HOME 学生長距離

2020.10.08

【連載コラム】NGT48西村菜那子の陸上日記#27
【連載コラム】NGT48西村菜那子の陸上日記#27

連載27区
「日本選手権を観戦してきました!」

研究生の大塚七海を誘って観戦しました

みなさん、こんばんは!

今月1日(木)~3日(土)にかけて、第104回日本陸上競技選手権大会(日本選手権)が新潟県・デンカビッグスワンスタジアムにて開催されました。

新型コロナウイルスの影響で、今年は多くの大会が無観客試合となっていましたが、今回は新潟県在住者限定、各日 2000 名の条件で来場が許可されました。

現在、新潟県に住んでいる私は歓喜! 初日だけですがスケジュールが合ったので、念願の現地での観戦が叶いました。

とはいえ、私1人で行くのも心細いですし、せっかくならNGT48の後輩にも陸上の楽しさを少しでも伝えられたらと思い、スポーツ観戦が好きな研究生の大塚七海を誘い、2人でスタジアムへ向かいました。

テレビで見ていた選手たちに興奮!

14時まで仕事があったため、スタジアムに着いたのは15時過ぎでしたが、トラックでは男子100m予選が行われていました。フィニッシュ付近の席は既に混雑していたため、座ったのは空いていたスタート位置近くの席。

選手が入場し、スターティングブロックを調整する姿を間近で見られるのは初めて。とても新鮮でした。

また、走る直前に胸に手を当てている選手や、目を閉じて全神経を集中させている方など、それぞれの出走前ルーティンを知ることができました。スタート位置の近くだからこそ見ることができた光景ですね。

さらに、いつもテレビで拝見していた桐生祥秀選手(日本生命)やケンブリッジ飛鳥選手(Nike)、小池祐貴選手(住友電工)といった日本を代表する短距離ランナーの走りを目に焼きつけることができ、大変貴重な経験をさせていただきました。

そんななか、この日のレースで私が1番楽しみにしていた種目は1500m予選です。女子の注目は、田中希実選手(豊田自動織機TC)。今年7月に行われたホクレン・ディスタンスチャレンジでは3000mで18年ぶりに日本記録を更新。8月のセイコー・ゴールデングランプリ でも1500mで14年ぶりに日本記録を塗り替えるなど、現在最も注目を集めている選手と言っても過言ではありません。

田中選手のオーラに感動しました(※写真は決勝)

私はこの種目が始まる際に席を移動し、1500mのスタート位置である第2コーナー付近にいました。入場する選手や走る直前の様子を近くで拝見できたのですが、田中選手の〝絶対に負けない〟という気迫が感じられ鳥肌が立ちました。田中選手を知らずにいた一緒に観戦していた大塚も、田中選手を見た時、「速そう……」と漏らしていたほどでした。

その気迫のまま、田中選手は号砲と同時にすさまじいスピードで独走。その後も後続との差詰められることなく圧倒的な強さで予選組1着通過を果たしました。田中選手の持ち味は、大きく腕を振り、序盤から果敢に攻める走り。これまでテレビや映像のみで拝見してきましたが、その走りを生で観ることができて大満足でした。

1500mに〝同期〟がたくさん!

男子1500m予選では、駅伝でも馴染みのある選手が多数出場していました。

中央大学をこの秋に卒業した舟津彰馬選手は、九電工のユニフォームを着て走るのは今回が初。駅伝の伝統校・中央大学で、1年時にチームのキャプテンを任され、入学当初から強力なインパクトを残してきた選手です。2017年の日本学生陸上競技対校選手権大会(日本インカレ)では1500mに出場し、見事優勝をするなどスピードランナーとして知られています。

予選2組に登場した舟津選手は、見事トップ通過を果たし、翌日の決勝出場を手にしました。舟津選手に続き予選2位となったのは館澤亨次選手(横浜DeNA)。今年の箱根駅伝では6区を走り、区間新記録を樹立した姿は、みなさんの記憶にも新しいかと思われます。

翌日の決勝ではスタートから先頭に立ち、レースを牽引。レース展開を自らが作り上げ、最後まで先頭を譲らずに見事優勝を成し遂げました。最初から攻めの姿勢でトップを勝ち取った館澤選手の姿にSNS上にも称賛する声で溢れていました。2年ぶり3回目の優勝となりましたが、昨年はケガで思うように進まず、もがき続けたシーズンでしたので、こうして復活した姿はとてもうれしい限りです。

