HOME 駅伝、箱根駅伝

2024.10.19

名門・順大が10位ぎりぎり通過に涙「本戦までに形にしたい」と下克上誓う/箱根駅伝予選会
名門・順大が10位ぎりぎり通過に涙「本戦までに形にしたい」と下克上誓う/箱根駅伝予選会

第101回箱根駅伝予選会を10位で通過した順大

◇第101回箱根駅伝予選会(10月19日/東京・陸上自衛隊立川駐屯地スタート、昭和記念公園フィニッシュ:21.0975km)

第101回箱根駅伝予選会が行われ、立教大が10時間52分36秒でトップ通過を果たした。

本戦の総合優勝11度を誇る名門・順大は10位でギリギリの通過。11位の東農大とはわずか1秒差だった。

発表を待つ間、長門俊介監督はふっと息を吐く。不安な表情を見せる選手たちに「ピシッと立とう。堂々と」と声をかけた。9位・神奈川大が発表されると、選手たちの目が潤む。そして、10番目で名門の名がアナウンスされると、安堵の涙が広がった。指揮官の目にも光るものがあった。

「悔しい。複雑な感情です」と長門監督。エースの浅井皓貴(4年)は日本人2番手の14位(1時間3分49秒)ときっちり仕事を果たした。海老澤憲伸(4年)も37位と、順大らしく4年生が力を発揮。だが、10番目に入った児島雄一郎(2年)は199位と、以下は苦戦を強いられた。

「(前回の)箱根が終わった後は不協和音もありました」と長門監督。まさかの17位に沈み、今年は全日本大学駅伝も逃した。ケガ人も多く、今回4番手になった吉岡大翔(2年)も「食事が食べられない時期があって体重も2、3キロ落ちました」と言うように、チーム状態には不安があった。ただ、今春から合流した今井正人、田中秀幸の両コーチの声かけもあり、「学生たちがスタッフを信じてやってくれた」と指揮官は目頭を熱くした。

長門監督は「まだまだ発展途上」と言い、「切符を取らないとリベンジもできない。今年のスローガンは“下克上”。20番目なのでしっかり果たせるように準備していきたい。本番までに形にしていきます」。箱根路での逆襲へ。名門の底力を示す時が来た。

◇第101回箱根駅伝予選会(10月19日/東京・陸上自衛隊立川駐屯地スタート、昭和記念公園フィニッシュ:21.0975km) 第101回箱根駅伝予選会が行われ、立教大が10時間52分36秒でトップ通過を果たした。 本戦の総合優勝11度を誇る名門・順大は10位でギリギリの通過。11位の東農大とはわずか1秒差だった。 発表を待つ間、長門俊介監督はふっと息を吐く。不安な表情を見せる選手たちに「ピシッと立とう。堂々と」と声をかけた。9位・神奈川大が発表されると、選手たちの目が潤む。そして、10番目で名門の名がアナウンスされると、安堵の涙が広がった。指揮官の目にも光るものがあった。 「悔しい。複雑な感情です」と長門監督。エースの浅井皓貴(4年)は日本人2番手の14位(1時間3分49秒)ときっちり仕事を果たした。海老澤憲伸(4年)も37位と、順大らしく4年生が力を発揮。だが、10番目に入った児島雄一郎(2年)は199位と、以下は苦戦を強いられた。 「(前回の)箱根が終わった後は不協和音もありました」と長門監督。まさかの17位に沈み、今年は全日本大学駅伝も逃した。ケガ人も多く、今回4番手になった吉岡大翔(2年)も「食事が食べられない時期があって体重も2、3キロ落ちました」と言うように、チーム状態には不安があった。ただ、今春から合流した今井正人、田中秀幸の両コーチの声かけもあり、「学生たちがスタッフを信じてやってくれた」と指揮官は目頭を熱くした。 長門監督は「まだまだ発展途上」と言い、「切符を取らないとリベンジもできない。今年のスローガンは“下克上”。20番目なのでしっかり果たせるように準備していきたい。本番までに形にしていきます」。箱根路での逆襲へ。名門の底力を示す時が来た。

次ページ:

       

RECOMMENDED おすすめの記事

    

Ranking 人気記事ランキング 人気記事ランキング

Latest articles 最新の記事

2024.11.21

早大競走部駅伝部門が麹を活用した食品・飲料を手がける「MURO」とスポンサー契約締結

11月21日、株式会社コラゾンは同社が展開する麹専門ブランド「MURO」を通じて、早大競走部駅伝部とスポンサー契約を結んだことを発表した。 コラゾン社は「MURO」の商品である「KOJI DRINK A」および「KOJI […]

NEWS 立迫志穂が調整不良のため欠場/防府読売マラソン

2024.11.21

立迫志穂が調整不良のため欠場/防府読売マラソン

第55回防府読売マラソン大会事務局は、女子招待選手の立迫志穂(天満屋)が欠場すると発表した。調整不良のためとしている。 立迫は今年2月の全日本実業団ハーフマラソンで1時間11分16秒の11位。7月には5000m(15分3 […]

NEWS M&Aベストパートナーズに中大・山平怜生、城西大・栗原直央、國學院大・板垣俊佑が内定!神野「チーム一丸」

2024.11.20

M&Aベストパートナーズに中大・山平怜生、城西大・栗原直央、國學院大・板垣俊佑が内定!神野「チーム一丸」

神野大地が選手兼監督を務めるM&Aベストパートナーズが来春入社選手として、中大・山平怜生、國學院大・板垣俊佑、城西大・栗原直央の3人が内定した。神野が自身のSNSで内定式の様子を伝えている。 山平は宮城・仙台育英 […]

NEWS 第101回(2025年)箱根駅伝 出場チーム選手名鑑

2024.11.20

第101回(2025年)箱根駅伝 出場チーム選手名鑑

・候補選手は各チームが選出 ・情報は11月20日時点、チーム提供および編集部把握の公認記録を掲載 ・選手名の一部漢字で対応外のものは新字で掲載しています ・過去箱根駅伝成績で関東学生連合での出場選手は相当順位を掲載 ・一 […]

NEWS 八王子ロングディスタンスのスタートリスト発表!! 1万m26分台狙うS組は鈴⽊芽吹、遠藤⽇向、羽生拓矢、篠原倖太朗らが出場!

2024.11.20

八王子ロングディスタンスのスタートリスト発表!! 1万m26分台狙うS組は鈴⽊芽吹、遠藤⽇向、羽生拓矢、篠原倖太朗らが出場!

東日本実業団連盟は11月20日、2024八王子ロングディスタンス(11月23日)のスタートリストを発表した。 来年の世界選手権男子10000mの参加標準記録(27分00秒00)の突破を狙う『S組』では、日本の実業団に所属 […]

SNS

Latest Issue 最新号 最新号

2024年12月号 (11月14日発売)

2024年12月号 (11月14日発売)

全日本大学駅伝
第101回箱根駅伝予選会
高校駅伝都道府県大会ハイライト
全日本35㎞競歩高畠大会
佐賀国民スポーツ大会

page top