2024.05.16
東レは5月16日、所属契約を結ぶサニブラウン・アブデル・ハキーム(東レ)と高機能ウエアを共同開発したと発表した。同日、都内で会見を開き、サニブラウン、東レ、プーマの三者が登壇し、ユニフォームをお披露目した。
今回の特別開発商品は、昨年夏に構想が持ち上がった。シーズン終了後の10月に、サニブラウンが実際に滋賀・瀬田工場へ赴いたという。その際にすでにサンプルを用意。人口気候室で拠点とするフロリダの気候を“完全再現”。「同じ気候の中でトレッドミルを使って走って感覚をフィードバックしました」(サニブラウン)。
その後も何度も意見交換しながら、サニブラウンの意向を素材に落とし込んでいった。東レのスポーツ・衣料資材事業部、大塚潤部長は「5ヵ月くらいで開発した」と説明し、サニブラウンは「ビックリするほどのスピード。さすが極限を追求する東レさん」と舌を巻いた。
普段からアスリートの意見を取り入れて開発しているとはいえ、「UVカットなど、ウエアがトレーニングやレースでアスリートのメンタル面に影響するというのを聞いて驚いた」と大塚部長。特に難しかったのは「速乾性と軽量の融合」。シャツには吸水速乾素材や熱、紫外線、透けに対応した素材など、特殊な原資はあるものの、「素材は完全にオリジナル」だという。加えて、汗染みも目立たなくなるような工夫も施されている。
試作品の段階からトレーニングで着用しており、サニブラウン「スタート練習など速い動きなどで、軽さや着心地がわかりますし、(動きに)制限がないほうが良い練習ができる」と太鼓判。「満足してもらえるものが開発できて良かった」と大塚部長もニッコリ笑う。
今後は通常商品での連携や、「シューズ開発」などでも連携を図っていく構えを見せた。
インパクト抜群のユニフォームには、サニブラウンの思いが込められている。胸元のグラデーションは「夜明け」をイメージ。サニブラウンが昨年立ち上げた「DAWN GAMES」から連想されたものだ。
「大会や子どもたちへのメッセージといった意味をデザインに落とし込んでいただきました」とし、「僕が出したのはしっかりしたデザインではなかったですが、少しずつヒントを提示して再現してくださったので完成した時はうれしかったです」。
プーマキャットはゴールド。さらに、「DAWN」のロゴが2パターン新たに作成された。プーマ担当者の安藤悠哉さんは「サニブラウン選手の好みだというシンプルなデザインかつ、インパクトのあるデザインになった」と胸を張り、カットなどは「普段から使っていただいているものの中から、使いやすいもの」をセレクトしたという。
ウエアはタイツも含めて上下各4パターンずつ展開。6月15日より、プーマストアやプーマ公式オンラインストアなどで販売される予定だ。
|
|
RECOMMENDED おすすめの記事
Ranking 人気記事ランキング
-
2024.06.29
-
2024.06.29
-
2024.06.28
-
2024.06.27
-
2024.06.15
-
2024.06.28
2022.04.14
【フォト】U18・16陸上大会
2021.11.06
【フォト】全国高校総体(福井インターハイ)
-
2022.05.18
-
2022.12.20
-
2023.04.01
-
2023.06.17
-
2022.12.27
-
2021.12.28
Latest articles 最新の記事
2024.06.30
ライルズ200m19秒53で2冠! ベドナレク、ナイトンも五輪切符 女子200mはトーマスV リチャードソン4位落選/全米五輪選考会
◇全米五輪選考会(6/21~30、米国オレゴン州ユージン・ヘイワードフィールド)7日目 全米五輪選考会の7日目が行われ、男子200mはN.ライルズが大会新記録の19秒53(+0.5)で優勝を飾り、100mに続く2種目制覇 […]
2024.06.30
サニブラウン主宰の「DAWN GAMES」東日本予選が開催!東京・大井で約400人が熱走、バドミントン・桃田賢斗のキッズプログラムも実施
男子短距離のサニブラウン・アブデル・ハキーム(東レ)が企画した100mの競技会「DAWN GAMES」の東日本予選が6月28日、東京・大井ふ頭中央海浜公園スポーツの森陸上競技場で行われた。 この大会は「陸上人口を増やし、 […]
2024.06.30
全米五輪選考会で珍事 女子100mH予選は全員が準決勝進出! 19年世界陸上金・アリは歩いてフィニッシュ
◇全米五輪選考会(6/21~30、米国オレゴン州ユージン・ヘイワードフィールド)6日目 オレゴン州ユージンで行われている全米五輪選考会の女子100mハードルで、出場する全員が予選を通過するという珍しいケースがあり、話題を […]
2024.06.30
男子走幅跳・高校2年の大森恵偉音が自己新V 西岡尚輝が男子100m予選から10秒20/U20日本選手権
◇第40回U20日本選手権(6月27日~30日/新潟・デンカビッグスワンスタジアム)3日目 U20世界選手権代表選考会を兼ねたU20日本選手権の3日目が行われ、男子走幅跳は大森恵偉音(福岡第一高2福岡)が7m58(+0. […]
Latest Issue 最新号
2024年7月号 (6月14日発売)
パリ五輪への道、最終局面
インターハイ都府県大会ハイライト