男子1500mには同い年の選手がたくさん

また、今回1500mの決勝に出場した12名中、館澤選手含む6名が1997年生まれでした。私と同い年の世代が、こうして日本を代表するランナーとなっていることにすごく刺激を受けます。

トラック種目だけではなく、跳躍種目や投てき種目も観戦し、この日は新潟県の方々と共に陸上を楽しむことができました。

新潟県は地元愛とスポーツ愛に溢れる県です。例を挙げますと、サッカーのアルビレックス新潟。アルビレックスサポーターは、地元愛の強さがJリーグ屈指と言われていて、応援熱が一際目立っています。

また最近、NGT48はバスケットボールの新潟アルビレックスBBさんとさまざまな取り組みをさせていただいているのですが、そこでも地元チームへの声援の熱さを感じます。アルビBBさんはチームとファンとの距離の近さが魅力で、練習風景の一般公開を行っていたり(先日、メンバーも練習を見学させていただきました)、練習後は選手自らがショップに立ち、ブースター(ファン)対応していることもあるそうです。

そう言えば、アルビレックスには陸上選手(新潟アルビレックスRC)も所属されていますよね!

(新潟アルビレックスBBさんとNGT48の活動レポートは、こちらからご覧いただけます)

このように新潟県とスポーツは強い絆で結ばれていることを日々実感しているのですが、今回日本選手権が新潟で行われ、選手を熱心に応援している県民の方を目の当たりにし、あらためて新潟県の地元愛とスポーツ愛を確信することができました。

選手の皆様、お疲れさまでした。素敵な大会を観戦することができて本当に幸せでした。またいつか、この新潟で陸上大会が開催され、この場所でお会いできることを楽しみにしています。


2000人限定ながら観戦できて幸せでした!

※Twitterのハッシュタグ「」で感想や質問、コラムの内容など随時募集中!

前回の記事はこちら

©️AKS
NGT48 西村菜那子(にしむら・ななこ)
1997年8月11日生/O型/長野県出身
特技:クラシックバレエ、歴代の箱根駅伝の優勝校を暗記
趣味:陸上観戦、サッカー観戦
2015年にNGT48第1期生オーディションに合格。両親の影響で幼い頃から駅伝を好きになる。アイドルとしての活動を続ける中で、自身のSNSを通して陸上競技に関する情報を発信。駅伝関連のメディア出演も多数。

西村菜那子モバイルサイト
●Information
NGT48 5thシングル『シャーベットピンク』発売中!©︎Flora
今作は、在籍メンバー30名全員が参加する「最初で最後の30人全員選抜」

最新情報はNGT48公式HPまで
舞台『風が強く吹いている』6月10日~17日公演予定※新型コロナウイルスの影響で延期となりました。詳細は公式HPまで

 

連載27区 「日本選手権を観戦してきました!」

研究生の大塚七海を誘って観戦しました みなさん、こんばんは! 今月1日(木)~3日(土)にかけて、第104回日本陸上競技選手権大会(日本選手権)が新潟県・デンカビッグスワンスタジアムにて開催されました。 新型コロナウイルスの影響で、今年は多くの大会が無観客試合となっていましたが、今回は新潟県在住者限定、各日 2000 名の条件で来場が許可されました。 現在、新潟県に住んでいる私は歓喜! 初日だけですがスケジュールが合ったので、念願の現地での観戦が叶いました。 とはいえ、私1人で行くのも心細いですし、せっかくならNGT48の後輩にも陸上の楽しさを少しでも伝えられたらと思い、スポーツ観戦が好きな研究生の大塚七海を誘い、2人でスタジアムへ向かいました。

テレビで見ていた選手たちに興奮!

