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2024.03.11

軽さと反発力がさらに進化、アシックスの新作レーシングシューズ【METASPEED™ PARISシリーズ】で最速の自分に挑め!!
軽さと反発力がさらに進化、アシックスの新作レーシングシューズ【METASPEED™ PARISシリーズ】で最速の自分に挑め!!

軽さと反発性がさらに進化したアシックスの新作レーシングシューズ「METASPEED PARIS」シリーズ

パリを駆けろ、世界を駆けろ!!

アシックスが2021年3月にローンチしたカーボンプレート搭載レーシングシューズ「METASPEED™(メタスピード)」が年々進化。着用者を増やすと、注目を浴びる正月の学生駅伝でもシェアを拡大している。勢いに乗るアシックスは3月11日から最新モデルの「METASPEED™ PARIS(メタスピード パリ)」シリーズを発売。同モデルのプロトタイプを着用した太田直希(ヤクルト)と太田智樹(トヨタ自動車)が元日の全日本実業団駅伝の1区と2区で区間賞を獲得したこともあり、早くも話題になっている。パリでスポーツの祭典が開催される2024 年。METASPEED™ PARISは自己ベストを目指す、すべてのランナーにとって〝最高のパートナー〟になりそうだ。

パリで開催される2024年の最大のイベントを目指すランナーを後押ししようという思いから「METASPEED PARIS」と名付けられた

より軽く、高反発のモデルに

アシックスの社長直轄組織で運営する「Cプロジェクト」から誕生した「METASPEED™」シリーズは先進的なモデルになった。ストライド型(歩幅を伸ばすことでスピードを上げる)とピッチ型(ピッチの回転数を上げることでスピードを上げる)というランナーの走法の違いに着目。シューズに走りを合わせるのではなく、自身の走りにフィットするシューズを選ぶことができるのだ。

METASPEED™シリーズには、ストライド型の「SKY」とピッチ型の「EDGE」があるが、どちらもストライドが自然と伸びて、少ないピッチ数で走れるように設計されている。アシックスの新型モデルは多くのランナーに自己ベストをもたらすと、正月の学生駅伝でシェアを拡大。1月28日の大阪国際女子マラソンでも強烈なインパクトを残した。METASPEED™シリーズを着用した前田穂南(天満屋)が19年ぶりの日本記録となる2時間18分59秒を叩き出したのだ。

一段と注目を浴びることになったシューズがさらに進化。最新モデルとなる「METASPEED™ PARIS」シリーズが3月11日から発売された。都内で行われた新作発表イベントには多くのメディアが集まり、関心の高さがうかがえた。

2月28日に都内で行われた「METASPEED PARIS」シリーズの発表会で登壇した(左から)アシックス Cプロジェクトの立野謙太氏、アシックス Cプロジェクト部長の竹村周平氏、アシックスのサポートアスリートである太田直希(ヤクルト)、太田智樹(トヨタ自動車)、早稲田大学競走部の伊福陽太、菅野雄太、工藤慎作。アメリカや奄美大島で合宿中だった太田兄弟はオンラインで出演した

最新モデルは世界各国の100人以上のエリートランナーの意見を吸い上げ、各部位の形状や機能性を改良。その結果、反発性やクッション性がアップしたという。

具体的にどこが進化したのか。製品開発担当であるアシックスの立野謙太氏はこう説明する。
「適切な姿勢とキック時の角度をレース中に保ち続けることをコンセプトにしています。そのなかで、当社が独自に開発した『FFTURBO PLUS』というミッドソール素材が従来素材と比較して約8.0%軽くなり、反発性は約8.2%、クッション性は約6.0%向上しました。アッパー部分も新しくなり、前モデルに比べて通気性が約8%良くなっています。さらにSKYとEDGEでもそれぞれの変更点があります」

世界各国の100人以上のエリートランナーの意見を吸い上げてMETASPEED PARISシリーズの開発に活かした立野氏

METASPEED™ SKY PARISは前作に比べてカーボンプレートの幅を拡大。広範囲でフォーム材を踏み込むことが可能になり、フォーム材の反発領域が約12%もアップした。一方のMETASPEED™ EDGE PARISは前作と比べて前足部のフォーム材の厚みを3㎜増加。フォーム材の反発領域が約20%も拡大している。

