HOME 国内、日本代表

2024.04.20

パリ五輪で男子4継悲願の世界一へ 世界リレーで「金メダルを取る練習」 サニブラウンも現地で合流
パリ五輪で男子4継悲願の世界一へ 世界リレーで「金メダルを取る練習」 サニブラウンも現地で合流

世界リレー男子4×100mRメンバー

日本陸連は4月20日、東京都内の味の素ナショナルトレーニングセンターで、世界リレー(バハマ・ナッソー)に向けた男女4×100mリレーの代表合宿を公開した。

男子4×100mリレーは、昨年の実績から栁田大輝(東洋大)と上山紘輝(住友電工)、そして選考会だった出雲陸上から、木梨嘉紀(筑波大院)、山本匠真(広島大)、三輪颯太(慶大)の学生3選手が初代表入り。そして、世界選手権100m2大会連続ファイナリストのサニブラウン・アブデル・ハキーム(東レ)が加わる。

土江寛裕ディレクターは「経験豊富な3人と、初代表の3人で、すごくバランスが良いメンバーがそろいました。経験のある選手と新たなに入った選手がリレーを組むことでノウハウが伝わっていくのが日本のリレーです」と言う。合宿の雰囲気も「ギスギスしたところもなく、お互いにコミュニケーションをとって高めていこうとしている」と目を細める。

世界リレーで決勝に進めばパリ五輪の出場権を獲得できる。それ自体、「もちろん油断をしてはいけませんが、ミスなく、しっかりパフォーマンスができれば、ハードルは高くない」と土江ディレクター。これまでの代表が積み上げてきた伝統があり、それは初代表であろうと、日本男子短距離に根付いている。

ただ、パリ五輪で目指すのは「東京五輪で忘れてきた」という金メダル。そのためにも、世界リレーは「各国ともトップ選手で組んでくると思うので、(パリで)金メダルを取る練習になればいいなと思っています」とし、「それを狙えるメンバーがそろった」を自信を持つ。

走順は特性を考慮してほぼ固まっており、「1走は木梨選手か山本選手。2走は栁田選手、3走は上山選手。アンカーはサニブラウン」と明言した。

なかでも、サニブラウンの参戦は大きな意味を持つ。これまで「いろいろ誤解があった」と土江ディレクター。東京五輪でリレー金メダルを目指して100mと200mのいずれかを選択してもらうように要請したことや、米国で活動することも影響してきたが、「ハキーム選手はリレーが大好きなんです」と代弁する。

情報が一人歩きしてきたが、これまで代表チームでの言動を見て入れば誰もが理解できることだった。今回、「ある意味で個人を犠牲にしてでも」世界リレー出場となったことは、その意思表示でもある。代表チームは米国で合宿し、1レースしてからバハマへ。サニブラウンは現地で合流することになる。

「ハキーム選手抜きでは金メダルは取れない。パリの作戦を作る上でも重要なレースですし、来てくれるのは大きい」(土江ディレクター)

この日は上山と栁田を中心に、チームの雰囲気の良さを見せていた男子4継陣。まずはパリ五輪の出場権獲得。その先のメダル争いがパリ五輪へとつながっていく。

世界リレーは5月4、5日に開催。8月のパリ五輪の出場国選考を兼ねた重要な競技会で、上位14ヵ国(決勝8チーム+2レース目からの6ヵ国)が出場権を獲得する。パリ五輪のリレー出場枠は16で、残り2枠については選考期間中(22年12月31日~24年6月30日)のトップリストの上位から選出される予定となっている。