14時まで仕事があったため、スタジアムに着いたのは15時過ぎでしたが、トラックでは男子100m予選が行われていました。フィニッシュ付近の席は既に混雑していたため、座ったのは空いていたスタート位置近くの席。 選手が入場し、スターティングブロックを調整する姿を間近で見られるのは初めて。とても新鮮でした。 また、走る直前に胸に手を当てている選手や、目を閉じて全神経を集中させている方など、それぞれの出走前ルーティンを知ることができました。スタート位置の近くだからこそ見ることができた光景ですね。 さらに、いつもテレビで拝見していた桐生祥秀選手(日本生命)やケンブリッジ飛鳥選手(Nike)、小池祐貴選手(住友電工)といった日本を代表する短距離ランナーの走りを目に焼きつけることができ、大変貴重な経験をさせていただきました。 そんななか、この日のレースで私が1番楽しみにしていた種目は1500m予選です。女子の注目は、田中希実選手(豊田自動織機TC)。今年7月に行われたホクレン・ディスタンスチャレンジでは3000mで18年ぶりに日本記録を更新。8月のセイコー・ゴールデングランプリ でも1500mで14年ぶりに日本記録を塗り替えるなど、現在最も注目を集めている選手と言っても過言ではありません。 田中選手のオーラに感動しました(※写真は決勝) 私はこの種目が始まる際に席を移動し、1500mのスタート位置である第2コーナー付近にいました。入場する選手や走る直前の様子を近くで拝見できたのですが、田中選手の〝絶対に負けない〟という気迫が感じられ鳥肌が立ちました。田中選手を知らずにいた一緒に観戦していた大塚も、田中選手を見た時、「速そう……」と漏らしていたほどでした。 その気迫のまま、田中選手は号砲と同時にすさまじいスピードで独走。その後も後続との差詰められることなく圧倒的な強さで予選組1着通過を果たしました。田中選手の持ち味は、大きく腕を振り、序盤から果敢に攻める走り。これまでテレビや映像のみで拝見してきましたが、その走りを生で観ることができて大満足でした。

1500mに〝同期〟がたくさん!

男子1500m予選では、駅伝でも馴染みのある選手が多数出場していました。 中央大学をこの秋に卒業した舟津彰馬選手は、九電工のユニフォームを着て走るのは今回が初。駅伝の伝統校・中央大学で、1年時にチームのキャプテンを任され、入学当初から強力なインパクトを残してきた選手です。2017年の日本学生陸上競技対校選手権大会(日本インカレ)では1500mに出場し、見事優勝をするなどスピードランナーとして知られています。 予選2組に登場した舟津選手は、見事トップ通過を果たし、翌日の決勝出場を手にしました。舟津選手に続き予選2位となったのは館澤亨次選手(横浜DeNA)。今年の箱根駅伝では6区を走り、区間新記録を樹立した姿は、みなさんの記憶にも新しいかと思われます。 翌日の決勝ではスタートから先頭に立ち、レースを牽引。レース展開を自らが作り上げ、最後まで先頭を譲らずに見事優勝を成し遂げました。最初から攻めの姿勢でトップを勝ち取った館澤選手の姿にSNS上にも称賛する声で溢れていました。2年ぶり3回目の優勝となりましたが、昨年はケガで思うように進まず、もがき続けたシーズンでしたので、こうして復活した姿はとてもうれしい限りです。 男子1500mには同い年の選手がたくさん また、今回1500mの決勝に出場した12名中、館澤選手含む6名が1997年生まれでした。私と同い年の世代が、こうして日本を代表するランナーとなっていることにすごく刺激を受けます。 トラック種目だけではなく、跳躍種目や投てき種目も観戦し、この日は新潟県の方々と共に陸上を楽しむことができました。 新潟県は地元愛とスポーツ愛に溢れる県です。例を挙げますと、サッカーのアルビレックス新潟。アルビレックスサポーターは、地元愛の強さがJリーグ屈指と言われていて、応援熱が一際目立っています。 また最近、NGT48はバスケットボールの新潟アルビレックスBBさんとさまざまな取り組みをさせていただいているのですが、そこでも地元チームへの声援の熱さを感じます。アルビBBさんはチームとファンとの距離の近さが魅力で、練習風景の一般公開を行っていたり(先日、メンバーも練習を見学させていただきました)、練習後は選手自らがショップに立ち、ブースター(ファン)対応していることもあるそうです。 そう言えば、アルビレックスには陸上選手(新潟アルビレックスRC)も所属されていますよね! (新潟アルビレックスBBさんとNGT48の活動レポートは、こちらからご覧いただけます) このように新潟県とスポーツは強い絆で結ばれていることを日々実感しているのですが、今回日本選手権が新潟で行われ、選手を熱心に応援している県民の方を目の当たりにし、あらためて新潟県の地元愛とスポーツ愛を確信することができました。 選手の皆様、お疲れさまでした。素敵な大会を観戦することができて本当に幸せでした。またいつか、この新潟で陸上大会が開催され、この場所でお会いできることを楽しみにしています。 2000人限定ながら観戦できて幸せでした! ※Twitterのハッシュタグ「」で感想や質問、コラムの内容など随時募集中! 前回の記事はこちら
©️AKS NGT48 西村菜那子(にしむら・ななこ) 1997年8月11日生/O型/長野県出身 特技:クラシックバレエ、歴代の箱根駅伝の優勝校を暗記 趣味:陸上観戦、サッカー観戦 2015年にNGT48第1期生オーディションに合格。両親の影響で幼い頃から駅伝を好きになる。アイドルとしての活動を続ける中で、自身のSNSを通して陸上競技に関する情報を発信。駅伝関連のメディア出演も多数。 西村菜那子モバイルサイト ●Information NGT48 5thシングル『シャーベットピンク』発売中!©︎Flora 今作は、在籍メンバー30名全員が参加する「最初で最後の30人全員選抜」 最新情報はNGT48公式HPまで 舞台『風が強く吹いている』6月10日~17日公演予定※新型コロナウイルスの影響で延期となりました。詳細は公式HPまで
 