「パリ」に込められた思い

今回発表されたモデルには都市名が入っているが、Cプロジェクトの竹村周平リーダーはその理由をこう語る。
「今年は一番大きな大会がパリで開催されます。そこを目指していくアスリートのためのシューズを作っていく。そういう思いで名づけました。2年9ヵ月ぐらい前から製作を開始して、昨年の東京マラソンから選手たちはプロトタイプを着用しています」

Cプロジェクトのリーダーである竹村氏はMETASPEED PARISシリーズでパフォーマンスランニングブランドの〝ナンバーワン〟目指していくと話す

昨年9月24日のベルリンマラソンでMETASPEED™ SKY PARISのプロトタイプを着用して2時間3分13秒で2位に入ったヴィンセント・キプケモイ・ゲティッチ(ケニア)は、「前モデルと比べて、より軽く、より弾むようなシューズへと進化し、自己ベストを更新する自信を与えてくれました」とコメントしており、新モデルは爆発力を秘めたシューズといえそうだ。

METASPEED™ PARISシリーズは3月11日からアシックスオンラインストアにて先行発売し、3月21日からアシックス直営店(一部店舗を除く)、全国のスポーツ用品店でも順次発売する。メーカー希望小売価格はどちらも27,500円(税込)。

さまざまなメーカーが最新シューズを投下するなか、アシックスはMETASPEED™ PARISシリーズでパフォーマンスランニングブランドの〝ナンバーワン〟を目指していく。

実業団駅伝を沸かせた〝太田兄弟〟 兄・智樹はEDGE、弟・直希はSKYをチョイス

3月11日から発売されているアシックスのレーシングシューズ最新モデル「METASPEEDTM PARIS」シリーズ。その発売前イベントには、合計タイムで〝ハーフマラソン最速兄弟〟となる太田智樹(トヨタ自動車)、太田直希(ヤクルト)と、正月の学生駅伝を沸かした早稲田大学競走部の3選手が登場した。

元日のニューイヤー駅伝は1区を弟・直希がトップで飛び出すと、エース区間の2区を兄・智樹が快走。太田兄弟が〝連続区間賞〟を獲得している。上州路ではともにMETASPEEDTM PARISシリーズのプロトタイプを着用していた。智樹は前作までストライド型ランナー向きのSKYを履いていたが、METASPEEDTM PARISシリーズではピッチ型ランナー向きのEDGEを選んだ。
「新作はEDGEの方が前作のSKYに感覚が近く、スピードも出しやすかったんです。前作のSKYで良かった反発性と安定性はさらに向上しました。以前は爪先部分に少しダメージが残るような感覚があったんですけど、それが感じにくくなったのも非常に良かったと思います」

ニューイヤー駅伝の最長2区で区間賞を獲得した太田兄弟の兄・智樹(左)と1区を制した弟の直希

ニューイヤー駅伝では今年から最長区間となった2区(21.9㎞)を1時間1分40秒で走破。4位からトップを奪うと、区間2位の選手に26秒差をつけた。ハーフマラソンの自己ベスト(1時間0分08秒=日本歴代3位)を上回るようなビッグパフォーマンスだった。智樹は昨年12月の日本選手権10000mでも快走している。アシックスの長距離用スパイクを履いて、従来の日本記録を上回る27分12秒53で2位に食い込んだ。今年はパリで開催される世界大会の日本代表入りを10000mで目指している。
「まず3月中旬のThe Ten(米国・ロサンゼルスでの10000mレース)と5月上旬の日本選手権10000m(静岡・エコパ)で結果を残して、その先につながるように目の前のトレーニングを一つひとつ大事にしていきたい」

今夏までは10000mで勝負していくが、その後はMETASPEEDTM EDGE PARISを着用してロードレースに向かう予定だ。
「ハーフマラソンを走る機会があれば、日本記録をひとつの目標にしたい」と日本人初の〝1時間切り〟を狙っている。また、マラソン挑戦の意欲もある。
「マラソンは1年後ぐらいにできたらいいなと思っています。でも簡単なものではないので、体調や練習状況を見ながら挑戦していきたいですね。やるからには世界大会での活躍を目標にしたいです」

