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2023.12.23

【Playback箱根駅伝】第69回/早大が山梨学大とのマッチレース制し8年ぶり総合V!“三羽烏”が区間新の快走
【Playback箱根駅伝】第69回/早大が山梨学大とのマッチレース制し8年ぶり総合V!“三羽烏”が区間新の快走

第69回箱根駅伝/8年ぶりに総合優勝を飾った早大

2024年に箱根駅伝は第100回大会を迎える。記念すべき100回に向けて、これまでの歴史を改めて振り返る『Playback箱根駅伝』を企画。第1回大会から第99回大会まで、大会の様子を刻んでいく。(所属などは当時のもの)

第69回(1993年/平成5年)
渡辺康幸が箱根路デビュー、大東大が25年ぶりにシード陥落

11月の全日本大学駅伝で優勝を飾り、久しぶりに頂点を狙える布陣が整っていた名門・早大と、前回王者で10月の出雲駅伝を制した山梨学大による「早山対決」となった第69回大会。東洋大が2年ぶりに出場を果たした一方で、初出場から36年連続で出場中だった国士大が予選会で姿を消した。

レースは序盤から早大が独走態勢を築いた。1区の櫛部静二(3年)が従来の区間記録を1分13秒も短縮。2位の中大に45秒、4位スタートとなった山梨学大に1分15秒の差をつけた。

2区ではスーパールーキーの渡辺康幸が箱根路デビュー。区間賞はのちに宿命のライバルとなる山梨学大のステファン・マヤカ(1年)に譲ったものの、22秒差の区間2位でトップをひた走った。

3区、4区では小林正幹(2年)、花田勝彦(3年)が連続区間賞で首位を疾走。5区の小林修(2年)も区間7位と安定した走りを見せ、一度も首位を譲らない完封勝利で往路を制した。1分58秒差で2位は山梨学大。3位の日大とは5分48の差がつき、優勝争いは“2強”に絞られた。

6区では山梨学大の廣瀬諭史(4年)が素晴らしい走りを見せ、中継所まで残り700m地点で早大を逆転。区間記録にあと7秒と迫る59分28秒の激走で前年に続く区間賞を獲得した。7区では1年生を配置した山梨学大に対し、早大はエースの武井隆次(3年)を投入。従来の区間記録を2分近くも上回る快走で再びリードを2分50秒に広げた。

山梨学大は9区の黒木純(3年)が区間賞の走りで早大との差を2分以上も詰めて食い下がったが、時すでに遅し。8区以降も堅実にタスキをつないだ早大が8年ぶり12回目の総合優勝を達成した。

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2分05秒差で2位だった山梨学大は連覇こそ逃したものの、区間賞3つで王者としての意地を顕示。以下、3位に中大、4位は1962年(4位)以来の好成績となった専大となり、前回準Vの日大は5位でフィニッシュした。山梨学大以外は早大から10分以上も大差をつけられ、上位2チームの強さが際立った大会となった。

80年代に4連覇を飾るなど一世を風靡した順大は9位でぎりぎりシード権を確保。8区終了時で6位につけていた日体大は、後半2区間で大きく失速し、わずか4秒差の10位でまたも涙をのんだ。

また、前回5位の大東大は10人中8人が区間11位以下にとどまるなど最下位に終わり、2回目の出場となった1969年大会から堅守してきたシード権を25年ぶりに失った。

参考文献:箱根駅伝90回記念誌(関東学生連盟)

2024年に箱根駅伝は第100回大会を迎える。記念すべき100回に向けて、これまでの歴史を改めて振り返る『Playback箱根駅伝』を企画。第1回大会から第99回大会まで、大会の様子を刻んでいく。(所属などは当時のもの)

