HOME 国内

2024.09.22

400m松本奈菜子が日本歴代2位の52秒29!!「51秒台へのステップ」覚悟の夏を過ごし自己新/全日本実業団
400m松本奈菜子が日本歴代2位の52秒29!!「51秒台へのステップ」覚悟の夏を過ごし自己新/全日本実業団

24年全日本実業団女子400mを制した松本奈菜子(東邦銀行)

◇第72回全日本実業団対抗選手権(9月21日~23日/山口・維新百年記念公園陸上競技場)2日目

全日本実業団対抗選手権の2日目の女子400mで、松本奈菜子(東邦銀行)が日本歴代2位の52秒29をマークして優勝した。

追い風の吹くバックストレートでしっかりスピードに乗ると、独走状態となったラストもしっかり駆け抜ける。フィニッシュタイムは52秒29。22年に出した52秒56の自己記録を2年ぶりに更新し、後輩の井戸アビゲイル風果とワンツーに笑顔が弾けた。

この記録は、同じ福島大を拠点としていた丹野麻美の日本記録51秒75に次ぐ日本歴代2位。高校時代から競り合ってきた青山聖佳(大阪成蹊AC)の記録(52秒38)、そして浜松市立高(静岡)の先輩である杉浦はる香の歴代3位だったベスト(52秒52)もついに上回った。

今季はケガでシーズン序盤は苦しんだが、日本選手権を終え「パリ五輪に出場できなかったことで、まずは日本記録更新をしないといけないと思い、狙えるように夏を過ごしてきました」。9月3日に28歳になり、「時間は限られている」と、これまで以上に覚悟が芽生えたという。

ケガの影響もあり、「スピードを意識した動きや練習は取り入れられていなかったのですが、その分、走り方を見直して、腕振りとのタイミングなどを合わせるように意識してきました」。この日は「後半が少し止まってしまった」と課題は見えたが、作り上げてきての自己新に「51秒台へのステップになります」と手応えをつかんだ。

次々と歴史が動く男子短距離に、「女子のスプリントは日本記録も止まっている。どんどん更新していく勢いじゃないといけない。それを目指して、東京世界選手権へ」。中学時代は800mで日本一。高3で400mの日本選手権を制してきた松本。キャリアを重ね、ようやく51秒台に手が届きそうな場所にきた。2008年から閉ざされている重い扉が開こうとしている。

広告の下にコンテンツが続きます
◇第72回全日本実業団対抗選手権(9月21日~23日/山口・維新百年記念公園陸上競技場)2日目 全日本実業団対抗選手権の2日目の女子400mで、松本奈菜子(東邦銀行)が日本歴代2位の52秒29をマークして優勝した。 追い風の吹くバックストレートでしっかりスピードに乗ると、独走状態となったラストもしっかり駆け抜ける。フィニッシュタイムは52秒29。22年に出した52秒56の自己記録を2年ぶりに更新し、後輩の井戸アビゲイル風果とワンツーに笑顔が弾けた。 この記録は、同じ福島大を拠点としていた丹野麻美の日本記録51秒75に次ぐ日本歴代2位。高校時代から競り合ってきた青山聖佳(大阪成蹊AC)の記録(52秒38)、そして浜松市立高(静岡)の先輩である杉浦はる香の歴代3位だったベスト(52秒52)もついに上回った。 今季はケガでシーズン序盤は苦しんだが、日本選手権を終え「パリ五輪に出場できなかったことで、まずは日本記録更新をしないといけないと思い、狙えるように夏を過ごしてきました」。9月3日に28歳になり、「時間は限られている」と、これまで以上に覚悟が芽生えたという。 ケガの影響もあり、「スピードを意識した動きや練習は取り入れられていなかったのですが、その分、走り方を見直して、腕振りとのタイミングなどを合わせるように意識してきました」。この日は「後半が少し止まってしまった」と課題は見えたが、作り上げてきての自己新に「51秒台へのステップになります」と手応えをつかんだ。 次々と歴史が動く男子短距離に、「女子のスプリントは日本記録も止まっている。どんどん更新していく勢いじゃないといけない。それを目指して、東京世界選手権へ」。中学時代は800mで日本一。高3で400mの日本選手権を制してきた松本。キャリアを重ね、ようやく51秒台に手が届きそうな場所にきた。2008年から閉ざされている重い扉が開こうとしている。

女子400m日本歴代10傑をチェック!

