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2024.11.02

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薫英女学院19連覇達成 オール区間賞で1時間8分34秒 2位は東大阪大敬愛、久保凛は1区2位/大阪府高校駅伝
薫英女学院19連覇達成 オール区間賞で1時間8分34秒 2位は東大阪大敬愛、久保凛は1区2位/大阪府高校駅伝

薫英女学院1区の塚本夕藍(左)から2区の河村璃央(中央)への首位中継。右端は東大阪大敬愛・久保凛

全国高校駅伝の出場権を懸けた大阪府高校駅伝は11月2日、ヤンマースタジアム長居及び長居公園内の周回コースで行われた。女子(5区間21.0975km)は薫英女学院が19連覇を達成。男子(7区間42.195km)はレース途中の大雨で、3区終了時で打ち切り、4区以降は11月5日に服部緑地競技場でトラックレースを行い、順位を決める。

あいにくの雨の中で行われた女子レース。1区(6km)から好スタートを切った薫英女学院が、その後も安定した走りで逃げ切った。1時間8分34秒で3年前にマークした大会記録に10秒と迫る好タイム。2位には、800mの日本記録保持者・久保凜(2年)を1区に起用した東大阪大敬愛が1時間10分03秒で続いた。

エース対決となった最長区間の1区。スタート直後から飛び出した久保を、薫英女学院の駅伝主将で、メンバーただ1人の3年生・塚本夕藍がマークする。

中間点を過ぎて、塚本は一度5m近く離される場面もあったが、「1区は先輩方がずっと区間賞を取り続けている区間。私で途切れさせるわけにはいかなかった」と粘る。

そして、中継所の直前で、塚本が久保をかわし、19分39秒で走破。久保に3秒先着した。「水本(佳菜・エディオン)先輩の区間記録(19分01秒)に全然及ばず力の差を感じましたが、チームに勢いをつける意味でもトップで渡せて良かったです」と塚本は安堵の表情を見せた。

レースが一気に動いたのが2区(4.0975km)。前回3区で区間賞を獲得した河村璃央(2年)が「調子も良かったので、区間記録(13分07秒)を更新するつもりで前半から積極的にいきました」と徐々に東大阪大敬愛を引き離しにかかる。

「3区が1年生だったのでなるべく差をつけて渡したかったです」と後半もペースを緩めることなく13分06秒と区間記録を更新。東大阪大敬愛との差を39秒に広げ、「最後までリズムよく行け思っていた通りの走りができました」と笑顔がこぼれた。

前半でセーフティリードを築いた薫英女学院は、3000mで9分10秒台のタイムを持つ3区の村井和果(1年)、4区の船木心優(2年)、5区の黒葛原唯夏(2年)がいずれも区間賞の力走でさらに差を広げた。

5年ぶり3度目の優勝を果たしたくらよし女子駅伝(10月13日)に続く1時間8分台で制し、安田功監督は、「全員が落ち着いた走りで無事に都大路切符をつかみました。タイムも前回より1分01秒速く、全国でも上位を狙える力は確実についています」と笑顔で振り返った。

今大会はくらよし女子駅伝と同じ選手で区間を入れ替えて臨んだが、ほかにも昨年の都大路を経験している小田美月(3年)や仁賀あかり(2年)の2人に、急成長中の薮谷柚芽(2年)、福本真生(1年)も控えており、例年以上に選手層は厚い。「ここからケガや故障に細心の注意を払いつつレベルアップを図り全国に備えたい」と安田監督の言葉にも力がこもる。

初Vを目指した東大阪大敬愛は2大会連続の2位。それでも野口雅嗣監督は、「仕上がりは7割程度でしたが、今持っている力は十分に出し切りました。タイムも昨年を43秒上回るチームベスト。力はついているので、ここから近畿大会に向け、しっかりコンディションを合わせていきたいです」と、昨年に続く近畿代表での全国大会出場を目指す。

1区2位の久保は、「佐賀国スポから日が浅く、距離を踏む練習ができていなかったです。前半はリズム良く行けましたが、後半脚が動かず、チームに勢いをつけることができませんでした」と悔しさをにじませる。

それでも、「近畿大会ではチームに貢献できる走りができるよう、しっかり練習を積んでいきたい」と、気持ちを切り替えていた。

女子のレース後に行われた男子は、1区の途中から雨脚が徐々に強くなり、走路のあちこちで冠水する状況に。主催者がレースの続行は困難と判断し、全チームが3区を走り終えた時点で打ち切りとなった。

4区以降は11月5日に各区間でその距離によるトラックレースを実施し、3区までのタイムと合わせた総合タイムで順位を決める。3区終了時点では、6年ぶり2度目のVを目指す関西創価が首位。2位の関大北陽に1分10秒リードしている。