第69回(1993年/平成5年) 渡辺康幸が箱根路デビュー、大東大が25年ぶりにシード陥落

11月の全日本大学駅伝で優勝を飾り、久しぶりに頂点を狙える布陣が整っていた名門・早大と、前回王者で10月の出雲駅伝を制した山梨学大による「早山対決」となった第69回大会。東洋大が2年ぶりに出場を果たした一方で、初出場から36年連続で出場中だった国士大が予選会で姿を消した。 レースは序盤から早大が独走態勢を築いた。1区の櫛部静二(3年)が従来の区間記録を1分13秒も短縮。2位の中大に45秒、4位スタートとなった山梨学大に1分15秒の差をつけた。 2区ではスーパールーキーの渡辺康幸が箱根路デビュー。区間賞はのちに宿命のライバルとなる山梨学大のステファン・マヤカ(1年)に譲ったものの、22秒差の区間2位でトップをひた走った。 3区、4区では小林正幹(2年)、花田勝彦(3年)が連続区間賞で首位を疾走。5区の小林修(2年)も区間7位と安定した走りを見せ、一度も首位を譲らない完封勝利で往路を制した。1分58秒差で2位は山梨学大。3位の日大とは5分48の差がつき、優勝争いは“2強”に絞られた。 6区では山梨学大の廣瀬諭史(4年)が素晴らしい走りを見せ、中継所まで残り700m地点で早大を逆転。区間記録にあと7秒と迫る59分28秒の激走で前年に続く区間賞を獲得した。7区では1年生を配置した山梨学大に対し、早大はエースの武井隆次(3年)を投入。従来の区間記録を2分近くも上回る快走で再びリードを2分50秒に広げた。 山梨学大は9区の黒木純(3年)が区間賞の走りで早大との差を2分以上も詰めて食い下がったが、時すでに遅し。8区以降も堅実にタスキをつないだ早大が8年ぶり12回目の総合優勝を達成した。 2分05秒差で2位だった山梨学大は連覇こそ逃したものの、区間賞3つで王者としての意地を顕示。以下、3位に中大、4位は1962年(4位)以来の好成績となった専大となり、前回準Vの日大は5位でフィニッシュした。山梨学大以外は早大から10分以上も大差をつけられ、上位2チームの強さが際立った大会となった。 80年代に4連覇を飾るなど一世を風靡した順大は9位でぎりぎりシード権を確保。8区終了時で6位につけていた日体大は、後半2区間で大きく失速し、わずか4秒差の10位でまたも涙をのんだ。 また、前回5位の大東大は10人中8人が区間11位以下にとどまるなど最下位に終わり、2回目の出場となった1969年大会から堅守してきたシード権を25年ぶりに失った。 参考文献:箱根駅伝90回記念誌(関東学生連盟)

第69回箱根駅伝総合成績をチェック

●総合成績 1位 早大   11時間03分34秒 2位 山梨学大 11時間05分39秒 3位 中大   11時間14分36秒 4位 専大   11時間18分09秒 5位 日大   11時間24分19秒 6位 駒大   11時間24分37秒 7位 法大   11時間25分31秒 8位 神奈川大 11時間25分41秒 9位 順大   11時間29分05秒 10位 日体大  11時間29分09秒 11位 東洋大  11時間29分51秒 12位 東農大  11時間32分17秒 13位 亜細亜大 11時間33分32秒 14位 東海大  11時間38分06秒 15位 大東大  11時間45分08秒 ●区間賞 1区 櫛部静二(早大)   1時間02分09秒 2区 S.マヤカ(山梨学大) 1時間08分26秒 3区 小林正幹(早大)   1時間04分13秒 4区 花田勝彦(早大)   1時間02分07秒 5区 小田典彦(神奈川大) 1時間13分32秒 6区 廣瀬諭史(山梨学大)    59分28秒 7区 武井隆次(早大)   1時間02分53秒 8区 高瀬豪史(早大)   1時間07分01秒 9区 黒木純(山梨学大)  1時間10分22秒 10区 安永淳一(順大)   1時間06分12秒

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