日本陸連は4月20日、東京都内の味の素ナショナルトレーニングセンターで、世界リレー(バハマ・ナッソー)に向けた男女4×100mリレーの代表合宿を公開した。 男子4×100mリレーは、昨年の実績から栁田大輝(東洋大)と上山紘輝(住友電工)、そして選考会だった出雲陸上から、木梨嘉紀(筑波大院)、山本匠真(広島大)、三輪颯太(慶大)の学生3選手が初代表入り。そして、世界選手権100m2大会連続ファイナリストのサニブラウン・アブデル・ハキーム(東レ)が加わる。 土江寛裕ディレクターは「経験豊富な3人と、初代表の3人で、すごくバランスが良いメンバーがそろいました。経験のある選手と新たなに入った選手がリレーを組むことでノウハウが伝わっていくのが日本のリレーです」と言う。合宿の雰囲気も「ギスギスしたところもなく、お互いにコミュニケーションをとって高めていこうとしている」と目を細める。 世界リレーで決勝に進めばパリ五輪の出場権を獲得できる。それ自体、「もちろん油断をしてはいけませんが、ミスなく、しっかりパフォーマンスができれば、ハードルは高くない」と土江ディレクター。これまでの代表が積み上げてきた伝統があり、それは初代表であろうと、日本男子短距離に根付いている。 ただ、パリ五輪で目指すのは「東京五輪で忘れてきた」という金メダル。そのためにも、世界リレーは「各国ともトップ選手で組んでくると思うので、(パリで)金メダルを取る練習になればいいなと思っています」とし、「それを狙えるメンバーがそろった」を自信を持つ。 走順は特性を考慮してほぼ固まっており、「1走は木梨選手か山本選手。2走は栁田選手、3走は上山選手。アンカーはサニブラウン」と明言した。 なかでも、サニブラウンの参戦は大きな意味を持つ。これまで「いろいろ誤解があった」と土江ディレクター。東京五輪でリレー金メダルを目指して100mと200mのいずれかを選択してもらうように要請したことや、米国で活動することも影響してきたが、「ハキーム選手はリレーが大好きなんです」と代弁する。 情報が一人歩きしてきたが、これまで代表チームでの言動を見て入れば誰もが理解できることだった。今回、「ある意味で個人を犠牲にしてでも」世界リレー出場となったことは、その意思表示でもある。代表チームは米国で合宿し、1レースしてからバハマへ。サニブラウンは現地で合流することになる。 「ハキーム選手抜きでは金メダルは取れない。パリの作戦を作る上でも重要なレースですし、来てくれるのは大きい」(土江ディレクター) この日は上山と栁田を中心に、チームの雰囲気の良さを見せていた男子4継陣。まずはパリ五輪の出場権獲得。その先のメダル争いがパリ五輪へとつながっていく。 世界リレーは5月4、5日に開催。8月のパリ五輪の出場国選考を兼ねた重要な競技会で、上位14ヵ国(決勝8チーム+2レース目からの6ヵ国)が出場権を獲得する。パリ五輪のリレー出場枠は16で、残り2枠については選考期間中(22年12月31日~24年6月30日)のトップリストの上位から選出される予定となっている。

次ページ:

       

RECOMMENDED おすすめの記事

    

Ranking 人気記事ランキング 人気記事ランキング

Latest articles 最新の記事

2024.09.07

順大・澤木啓祐氏が名誉総監督を退任 本人の申し出を受け

9月6日、順天堂大学スポーツ健康科学部はホームページに「順天堂大学陸上競技部に関する報道について」と題したリリースを公開。同大学陸上部名誉総監督の澤木啓祐氏が退任することが発表された。 この件は、一部報道で同大学陸上部指 […]

NEWS ヤマダホールディングスが10月のプリンセス駅伝欠場を発表

2024.09.06

ヤマダホールディングスが10月のプリンセス駅伝欠場を発表

9月6日、ヤマダホールディングスは10月20日に開催予定の第10回全⽇本実業団対抗⼥⼦駅伝予選会(プリンセス駅伝)を欠場することを発表した。 チームは11月の全⽇本実業団対抗⼥⼦駅伝(クイーンズ駅伝)での上位入賞を目標に […]

NEWS チェベトが女子5000mで14分09秒52 男子1500mはヌグセがインゲブリグトセンを抑える/DLチューリヒ

2024.09.06

チェベトが女子5000mで14分09秒52 男子1500mはヌグセがインゲブリグトセンを抑える/DLチューリヒ

9月5日、ダイヤモンドリーグ(DL)第13戦のヴェルトクラッセ・チューリッヒがスイス・チューリヒで開催され、女子5000mでは、パリ五輪金メダルのB.チェベト(ケニア)が今季世界最高、パフォーマンス世界歴代7位の14分0 […]

NEWS 田中希実25歳初レース5000m14分49秒95で東京世界陸上の標準突破!!やり投・ディーン3位で初ファイナルへ/DLチューリヒ

2024.09.06

田中希実25歳初レース5000m14分49秒95で東京世界陸上の標準突破!!やり投・ディーン3位で初ファイナルへ/DLチューリヒ

世界最高峰のダイヤモンドリーグ(DL)シリーズ最終戦となる第14戦・チューリヒ大会(スイス)が9月6日に行われ、女子5000mの田中希実(New Balance)が14分49秒95で7位に入った。この記録で、来年の東京世 […]

NEWS 女子マラソン・ウガンダ代表のチェプテゲイが死去 五輪から1ヵ月経たぬうちの惨劇に悲しみ広がる

2024.09.05

女子マラソン・ウガンダ代表のチェプテゲイが死去 五輪から1ヵ月経たぬうちの惨劇に悲しみ広がる

ウガンダのオリンピック委員会(UOC)は9月4日、パリ五輪女子マラソン代表のレベッカ・チェプテゲイが死去したことを発表した。 チェプテゲイは9月2日、トレーニング先のケニアにおいて交際相手の男と口論となった末に、男からガ […]

SNS

Latest Issue 最新号 最新号

2024年9月号 (8月9日発売)

2024年9月号 (8月9日発売)

速報 パリ五輪
大盛況 福岡IH
久保凛 日本新特集!

page top