次ページ:

       

RECOMMENDED おすすめの記事

    

Ranking 人気記事ランキング 人気記事ランキング

Latest articles 最新の記事

2024.11.22

WA加盟連盟賞に米国、インド、ポルトガルなどがノミネート 育成プログラム等を評価

世界陸連(WA)は11月20日、ワールド・アスレティクス・アワード2024の「加盟国賞」の最終候補6カ国を発表した。この賞は年間を通して陸上競技の成長と知名度に貢献する功績をおさめた連盟を表彰するもので、各地域連盟から1 […]

NEWS パリ五輪7位のクルガトが優勝!女子は地元米国・ヴェンダースがV/WAクロカンツアー

2024.11.22

パリ五輪7位のクルガトが優勝!女子は地元米国・ヴェンダースがV/WAクロカンツアー

11月21日、米国テキサス州オースティンで世界陸連(WA)クロスカントリーツアー・ゴールドのクロス・チャンプスが開催され、男子(8.0km)はパリ五輪5000m7位E.クルガト(ケニア)が22分51秒で、女子(8.0km […]

NEWS 田中希実が来季『グランドスラム・トラック』参戦決定!マイケル・ジョンソン氏が新設

2024.11.22

田中希実が来季『グランドスラム・トラック』参戦決定!マイケル・ジョンソン氏が新設

来春、開幕する陸上リーグ「グランドスラム・トラック」の“レーサー”として、女子中長距離の田中希実(New Balance)が契約したと発表された。 同大会は1990年代から2000年代に男子短距離で活躍したマイケル・ジョ […]

NEWS 早大競走部駅伝部門が麹を活用した食品・飲料を手がける「MURO」とスポンサー契約締結

2024.11.21

早大競走部駅伝部門が麹を活用した食品・飲料を手がける「MURO」とスポンサー契約締結

11月21日、株式会社コラゾンは同社が展開する麹専門ブランド「MURO」を通じて、早大競走部駅伝部とスポンサー契約を結んだことを発表した。 コラゾン社は「MURO」の商品である「KOJI DRINK A」および「KOJI […]

NEWS 立迫志穂が調整不良のため欠場/防府読売マラソン

2024.11.21

立迫志穂が調整不良のため欠場/防府読売マラソン

第55回防府読売マラソン大会事務局は、女子招待選手の立迫志穂(天満屋)が欠場すると発表した。調整不良のためとしている。 立迫は今年2月の全日本実業団ハーフマラソンで1時間11分16秒の11位。7月には5000m(15分3 […]

SNS

Latest Issue 最新号 最新号

2024年12月号 (11月14日発売)

2024年12月号 (11月14日発売)

全日本大学駅伝
第101回箱根駅伝予選会
高校駅伝都道府県大会ハイライト
全日本35㎞競歩高畠大会
佐賀国民スポーツ大会

page top