今季はトラックの10000mで世界大会の日本代表入りを狙い、その後はハーフマラソンでの日本記録更新を目標に掲げている智樹

直希もニューイヤー駅伝で快走。スピード自慢が集まった1区で区間賞に輝いた。前作に引き続きSKYを履いているが、上州路では弾むような走りが印象的だった。
「僕は飛ぶ感覚がほしかったったのでSKYを選びました。前作より反発力があるのでニューイヤー駅伝の前半は余裕を持って走ることができましたし、終盤のスピード勝負でもシューズの特性をうまく生かして走れたかなと思います」

直希はMETASPEEDTM SKY PARISの推進力に魅了されているが、日々のポイント練習では初代のSKYを履くことが多いという。「試合では新しい感覚というか、より飛ぶ感覚を得て、気分的にも上げるようにしています」と、新モデルはメンタル面でも効果をもたらしているようだ。

2023年度は東日本と全日本の両実業団駅伝でいずれも1区の区間賞を獲得した直希。新年度は2年連続の〝ダブル区間賞〟が目標だ。そして、ハーフマラソンで兄・智樹の記録にチャレンジしたい気持ちも持っている。一方、マラソンは「3年後ぐらいに走ればいいかなと思っています」と話しており、数年後には太田兄弟が日本のマラソン界を引っ張る存在になっているかもしれない。

早大トリオも正月の学生駅伝で活躍、伊福は初マラソンに大会新V

太田智樹・直希の母校である早大にもMETASPEEDTMシリーズの愛用者が多い。正月の学生駅伝に出場した伊福陽太(3年)、菅野雄太(3年)、工藤慎作(1年)はMETASPEEDTM EDGE PARISのプロトタイプを履いてチームに貢献した。

METASPEED PARISシリーズのプロトタイプを履いて2023-2024の学生駅伝で活躍した早大トリオ。左から伊福、菅野、工藤

8区を区間5位と好走した伊福は2月11日の延岡西日本マラソンに挑戦。初マラソンながら大会新記録、学生歴代6位(当時)の2時間9分26秒で優勝した。
「前作はSKYを履いていたんですけど、新作は両方を試して、EDGEの方が自分に合っていると感じたんです。正月の学生駅伝で割と良いかたちで走れたのでマラソンでも使わせていただきました。後半勝負がしっかりできたのは、シューズのおかげもあったのかなと思います」

菅野は全日本大学駅伝の6区をSKYで出走。正月の学生駅伝の10区はEDGEを着用して区間5位と好走している。
「SKYは反発力が大きく、EDGEは接地してからのエネルギーリターンが速い感覚があったんです。全日本の6区は距離も長くなく平坦なので、出力を優先してSKYを履きました」

工藤は1年生ながら学生三大駅伝すべてに出場。正月の学生駅伝では5区を区間6位で駆け上り、存在感を見せた。
「出雲と全日本はスピードが必要なので出力の出しやすいSKYで、正月の学生駅伝はEDGEで走りました。EDGEの方がリズムで押していく走りに向いていると感じたので、上り基調のコースに生かせると思ったんです。きつくなった終盤もしっかり素材を踏める感覚があったので、シューズのリターン(反発)を得られたかなと思います」

早大勢は練習時にさまざまなモデルを着用するなど、積極的にシューズの〝履き分け〟を実施。選手たちはシューズの特性を理解して、距離やコースに応じてレースモデルを選んでいる。

そして、アシックスを着用する早大トリオは、2024年度の目標をこう掲げている。
「学生三大駅伝は任された区間で、区間賞クラスの走りをして、来春のマラソンにつなげていきたい」(伊福)
「関東インカレのハーフマラソンで入賞。学生三大駅伝は区間賞争いに絡めるような走りをしていきたいです」(菅野)
「正月の学生駅伝はもう一度5区で勝負したいですね。上りは自分の強みですし、今回の経験を生かしていきたい」(工藤)

早大勢はレースの距離やコースの特徴によってSKYとEDGEを履き分けているという

2024年度はMETASPEEDTM PARISシリーズを着用する選手たちが、注目のレースをさらに盛り上げることになるだろう。そんな予感が漂っている。

METASPEED PARIS SERIES
詳細はこちら。

文/酒井政人

パリを駆けろ、世界を駆けろ!!

