HOME 高校

2024.07.29

女子ハンマー投・澤向美樹が高校歴代4位の56m82! 新設の幕別清陵初のインターハイ優勝者/福岡IH
女子ハンマー投・澤向美樹が高校歴代4位の56m82! 新設の幕別清陵初のインターハイ優勝者/福岡IH

24年インターハイ女子ハンマー投で優勝した澤向美樹

◇福岡インターハイ(7月28日~8月1日/福岡・博多の森陸上競技場)1日目

福岡インターハイの1日目が行われ、女子ハンマー投は澤向美樹(幕別清陵3北海道)が56m82で優勝を飾った。

昨年5位の澤向美樹(幕別清陵3北海道)が、4回目に56m82の高校歴代4位のビックスローで初優勝。「とてもうれしいです。北海道よりかなり暑いので、公式練習2日目(27日)は調子が悪かったですが、今日は風もあって、ちょうどいい気候で試合ができました」と、気温35度、湿度60%の厳しいコンディションをものともせず、初めて訪れたという九州で初タイトルを手にした。

大会前のベストは52m22。だが、公式練習で57m付近までハンマーを飛ばし「投げられる実力はあるのかもしれない」と思っていた澤向。1回目に自己ベストを更新する53m12を投げ、2回目に56m11と55mの大台をあっさり突破した。

トップ8に絞られた4回目には56m82とさらに更新。この日は記録が残った5本すべてで自己記録を上回り、地元優勝が期待された高校歴代6位(当時)の記録を持つ工藤実幸乃(筑豊3福岡)に、精神的ダメージを与えた。

「1回目から記録が出たことは良かったですが、やっぱり自分の投げを一番にできたこと。どんどん自分の高みを目指していけたことが楽しかったです」と強調。「これまでで一番楽しくできた試合でした」と冷静に振り返り、「3年間で一番成長したのは心」と大舞台での躍進に精神的成長を挙げる。

広告の下にコンテンツが続きます

北海道幕別町にある幕別清陵は、2019年に道立の幕別高と私立の江陵高が統合。新設の道立高校として開校したばかりで、澤向が初のインターハイチャンピオンだ。実家を離れ、多くのサポートを受けて叶えた夢に「誘ってくれた西山修一先生や食事を作ってくれる方や周りの方に、感謝を伝えて回りたいです」と顔を緩ませた。

大きな歓声を受けた地元福岡勢が、2、3位でメダルを獲得。工藤は55m99のサードベストを投げたが悔しい2位。3位の佐藤美佑(筑紫3福岡)は、52m31の自己最高だった。

文/田端慶子

◇福岡インターハイ(7月28日~8月1日/福岡・博多の森陸上競技場)1日目 福岡インターハイの1日目が行われ、女子ハンマー投は澤向美樹(幕別清陵3北海道)が56m82で優勝を飾った。 昨年5位の澤向美樹(幕別清陵3北海道)が、4回目に56m82の高校歴代4位のビックスローで初優勝。「とてもうれしいです。北海道よりかなり暑いので、公式練習2日目(27日)は調子が悪かったですが、今日は風もあって、ちょうどいい気候で試合ができました」と、気温35度、湿度60%の厳しいコンディションをものともせず、初めて訪れたという九州で初タイトルを手にした。 大会前のベストは52m22。だが、公式練習で57m付近までハンマーを飛ばし「投げられる実力はあるのかもしれない」と思っていた澤向。1回目に自己ベストを更新する53m12を投げ、2回目に56m11と55mの大台をあっさり突破した。 トップ8に絞られた4回目には56m82とさらに更新。この日は記録が残った5本すべてで自己記録を上回り、地元優勝が期待された高校歴代6位(当時)の記録を持つ工藤実幸乃(筑豊3福岡)に、精神的ダメージを与えた。 「1回目から記録が出たことは良かったですが、やっぱり自分の投げを一番にできたこと。どんどん自分の高みを目指していけたことが楽しかったです」と強調。「これまでで一番楽しくできた試合でした」と冷静に振り返り、「3年間で一番成長したのは心」と大舞台での躍進に精神的成長を挙げる。 北海道幕別町にある幕別清陵は、2019年に道立の幕別高と私立の江陵高が統合。新設の道立高校として開校したばかりで、澤向が初のインターハイチャンピオンだ。実家を離れ、多くのサポートを受けて叶えた夢に「誘ってくれた西山修一先生や食事を作ってくれる方や周りの方に、感謝を伝えて回りたいです」と顔を緩ませた。 大きな歓声を受けた地元福岡勢が、2、3位でメダルを獲得。工藤は55m99のサードベストを投げたが悔しい2位。3位の佐藤美佑(筑紫3福岡)は、52m31の自己最高だった。 文/田端慶子