全国大会は12月22日、京都市のたけびしスタジアム京都を発着点に行われる。なお、今年から都道府県代表のほかに、男女ともに地区代表が出場する。

文/花木 雫

全国高校駅伝の出場権を懸けた大阪府高校駅伝は11月2日、ヤンマースタジアム長居及び長居公園内の周回コースで行われた。女子(5区間21.0975km)は薫英女学院が19連覇を達成。男子(7区間42.195km)はレース途中の大雨で、3区終了時で打ち切り、4区以降は11月5日に服部緑地競技場でトラックレースを行い、順位を決める。 あいにくの雨の中で行われた女子レース。1区(6km)から好スタートを切った薫英女学院が、その後も安定した走りで逃げ切った。1時間8分34秒で3年前にマークした大会記録に10秒と迫る好タイム。2位には、800mの日本記録保持者・久保凜(2年)を1区に起用した東大阪大敬愛が1時間10分03秒で続いた。 エース対決となった最長区間の1区。スタート直後から飛び出した久保を、薫英女学院の駅伝主将で、メンバーただ1人の3年生・塚本夕藍がマークする。 中間点を過ぎて、塚本は一度5m近く離される場面もあったが、「1区は先輩方がずっと区間賞を取り続けている区間。私で途切れさせるわけにはいかなかった」と粘る。 そして、中継所の直前で、塚本が久保をかわし、19分39秒で走破。久保に3秒先着した。「水本(佳菜・エディオン)先輩の区間記録(19分01秒)に全然及ばず力の差を感じましたが、チームに勢いをつける意味でもトップで渡せて良かったです」と塚本は安堵の表情を見せた。 レースが一気に動いたのが2区(4.0975km)。前回3区で区間賞を獲得した河村璃央(2年)が「調子も良かったので、区間記録(13分07秒)を更新するつもりで前半から積極的にいきました」と徐々に東大阪大敬愛を引き離しにかかる。 「3区が1年生だったのでなるべく差をつけて渡したかったです」と後半もペースを緩めることなく13分06秒と区間記録を更新。東大阪大敬愛との差を39秒に広げ、「最後までリズムよく行け思っていた通りの走りができました」と笑顔がこぼれた。 前半でセーフティリードを築いた薫英女学院は、3000mで9分10秒台のタイムを持つ3区の村井和果(1年)、4区の船木心優(2年)、5区の黒葛原唯夏(2年)がいずれも区間賞の力走でさらに差を広げた。 5年ぶり3度目の優勝を果たしたくらよし女子駅伝(10月13日)に続く1時間8分台で制し、安田功監督は、「全員が落ち着いた走りで無事に都大路切符をつかみました。タイムも前回より1分01秒速く、全国でも上位を狙える力は確実についています」と笑顔で振り返った。 今大会はくらよし女子駅伝と同じ選手で区間を入れ替えて臨んだが、ほかにも昨年の都大路を経験している小田美月(3年)や仁賀あかり(2年)の2人に、急成長中の薮谷柚芽(2年)、福本真生(1年)も控えており、例年以上に選手層は厚い。「ここからケガや故障に細心の注意を払いつつレベルアップを図り全国に備えたい」と安田監督の言葉にも力がこもる。 初Vを目指した東大阪大敬愛は2大会連続の2位。それでも野口雅嗣監督は、「仕上がりは7割程度でしたが、今持っている力は十分に出し切りました。タイムも昨年を43秒上回るチームベスト。力はついているので、ここから近畿大会に向け、しっかりコンディションを合わせていきたいです」と、昨年に続く近畿代表での全国大会出場を目指す。 1区2位の久保は、「佐賀国スポから日が浅く、距離を踏む練習ができていなかったです。前半はリズム良く行けましたが、後半脚が動かず、チームに勢いをつけることができませんでした」と悔しさをにじませる。 それでも、「近畿大会ではチームに貢献できる走りができるよう、しっかり練習を積んでいきたい」と、気持ちを切り替えていた。 女子のレース後に行われた男子は、1区の途中から雨脚が徐々に強くなり、走路のあちこちで冠水する状況に。主催者がレースの続行は困難と判断し、全チームが3区を走り終えた時点で打ち切りとなった。 4区以降は11月5日に各区間でその距離によるトラックレースを実施し、3区までのタイムと合わせた総合タイムで順位を決める。3区終了時点では、6年ぶり2度目のVを目指す関西創価が首位。2位の関大北陽に1分10秒リードしている。 全国大会は12月22日、京都市のたけびしスタジアム京都を発着点に行われる。なお、今年から都道府県代表のほかに、男女ともに地区代表が出場する。 文/花木 雫

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