アシックスが2021年3月にローンチしたカーボンプレート搭載レーシングシューズ「METASPEED™(メタスピード)」が年々進化。着用者を増やすと、注目を浴びる正月の学生駅伝でもシェアを拡大している。勢いに乗るアシックスは3月11日から最新モデルの「METASPEED™ PARIS(メタスピード パリ)」シリーズを発売。同モデルのプロトタイプを着用した太田直希(ヤクルト)と太田智樹(トヨタ自動車)が元日の全日本実業団駅伝の1区と2区で区間賞を獲得したこともあり、早くも話題になっている。パリでスポーツの祭典が開催される2024 年。METASPEED™ PARISは自己ベストを目指す、すべてのランナーにとって〝最高のパートナー〟になりそうだ。 [caption id="attachment_130261" align="alignnone" width="800"] パリで開催される2024年の最大のイベントを目指すランナーを後押ししようという思いから「METASPEED PARIS」と名付けられた[/caption]

より軽く、高反発のモデルに

アシックスの社長直轄組織で運営する「Cプロジェクト」から誕生した「METASPEED™」シリーズは先進的なモデルになった。ストライド型(歩幅を伸ばすことでスピードを上げる)とピッチ型(ピッチの回転数を上げることでスピードを上げる)というランナーの走法の違いに着目。シューズに走りを合わせるのではなく、自身の走りにフィットするシューズを選ぶことができるのだ。 METASPEED™シリーズには、ストライド型の「SKY」とピッチ型の「EDGE」があるが、どちらもストライドが自然と伸びて、少ないピッチ数で走れるように設計されている。アシックスの新型モデルは多くのランナーに自己ベストをもたらすと、正月の学生駅伝でシェアを拡大。1月28日の大阪国際女子マラソンでも強烈なインパクトを残した。METASPEED™シリーズを着用した前田穂南(天満屋)が19年ぶりの日本記録となる2時間18分59秒を叩き出したのだ。 一段と注目を浴びることになったシューズがさらに進化。最新モデルとなる「METASPEED™ PARIS」シリーズが3月11日から発売された。都内で行われた新作発表イベントには多くのメディアが集まり、関心の高さがうかがえた。 [caption id="attachment_130237" align="alignnone" width="800"] 2月28日に都内で行われた「METASPEED PARIS」シリーズの発表会で登壇した(左から)アシックス Cプロジェクトの立野謙太氏、アシックス Cプロジェクト部長の竹村周平氏、アシックスのサポートアスリートである太田直希(ヤクルト)、太田智樹(トヨタ自動車)、早稲田大学競走部の伊福陽太、菅野雄太、工藤慎作。アメリカや奄美大島で合宿中だった太田兄弟はオンラインで出演した[/caption] 最新モデルは世界各国の100人以上のエリートランナーの意見を吸い上げ、各部位の形状や機能性を改良。その結果、反発性やクッション性がアップしたという。 具体的にどこが進化したのか。製品開発担当であるアシックスの立野謙太氏はこう説明する。 「適切な姿勢とキック時の角度をレース中に保ち続けることをコンセプトにしています。そのなかで、当社が独自に開発した『FFTURBO PLUS』というミッドソール素材が従来素材と比較して約8.0%軽くなり、反発性は約8.2%、クッション性は約6.0%向上しました。アッパー部分も新しくなり、前モデルに比べて通気性が約8%良くなっています。さらにSKYとEDGEでもそれぞれの変更点があります」 [caption id="attachment_130128" align="alignnone" width="800"] 世界各国の100人以上のエリートランナーの意見を吸い上げてMETASPEED PARISシリーズの開発に活かした立野氏[/caption] METASPEED™ SKY PARISは前作に比べてカーボンプレートの幅を拡大。広範囲でフォーム材を踏み込むことが可能になり、フォーム材の反発領域が約12%もアップした。一方のMETASPEED™ EDGE PARISは前作と比べて前足部のフォーム材の厚みを3㎜増加。フォーム材の反発領域が約20%も拡大している。