51.75 丹野麻美(ナチュリル) 2008年 52.29 松本奈菜子(東邦銀行) 2024年 52.38 青山聖佳(大阪成蹊AC) 2020年 52.52 杉浦はる香(浜松市立高3静岡) 2013年 52.86 小林茉由(J.VIC) 2021年 52.95 柿沼和恵(ミズノ) 2001年 53.05 木田真有(ナチュリル) 2008年 53.05 青木沙弥佳(東邦銀行) 2015年 53.07 久保山晴菜(今村病院) 2023年 53.08 久保倉里美(新潟アルビレックスRC)

次ページ:

ページ: 1 2

       

RECOMMENDED おすすめの記事

    

Ranking 人気記事ランキング 人気記事ランキング

Latest articles 最新の記事

2024.12.04

やり投・北口榛花が日本陸連アスリート・オブ・ザ・イヤー!室伏広治に続き2人目の2年連続受賞

日本陸連は12月4日、日本陸連アスレティックス・アワード2024の受賞者を発表し、最優秀選手に当たる「アスリート・オブ・ザ・イヤー」に、女子やり投の北口榛花(JAL)が選ばれた。昨年に続いて2年連続は、2011、12年の […]

NEWS 田中希実がオムロンとパートナーシップ契約締結 23年からセルフケアで機器を愛用

2024.12.04

田中希実がオムロンとパートナーシップ契約締結 23年からセルフケアで機器を愛用

オムロン ヘルスケア株式会社は、女子中長距離の田中希実(New Balance)とパートナーシップ契約を締結したと発表した。 1500m、5000mの日本記録保持者で、東京五輪・パリ五輪代表の田中。23年頃に股関節の繊細 […]

NEWS 富士通にブダペスト世界陸上代表・山本亜美と東京世界陸上標準突破の井之上駿太が加入!400mHホープが名門へ

2024.12.04

富士通にブダペスト世界陸上代表・山本亜美と東京世界陸上標準突破の井之上駿太が加入!400mHホープが名門へ

12月4日、富士通はホームページで、来年4月1日付で男子400mハードルの井之上駿太(法大)と女子400mハードルの山本亜美(立命大)の2人が入社することを発表した。 井之上は大阪府出身。中学時代は100mや200mに取 […]

NEWS アトランタ五輪女子円盤投金メダルのヴィルダ氏が死去 55歳 パラアスリートとしても活躍

2024.12.04

アトランタ五輪女子円盤投金メダルのヴィルダ氏が死去 55歳 パラアスリートとしても活躍

1996年アトランタ五輪女子円盤投の金メダリスト、イルケ・ヴィルダ氏(ドイツ)が12月1日に亡くなった。55歳だった。 ヴィルダ氏はライプツィヒに生まれ、ドイツ統一前は東ドイツ代表として競技していた。1988年に投げた7 […]

NEWS 五輪代表・飯塚翔太が東ティモールで子どもと交流 3年連続JICA活動「スポーツは共通言語」

2024.12.04

五輪代表・飯塚翔太が東ティモールで子どもと交流 3年連続JICA活動「スポーツは共通言語」

リオ五輪男子4×100mリレー銀メダリストで、今夏のパリ五輪200m代表の飯塚翔大(ミズノ)が12月4日、訪問先の東ティモールからオンラインで現地の活動について報告会見を行った。 独立行政法人国際協力機構(JICA)が主 […]

SNS

Latest Issue 最新号 最新号

2024年12月号 (11月14日発売)

2024年12月号 (11月14日発売)

全日本大学駅伝
第101回箱根駅伝予選会
高校駅伝都道府県大会ハイライト
全日本35㎞競歩高畠大会
佐賀国民スポーツ大会

page top