきたインターハイを中心にした選手たちは、今は世界トップクラスに成長したり、引退して先生になったり、一般企業で一生懸命汗を流したり。選手と一緒に陸上競技の本当のおもしろさ、苦しさ、奥深さを学んだ“同志”に近いように、勝手に思っています。 「このページからは伝わらなかった」 そう言われてから十数年。いったい、どれだけの記事を書いてきたか想像もつきませんが、いっぱい書いてきました。今も頑張って書いているし、これからも書き続けます。 来年は東京で世界陸上が開催されます。東京五輪を取材できなかった自分としては、大きな目標。しかも、取材してきた選手が中心となって多く出場することでしょう。大それたことは言えないし、とってもとっても微力だけど、陸上のおもしろさ、奥深さ、選手のことを伝える義務があると思っています。 文章が“うまい!”と思ったことは一度もない。でも、思いは込めて書いています。あの時のハガキは今も心に刻まれています。陸上のおもしろさ、少しは伝えられていますか?
向永拓史(むかえ・ひろし) 月刊陸上競技編集部 新米(?)編集部員 1983年8月30日生まれ。16★cm、58kg、O型。石川県金沢市生まれ、滋賀県育ち。両親の仕事の都合で多数の引っ越しを経験し、幼少期より「どうせ友達になっても離れる」とひねくれて育つ。運動音痴で絵を描くのが好きな少年だったが、小4の時に開幕したJリーグの影響で三浦知良に心酔してサッカー少年に転向。2011年全中以降、陸上競技の取材をすることになり、現在に至る。せっかく一時は痩せたのに、最近はサボり気味。来年の東京世界陸上800m(メディアレース)のため、2025年は再びトレーニングを再開するかもしれない。
過去の編集部コラムはこちら

次ページ:

       

RECOMMENDED おすすめの記事

    

Ranking 人気記事ランキング 人気記事ランキング

Latest articles 最新の記事

2025.04.17

【大会結果】第6回U18アジア選手権(2025年4月15日~18日)

【大会結果】第6回U18アジア選手権(2025年4月15日~18日/サウジアラビア・ダンマーム) 男子 100m(+2.3) 金 清水空跳(星稜高2石川) 10秒38 銀 代泓宇(中国)     10秒39 銅 古綽峰( […]

NEWS 末續慎吾ら参加の「アースグランプリ」が5月に香川で初開催 本気のレースとイベントが共存

2025.04.17

末續慎吾ら参加の「アースグランプリ」が5月に香川で初開催 本気のレースとイベントが共存

アースグランプリ実行委員会は5月17、18日に「アースグランプリ2025Kagawa」を観音寺総合運動公園陸上競技場で開催すると発表した。 同委員会は男子棒高跳の2016年リオデジャネイロ五輪代表の荻田大樹さんが委員長を […]

NEWS 日本体育施設が「作業者の健康を守るため」新たな環境対応型ウレタン材開発 陸上トラックなどに活用

2025.04.17

日本体育施設が「作業者の健康を守るため」新たな環境対応型ウレタン材開発 陸上トラックなどに活用

スポーツ施設の施工・管理・運営を専門とする日本体育施設株式会社が今年1月28日に、同社が開発した環境対応型ポリウレタン系表層材料「レオタンS」が国土交通省のNETIS(新技術情報提供システム)に登録されたことを発表した。 […]

NEWS プーマ史上最速・最軽量の新作ランニングシューズ「FAST-R NITRO™ ELITE 3」が4月25日より数量限定発売!

2025.04.17

プーマ史上最速・最軽量の新作ランニングシューズ「FAST-R NITRO™ ELITE 3」が4月25日より数量限定発売!

プーマ ジャパンは4月17日、ブランド史上最速のランニングシューズ「FAST-R NITRO™ ELITE 3(ファスト アール ニトロ エリート 3)」を4月25日より数量限定で発売することを発表した。 FAST-R […]

NEWS 【世界陸上プレイバック】―93年シュツットガルト―男子マイルリレーで米国が驚異的な世界新!マラソン浅利純子が日本女子初の金

2025.04.17

【世界陸上プレイバック】―93年シュツットガルト―男子マイルリレーで米国が驚異的な世界新!マラソン浅利純子が日本女子初の金

今年9月、陸上の世界選手権(世界陸上)が34年ぶりに東京・国立競技場で開催される。今回で20回目の節目を迎える世界陸上。日本で開催されるのは1991年の東京、2007年の大阪を含めて3回目で、これは同一国で最多だ。 これ […]

SNS

Latest Issue 最新号 最新号

2025年4月号 (3月14日発売)

2025年4月号 (3月14日発売)

東京世界選手権シーズン開幕特集
Re:Tokyo25―東京世界陸上への道―
北口榛花(JAL) 
三浦龍司(SUBARU)
赤松諒一×真野友博
豊田 兼(トヨタ自動車)×高野大樹コーチ
Revenge
泉谷駿介(住友電工)

page top