「パリ」に込められた思い

今回発表されたモデルには都市名が入っているが、Cプロジェクトの竹村周平リーダーはその理由をこう語る。 「今年は一番大きな大会がパリで開催されます。そこを目指していくアスリートのためのシューズを作っていく。そういう思いで名づけました。2年9ヵ月ぐらい前から製作を開始して、昨年の東京マラソンから選手たちはプロトタイプを着用しています」 [caption id="attachment_130033" align="alignnone" width="800"] Cプロジェクトのリーダーである竹村氏はMETASPEED PARISシリーズでパフォーマンスランニングブランドの〝ナンバーワン〟目指していくと話す[/caption] 昨年9月24日のベルリンマラソンでMETASPEED™ SKY PARISのプロトタイプを着用して2時間3分13秒で2位に入ったヴィンセント・キプケモイ・ゲティッチ(ケニア)は、「前モデルと比べて、より軽く、より弾むようなシューズへと進化し、自己ベストを更新する自信を与えてくれました」とコメントしており、新モデルは爆発力を秘めたシューズといえそうだ。 METASPEED™ PARISシリーズは3月11日からアシックスオンラインストアにて先行発売し、3月21日からアシックス直営店(一部店舗を除く)、全国のスポーツ用品店でも順次発売する。メーカー希望小売価格はどちらも27,500円(税込)。 さまざまなメーカーが最新シューズを投下するなか、アシックスはMETASPEED™ PARISシリーズでパフォーマンスランニングブランドの〝ナンバーワン〟を目指していく。

実業団駅伝を沸かせた〝太田兄弟〟 兄・智樹はEDGE、弟・直希はSKYをチョイス

3月11日から発売されているアシックスのレーシングシューズ最新モデル「METASPEEDTM PARIS」シリーズ。その発売前イベントには、合計タイムで〝ハーフマラソン最速兄弟〟となる太田智樹(トヨタ自動車)、太田直希(ヤクルト)と、正月の学生駅伝を沸かした早稲田大学競走部の3選手が登場した。 元日のニューイヤー駅伝は1区を弟・直希がトップで飛び出すと、エース区間の2区を兄・智樹が快走。太田兄弟が〝連続区間賞〟を獲得している。上州路ではともにMETASPEEDTM PARISシリーズのプロトタイプを着用していた。智樹は前作までストライド型ランナー向きのSKYを履いていたが、METASPEEDTM PARISシリーズではピッチ型ランナー向きのEDGEを選んだ。 「新作はEDGEの方が前作のSKYに感覚が近く、スピードも出しやすかったんです。前作のSKYで良かった反発性と安定性はさらに向上しました。以前は爪先部分に少しダメージが残るような感覚があったんですけど、それが感じにくくなったのも非常に良かったと思います」 [caption id="attachment_130037" align="alignnone" width="800"] ニューイヤー駅伝の最長2区で区間賞を獲得した太田兄弟の兄・智樹(左)と1区を制した弟の直希[/caption] ニューイヤー駅伝では今年から最長区間となった2区(21.9㎞)を1時間1分40秒で走破。4位からトップを奪うと、区間2位の選手に26秒差をつけた。ハーフマラソンの自己ベスト(1時間0分08秒=日本歴代3位)を上回るようなビッグパフォーマンスだった。智樹は昨年12月の日本選手権10000mでも快走している。アシックスの長距離用スパイクを履いて、従来の日本記録を上回る27分12秒53で2位に食い込んだ。今年はパリで開催される世界大会の日本代表入りを10000mで目指している。 「まず3月中旬のThe Ten(米国・ロサンゼルスでの10000mレース)と5月上旬の日本選手権10000m(静岡・エコパ)で結果を残して、その先につながるように目の前のトレーニングを一つひとつ大事にしていきたい」 今夏までは10000mで勝負していくが、その後はMETASPEEDTM EDGE PARISを着用してロードレースに向かう予定だ。 「ハーフマラソンを走る機会があれば、日本記録をひとつの目標にしたい」と日本人初の〝1時間切り〟を狙っている。また、マラソン挑戦の意欲もある。 「マラソンは1年後ぐらいにできたらいいなと思っています。でも簡単なものではないので、体調や練習状況を見ながら挑戦していきたいですね。やるからには世界大会での活躍を目標にしたいです」 [caption id="attachment_130038" align="alignnone" width="800"] 今季はトラックの10000mで世界大会の日本代表入りを狙い、その後はハーフマラソンでの日本記録更新を目標に掲げている智樹[/caption] 直希もニューイヤー駅伝で快走。スピード自慢が集まった1区で区間賞に輝いた。前作に引き続きSKYを履いているが、上州路では弾むような走りが印象的だった。 「僕は飛ぶ感覚がほしかったったのでSKYを選びました。前作より反発力があるのでニューイヤー駅伝の前半は余裕を持って走ることができましたし、終盤のスピード勝負でもシューズの特性をうまく生かして走れたかなと思います」 直希はMETASPEEDTM SKY PARISの推進力に魅了されているが、日々のポイント練習では初代のSKYを履くことが多いという。「試合では新しい感覚というか、より飛ぶ感覚を得て、気分的にも上げるようにしています」と、新モデルはメンタル面でも効果をもたらしているようだ。 2023年度は東日本と全日本の両実業団駅伝でいずれも1区の区間賞を獲得した直希。新年度は2年連続の〝ダブル区間賞〟が目標だ。そして、ハーフマラソンで兄・智樹の記録にチャレンジしたい気持ちも持っている。一方、マラソンは「3年後ぐらいに走ればいいかなと思っています」と話しており、数年後には太田兄弟が日本のマラソン界を引っ張る存在になっているかもしれない。