次ページ:

       

RECOMMENDED おすすめの記事

    

Ranking 人気記事ランキング 人気記事ランキング

Latest articles 最新の記事

2025.03.29

久保凛1000mで2分40秒23 U20&U18日本新記録!高校最高記録も更新、日本歴代でも4位

奈良市サーキットが3月29日、奈良市の鴻ノ池陸上競技場で行われ、女子1000mで800m日本記録(1分59秒93)保持者の久保凛(東大阪大敬愛高2)が2分40秒23をマークした。 この記録は日本歴代4位で、U20とU18 […]

NEWS 【世界陸上プレイバック】五輪ボイコットきっかけに創設!クラトフヴィロヴァが女子400mと800mで今も大会記録に残る2冠 日本は室伏重信ら出場も入賞ゼロ

2025.03.28

【世界陸上プレイバック】五輪ボイコットきっかけに創設!クラトフヴィロヴァが女子400mと800mで今も大会記録に残る2冠 日本は室伏重信ら出場も入賞ゼロ

今年、陸上の世界選手権(世界陸上)が34年ぶりに東京・国立競技場で開催される。今回で20回目の節目を迎える世界陸上。日本で開催されるのは1991年の東京、2007年の大阪大会を含めて3回目で、これは同一国で最多だ。これま […]

NEWS 【高校生FOCUS】女子三段跳・山﨑りりや(鳴門渦潮高)日本高校女子初の13m到達、大学で学生記録挑戦

2025.03.28

【高校生FOCUS】女子三段跳・山﨑りりや(鳴門渦潮高)日本高校女子初の13m到達、大学で学生記録挑戦

FOCUS! 高校生INTERVIEW 山﨑りりや Yamasaki Ririya 鳴門渦潮高3徳島 高校アスリートをフォーカスするコーナー。年度末を迎えますが、振り返ってみれば、2024年度は高校生による日本記録樹立を […]

NEWS 3泊4日の全国高体連合宿終了! 「高め合える仲間がいっぱいできた」 来年度は宮崎で開催予定

2025.03.28

3泊4日の全国高体連合宿終了! 「高め合える仲間がいっぱいできた」 来年度は宮崎で開催予定

大阪・ヤンマースタジアム長居を主会場に行われた2024年度の日本陸連U-19強化研修合宿・全国高体連陸上競技専門部強化合宿が3月28日、3泊4日の全日程を終えた。全国から集まった選手たちは交流を深め、試合での再会を誓った […]

NEWS 資格停止中の競歩・池田向希がCASに不服申し立て「一日も早く競技 を再開」

2025.03.28

資格停止中の競歩・池田向希がCASに不服申し立て「一日も早く競技 を再開」

旭化成は3月28日、所属選手である競歩の池田向希が受けたアンチ・ドーピング規則違反による4年間の資格停止処分について、スポーツ仲裁裁判所(CAS)に不服申し立てを行ったと発表した。 男子20km競歩で東京五輪銀メダリスト […]

SNS

Latest Issue 最新号 最新号

2025年4月号 (3月14日発売)

2025年4月号 (3月14日発売)

別冊付録 2024記録年鑑
山西 世界新!
大阪、東京、名古屋ウィメンズマラソン詳報

page top