2023.10.12
「燃ゆる感動かごしま国体」の陸上競技が10月13日から17日、鹿児島県立鴨池陸上競技場(白波スタジアム)で開かれる。3年越しに行われる特別国体に出場する日本国内トップアスリート(少年)をピックアップしていく。
少年は少年A(高2~3世代)、少年B(中3~高1)、少年共通(中3~高3)の区分で競技を行う。
少年男子Aから紹介する。100mにはインターハイ覇者で10秒28の自己記録を持つ黒木海翔(福岡・東福岡高3)が中心となるだろう。また、8月下旬に10秒31をマークした平澤櫂(広島・広島皆実高3)らがどこまで迫るか。300mには、昨年32秒85の高校最高をマークした平川慧(沖縄・コザ高3)がエントリー。今季はインターハイ400mで優勝している。記録の更新にも注目だ。
5000mはインターハイ日本人トップで、先月には高校歴代2位の13分28秒78をマークした折田壮太(兵庫・須磨学園高3)を軸に展開されそう。3000m障害高校記録(8分32秒12)保持者の永原颯磨(長野・佐久長聖高3)も参戦する。300mハードルでは、9月下旬に高校最高・U20日本最高の35秒46をマークした志村武(東京・日本工大駒場高3)や、前高校最高記録保持者・渕上翔太(福岡・東福岡高3)、インターハイ400mハードル優勝の下田隼人(愛知・豊川高3)の争いか。
棒高跳はインターハイVの原口顕次朗(群馬・前橋育英高3)と、5m25を跳んでいる村社亮太(千葉・日体大柏高)に注目。走幅跳は混戦になりそうで、インターハイVの殿岡稟太郎(山形・米沢中央高3)や2位の元木涼介(京都・洛南高3)らが激突する。
ハンマー投は高校歴代10位の66m74をインターハイで放った浅利磨海(茨城・守谷高3)に、65m11の記録を持つアツオビン・アンドリュウ(京都・花園高2)が挑む構図か。やり投はインターハイVの渡邉宙(滋賀・草津東高3)を軸に展開されるだろう。
続いて少年女子A。100mはインターハイで200mとの2冠に輝いた山形愛羽(熊本・熊本中央高3)に注目。故障の影響でインターハイ準決勝敗退だった小針陽葉(静岡・富士市立高2)の復調次第で、優勝争いは激戦となるかもしれない。
300mは混戦になりそう。インターハイ400m優勝の宮地利璃香(千葉・市船橋高3)や、200mで高校歴代7位の23秒67(22年)を持つ税田ジェニファー璃美(東京・城西高3)、100mV候補の山形も参戦する。
800mは9月末に高校歴代4位の2分04秒15をマークした西田有里(滋賀・草津東高3)が軸になる。3000mは留学生同士の優勝争い。開催地から出場するジェプチルチル・ブレンダ(鹿児島・神村学園高2)の優勝もあり得るか。
100mハードルは、前回覇者の林美希(愛知・中京大中京高3)がインターハイに続く2連覇に挑戦。300mハードルは10月1日に400mハードルで高校新記録(56秒90)を打ち立てた瀧野未来(京都・京都橘高3)に注目。前回42秒03の大会新で制しているが、2連覇なるか。
砲丸投はインターハイ2年生Vの坂ちはる(大阪・大体大浪商高)が夏に続く全国2連勝なるか。やり投は昨年高校歴代4位の57m17をマークした櫻井希美(岐阜・済美高3)が復調すれば、記録面でも目が離せない。
少年Bは全中覇者、少年共通はインターハイ優勝者が参戦
ここからは少年男子Bを取り上げる。100mは8月に中学タイ記録の10秒56をマークした片山瑛太(千葉・鎌ケ谷二中3)と10秒59の記録を持つ石田正龍(北海道・旭川志峯高1)の対決か。中学記録更新の可能性もある。3000mは昨年中学記録(8分11秒12)をマークした増子陽太(福島・学法石川高1)ら高1世代の争いとなりそう。 U20規格(高さ99.1cm)で行われる110mハードルは昨年の全中を優勝した岩本咲真(福岡・東福岡高1)が中心となりそう。また、今年の全中で、岩本の持つ中学記録(中学規格91.4cm/13秒51)を更新する13秒50で制した髙城昊紀(宮崎・宮崎西高附中3)がどんなレースを見せるか。この種目の中学最高記録は昨年岩本が出した13秒98だ。走幅跳は大森恵偉音(福岡・福岡一高1)が今季7m24をマーク。円盤投(1.5kg)は中3の星川俊輔(山形・新庄中)が中学歴代6位の48m04を放っている。 続いて少年女子B。100mはインターハイ3位に入った山崎心愛(北海道・旭川志峯高1)や11秒80の記録を持つ松本真奈(広島・広島皆実高1)に注目だ。 100mハードル(U18規格/高さ76.2cm、ハードル間8.5m)は、7月に13秒61と中学最高記録(13秒58)にあと0.03秒に迫った楠田ゆうな(鹿児島・阿久根中3)に、地元優勝の可能性がある。円盤投は出場選手でただ1人40m以上を投げている東かれん(福岡・八女学院高1)が優勝に近い位置にいる。 少年共通種目は男女それぞれ3種目ずつ。男子では800mに今季高校歴代3位、高2歴代2位の1分47秒92を出している落合晃(滋賀・滋賀学園高2)、5000m競歩は20分06秒58のベストを持つ逢坂草太朗(兵庫・川西緑台高2)、走高跳は2m17の記録を持つ福士湊(東京・明星学園高3)がそれぞれ出場する。いずれもインターハイに続く優勝に挑む。記録にも注目だ。 女子の3種目はいずれも跳躍。走高跳は今年のインターハイを制した髙橋美月(埼玉・埼玉栄高2)、昨年優勝した森﨑優希(東京・明星学園高3)に加え、今夏の全中覇者鴨田るな(神奈川・相模原旭中3)が出場。走幅跳はインターハイVの恒石望乃(高知・高知高3)が軸となる。三段跳は、インターハイで高校歴代7位の12m85をマークした田口侑楽(埼玉・国際学院高3)があと11cmと迫る高校記録(12m96)更新に挑む。高校女子初の13m到達もあるかもしれない。 都道府県の代表として戦う熱い5日間。鹿児島特別国体は10月13日に開幕する。
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