いよいよパリ五輪が7月26日に開幕。陸上競技は大会後半の8月1日からスタートする。
今大会の陸上競技には男子35人、女子20人の計55名がエントリー。自国開催となった1964年、2021年の東京大会を除けば、過去最多の選手団となった。ここでは、その選手たちをさまざまな角度から紹介していく。
男子スプリント3種目フルエントリーは1936年以来!
今回、男子100mにはサニブラウン・アブデル・ハキーム(東レ)、坂井隆一郎(大阪ガス)、東田旺洋(関彰商事)の3人がエントリー。200mは鵜澤飛羽(筑波大)、上山紘輝(住友電工)、飯塚翔太(ミズノ)。400mでは中島佑気ジョセフ(東洋大)、佐藤風雅(ミズノ)、佐藤拳太郎(富士通)が代表となった。
男子スプリント3種目で3人がフルエントリーするのは1932年ロサンゼルス大会、1936年ベルリン大会以来、88年ぶり3回目のこと。上記の2大会ではいずれも棄権者がおり、パリで全員が出場すれば、史上初の快挙となる。メダルが期待される4×100mリレー、4×400mリレーを含め、各選手の活躍に期待が膨らむ。
女子三段跳には森本麻里子(オリコ)が日本人として初めて出場する。歴史の第一歩となる試合ではどのようなパフォーマンスを見せてくれるだろうか。
五輪で初開催となる男女混合競歩リレー。男子は川野将虎(旭化成)と髙橋和生(ADワークスグループ)、女子は岡田久美子(富士通)、柳井綾音(立命大)が代表に選ばれており、男女1人ずつのチームを組み、マラソンと同じ42.195kmの距離を4区間に分けて競う。
最多出場は4回目の飯塚翔太 34人が初の五輪
今大会でただ1人、4回目の出場となるのが男子200mの飯塚だ。大学3年生の12年ロンドン大会で初出場を果たし、16年リオ大会では4×100mリレーで銀メダルも獲得した。多くの経験を積んでいる飯塚の存在は若き短距離陣の精神的な柱ともなっている。
一方で、初めて五輪に臨むのは半数以上の34人を数える。ただ、これまで世界選手権やアジア大会に出場している選手も多く、これまでの経験を生かした戦いができるだろう。
また、男子やり投のディーン元気(ミズノ)は12年ロンドン大会以来の五輪。3大会ぶりの出場は陸上競技では初のカムバックとなる。
選手団の平均年齢は26.0歳(五輪開幕時点)。最年長は女子10000mで2大会ぶりの代表をつかんだ36歳の高島由香(資生堂)。最年少は女子20km競歩、混合競歩にエントリーしている20歳の柳井となる。
大阪府、埼玉県出身が5人 奈良県の高校から初の五輪代表
選手たちの出身地を都道府県別に見ると、大阪府と埼玉県が最多5人で並ぶ。
大阪府は坂井、同20km競歩・濱西諒(サンベルクス)、女子100mハードル・田中佑美(富士通)、同走幅跳・秦澄美鈴(住友電工)、同三段跳・森本の5人。
埼玉県からは佐藤拳、男子3000m障害・青木涼真(Honda)、同走幅跳・橋岡優輝(富士通)、同マラソン・小山直城(Honda)、女子競歩・岡田がエントリーしている。
次いで東京都、静岡県、愛知県、兵庫県、福岡県が4人、広島県から3人となっている。
出身高別では城西高(東京/サニブラウン、中島)、宇治山田商高(三重/上山、川端魁人)、浜松日体高(静岡/太田智樹、池田向希)、洛南高(京都/三浦龍司、桐生祥秀)、豊橋南高(愛知/小川大輝、吉津拓歩)、西脇工高(兵庫/田中希実、後藤夢)、北九州市立高(福岡/藤井菜々子、柳井)と7校から2人の代表選手を輩出。田中と後藤は同級生がそろって日の丸をつける。
また、男子100mの東田は奈良県の一条高出身。奈良県は47都道府県のなかで唯一、県内の高校出身の五輪選手がいなかったが、初の代表選手となった。
出身、在籍大学別では東洋大の7人が最多。以下4人の早大、3人の順大、明大、福岡大と続く。
インターハイ優勝経験者は17人
代表選手の中学、高校時代の実績を見てみると、55人中17人がインターハイでの優勝経験を持つ。女子20km競歩の3人はいずれもインターハイチャンピオン。女子100mハードルの福部真子(日本建設工業)は3連覇、田中佑美(富士通)は2連覇と連続優勝を達成したという共通点がある。
リレーを含めて入賞経験者まで広げると、38人が該当。逆にインターハイを経験していない五輪選手は5名のみ。だが、その5人も全員が地区大会まで駒を進めている。
また、中学では全国大会で実施される種目が少なかったり、高校から陸上を始めた選手も多いため、全中優勝経験者は4人。男子10000mの太田智樹(トヨタ自動車)、同4×100mリレーの栁田大輝(東洋大)、女子1500m、5000mの田中希実(New Balance)、同100mハードルの福部と、中学時代から世代のトップを走ってきた選手ばかり。樺沢和佳奈(三井住友海上)もジュニア五輪、全中駅伝の優勝を経験している。
日本陸上界や地元の期待を背負って戦う代表選手たち。熱い戦いがいよいよ幕を開ける。
男子スプリント3種目フルエントリーは1936年以来!
