2024.03.17
◇第48回全日本競歩能美大会(2024年3月17日/石川県・能美市)
パリ五輪代表選考会を兼ねた全日本競歩能美大会が行われ、男子20km競歩は勝木隼人(自衛隊体育学校)が1時間18分43秒で優勝した。この記録は日本歴代10位となる。
日本陸連が定めるパリ五輪派遣設定記録(1時間19分30秒)を突破したものの、選考基準で優先される日本選手権20km競歩の上位3名が同記録を突破しているため、内定とはならず、代表入りは難しい状況だが好記録だった。
序盤は川野将虎(旭化成)が積極的な歩きを見せるも、その後は勝木、吉川絢斗(東学大)、萬壽春輝(順大)の集団で15kmを通過。16km付近で勝木と川野がやや抜け出すと、17km付近で川野のペースが落ちたところを見逃さず、「練習でやっていたことがそのままレースに出ていたので、かなり余裕を持って前半から歩けました」と言う勝木が一気に勝負を決めた。
33歳の勝木は東海大2年から競歩を始めたウォーカー。15年に自衛隊体育学校へ。ロングの50km競歩に転向すると、18年のジャカルタ・アジア大会で優勝。19年ドーハ世界選手権にも出場した。21年東京五輪には鈴木雄介(富士通)の辞退により繰り上がりで代表入りした。
レース後、「まさか勝木がと思われているかもしれませんが、淡々と狙っていました」と笑顔の勝木。「20kmで戦えなかったら引退しようかと思っていましたが、次のオリンピックも目指せたら」と語った。
2位に東京五輪50km競歩6位、35km競歩世界選手権2大会連続メダリストの川野が1時間18分54秒で続いている。3位に丸尾知司(愛知製鋼)が1時間19分12秒で入った。
併催の日本学生20km競歩は、4位の吉川が1時間19分13秒(学生歴代8位)でトップ、5位の萬壽が1時間19分20秒(学生歴代10位)で2番だった。
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