早大トリオも正月の学生駅伝で活躍、伊福は初マラソンに大会新V

太田智樹・直希の母校である早大にもMETASPEEDTMシリーズの愛用者が多い。正月の学生駅伝に出場した伊福陽太(3年)、菅野雄太(3年)、工藤慎作(1年)はMETASPEEDTM EDGE PARISのプロトタイプを履いてチームに貢献した。 [caption id="attachment_130039" align="alignnone" width="800"] METASPEED PARISシリーズのプロトタイプを履いて2023-2024の学生駅伝で活躍した早大トリオ。左から伊福、菅野、工藤[/caption] 8区を区間5位と好走した伊福は2月11日の延岡西日本マラソンに挑戦。初マラソンながら大会新記録、学生歴代6位(当時)の2時間9分26秒で優勝した。 「前作はSKYを履いていたんですけど、新作は両方を試して、EDGEの方が自分に合っていると感じたんです。正月の学生駅伝で割と良いかたちで走れたのでマラソンでも使わせていただきました。後半勝負がしっかりできたのは、シューズのおかげもあったのかなと思います」 菅野は全日本大学駅伝の6区をSKYで出走。正月の学生駅伝の10区はEDGEを着用して区間5位と好走している。 「SKYは反発力が大きく、EDGEは接地してからのエネルギーリターンが速い感覚があったんです。全日本の6区は距離も長くなく平坦なので、出力を優先してSKYを履きました」 工藤は1年生ながら学生三大駅伝すべてに出場。正月の学生駅伝では5区を区間6位で駆け上り、存在感を見せた。 「出雲と全日本はスピードが必要なので出力の出しやすいSKYで、正月の学生駅伝はEDGEで走りました。EDGEの方がリズムで押していく走りに向いていると感じたので、上り基調のコースに生かせると思ったんです。きつくなった終盤もしっかり素材を踏める感覚があったので、シューズのリターン(反発)を得られたかなと思います」 早大勢は練習時にさまざまなモデルを着用するなど、積極的にシューズの〝履き分け〟を実施。選手たちはシューズの特性を理解して、距離やコースに応じてレースモデルを選んでいる。 そして、アシックスを着用する早大トリオは、2024年度の目標をこう掲げている。 「学生三大駅伝は任された区間で、区間賞クラスの走りをして、来春のマラソンにつなげていきたい」(伊福) 「関東インカレのハーフマラソンで入賞。学生三大駅伝は区間賞争いに絡めるような走りをしていきたいです」(菅野) 「正月の学生駅伝はもう一度5区で勝負したいですね。上りは自分の強みですし、今回の経験を生かしていきたい」(工藤) [caption id="attachment_130059" align="alignnone" width="785"] 早大勢はレースの距離やコースの特徴によってSKYとEDGEを履き分けているという[/caption] 2024年度はMETASPEEDTM PARISシリーズを着用する選手たちが、注目のレースをさらに盛り上げることになるだろう。そんな予感が漂っている。 METASPEED PARIS SERIES 詳細はこちら。 文/酒井政人

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