今回、男子100mにはサニブラウン・アブデル・ハキーム(東レ)、坂井隆一郎(大阪ガス)、東田旺洋(関彰商事)の3人がエントリー。200mは鵜澤飛羽(筑波大)、上山紘輝(住友電工)、飯塚翔太(ミズノ)。400mでは中島佑気ジョセフ(東洋大)、佐藤風雅(ミズノ)、佐藤拳太郎(富士通)が代表となった。 男子スプリント3種目で3人がフルエントリーするのは1932年ロサンゼルス大会、1936年ベルリン大会以来、88年ぶり3回目のこと。上記の2大会ではいずれも棄権者がおり、パリで全員が出場すれば、史上初の快挙となる。メダルが期待される4×100mリレー、4×400mリレーを含め、各選手の活躍に期待が膨らむ。 女子三段跳には森本麻里子(オリコ)が日本人として初めて出場する。歴史の第一歩となる試合ではどのようなパフォーマンスを見せてくれるだろうか。 五輪で初開催となる男女混合競歩リレー。男子は川野将虎(旭化成)と髙橋和生(ADワークスグループ)、女子は岡田久美子(富士通)、柳井綾音(立命大)が代表に選ばれており、男女1人ずつのチームを組み、マラソンと同じ42.195kmの距離を4区間に分けて競う。最多出場は4回目の飯塚翔太 34人が初の五輪
今大会でただ1人、4回目の出場となるのが男子200mの飯塚だ。大学3年生の12年ロンドン大会で初出場を果たし、16年リオ大会では4×100mリレーで銀メダルも獲得した。多くの経験を積んでいる飯塚の存在は若き短距離陣の精神的な柱ともなっている。 一方で、初めて五輪に臨むのは半数以上の34人を数える。ただ、これまで世界選手権やアジア大会に出場している選手も多く、これまでの経験を生かした戦いができるだろう。 また、男子やり投のディーン元気(ミズノ)は12年ロンドン大会以来の五輪。3大会ぶりの出場は陸上競技では初のカムバックとなる。 選手団の平均年齢は26.0歳(五輪開幕時点)。最年長は女子10000mで2大会ぶりの代表をつかんだ36歳の高島由香(資生堂)。最年少は女子20km競歩、混合競歩にエントリーしている20歳の柳井となる。大阪府、埼玉県出身が5人 奈良県の高校から初の五輪代表
選手たちの出身地を都道府県別に見ると、大阪府と埼玉県が最多5人で並ぶ。 大阪府は坂井、同20km競歩・濱西諒(サンベルクス)、女子100mハードル・田中佑美(富士通)、同走幅跳・秦澄美鈴(住友電工)、同三段跳・森本の5人。 埼玉県からは佐藤拳、男子3000m障害・青木涼真(Honda)、同走幅跳・橋岡優輝(富士通)、同マラソン・小山直城(Honda)、女子競歩・岡田がエントリーしている。 次いで東京都、静岡県、愛知県、兵庫県、福岡県が4人、広島県から3人となっている。 出身高別では城西高(東京/サニブラウン、中島)、宇治山田商高(三重/上山、川端魁人)、浜松日体高(静岡/太田智樹、池田向希)、洛南高(京都/三浦龍司、桐生祥秀)、豊橋南高(愛知/小川大輝、吉津拓歩)、西脇工高(兵庫/田中希実、後藤夢)、北九州市立高(福岡/藤井菜々子、柳井)と7校から2人の代表選手を輩出。田中と後藤は同級生がそろって日の丸をつける。 また、男子100mの東田は奈良県の一条高出身。奈良県は47都道府県のなかで唯一、県内の高校出身の五輪選手がいなかったが、初の代表選手となった。 出身、在籍大学別では東洋大の7人が最多。以下4人の早大、3人の順大、明大、福岡大と続く。インターハイ優勝経験者は17人
代表選手の中学、高校時代の実績を見てみると、55人中17人がインターハイでの優勝経験を持つ。女子20km競歩の3人はいずれもインターハイチャンピオン。女子100mハードルの福部真子(日本建設工業)は3連覇、田中佑美(富士通)は2連覇と連続優勝を達成したという共通点がある。 リレーを含めて入賞経験者まで広げると、38人が該当。逆にインターハイを経験していない五輪選手は5名のみ。だが、その5人も全員が地区大会まで駒を進めている。 また、中学では全国大会で実施される種目が少なかったり、高校から陸上を始めた選手も多いため、全中優勝経験者は4人。男子10000mの太田智樹(トヨタ自動車)、同4×100mリレーの栁田大輝(東洋大)、女子1500m、5000mの田中希実(New Balance)、同100mハードルの福部と、中学時代から世代のトップを走ってきた選手ばかり。樺沢和佳奈(三井住友海上)もジュニア五輪、全中駅伝の優勝を経験している。 日本陸上界や地元の期待を背負って戦う代表選手たち。熱い戦いがいよいよ幕を開ける。
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