◇ブダペスト世界陸上(8月19日~27日/ハンガリー・ブダペスト)7日目
ブダペスト世界陸上7日目が行われ、男子200mはノア・ライルズ(米国)が19秒52(-0.2)で3連覇を達成し、100mとのスプリント2冠に輝いた。
2日目に人類最速の称号を手にした男が、得意の200mでも圧倒的なスピードで観客を魅了した。
100m同様に、準決勝をトップタイムで通過したライルズは6レーンからのスタート。19歳のエリヨン・ナイトン(米国)が7レーン、100m銀メダルのレツィレ・テボゴ(ボツワナ)が9レーンに入り、ライルズは2人の若手を見るかたちでのスタートとなる。
スタート直後そこアウトレーンの選手に引き離されたが、50mでトップスピードに乗せると、あとはライルズの独壇場に。前半の100mを10秒26のトップで通過すると、ホームストレートでは1歩ごとにリードを広げていき、2位ナイトンに0.23秒もの大差をつける快勝となった。
100m、200mの2冠は15年のウサイン・ボルト(ジャマイカ)以来、史上5人目の快挙で、200m3連覇もボルトに次いで史上2人目。ライルズがレース前に話していた「ボルトの世界記録(19秒19)の更新」は実現できなかったが、「タイムについてはがっかりはしていない」と答えた。
「自分は間違いなく偉業を成し遂げることができたと思っている。もちろんもっと速く走りたかったし、少なくとも自己記録でもある米国記録(19秒31)は更新したかった。それでも今大会6本目のレースで19秒5台を出せたのだから、ひとまずは満足だよ」
95年世界選手権4×100mリレー米国代表のケヴィン・ライルズ氏の息子として育ち、ジュニア期からユース五輪、U20世界選手権で優勝し、注目を集めてきた存在。19年のドーハ世界選手権ではシニアでも頂点に立った。前回大会ではマイケル・ジョンソンが96年に作った米国記録も更新し、カール・ルイス、モーリス・グリーンといった歴代の米国のレジェンドスプリンターの仲間入りを果たした。
「単に陸上競技で有名であるだけでなく、その枠を超えた人気で陸上界を盛り上げたい」と話すライルズ。モデルとしてファッションショーに出演したり、SNSでラップやイラストをアップするなど、多彩な才能を見せる。
また、日本のアニメ好きと公言しており、今大会ではドラゴンボールの「かめはめ波」、「元気玉」や、呪術廻戦の「無量空処」のポーズも随所で披露。200mのレース前には北斗の拳の名台詞をつぶやいて優勝宣言もしていたほどだ。
次のターゲットは27日の4×100mリレーでの金メダル。それが達成できれば、“ライルズ時代”が黄金期を迎える。
女子200mではシェリカ・ジャクソン(米国)が21秒41(+0.1)の大会新記録え圧勝。自身の持つ世界歴代2位のタイムをさらに短縮した。
女子フィールド種目はともに最終試技の逆転劇となり、三段跳では世界記録保持者・ユリマール・ロハス(ベネズエラ)が15m08(±0)で8位から、やり投は北口榛花(JAL)が66m73で4位からのジャンプアップで金メダルを獲得している。
日本勢では男子4×100mリレーが37秒71で予選を突破し、27日の決勝に駒を進めた。
8日目はモーニングセッションで女子マラソンが行われ、午後は男女の4×100mリレーや棒高跳、十種競技の2日目など、計8種目で金メダルが決まる。
【動画】ライルズが100mに続く栄冠!男子200mのレースをチェック!
【画像】200mレース前にSNSで「北斗の拳」ケンシロウの名セリフのつぶやき
omia wa mou shindeiru
— Noah Lyles, OLY (@LylesNoah) August 25, 2023
【動画】準決勝では呪術廻戦でのポーズも披露
【#世界陸上ブダペスト】
— TBS 陸上 (@athleteboo) August 24, 2023
✅男子200m 準決勝 1組
🇭🇺で #領域展開 ?!#呪術廻戦
🇺🇸#ライルズ 1着 19秒76
決勝でボルト以来の2冠&世界新なるか!
🇯🇵#飯塚翔太
4度目の準決勝は 7着 20秒54
決勝は進出ならず
📺TBS系列 生中継 https://t.co/Lqf1adF9Sc
📱ライブ配信はTVer・UーNEXT Paraviコーナー pic.twitter.com/ZJJN5uTV1X
|
|
RECOMMENDED おすすめの記事
Ranking 人気記事ランキング
2024.11.22
田中希実が来季『グランドスラム・トラック』参戦決定!マイケル・ジョンソン氏が新設
2024.11.21
早大競走部駅伝部門が麹を活用した食品・飲料を手がける「MURO」とスポンサー契約締結
2024.11.21
立迫志穂が調整不良のため欠場/防府読売マラソン
-
2024.11.20
-
2024.11.20
-
2024.11.20
-
2024.11.20
-
2024.11.20
2024.11.17
不破聖衣来が香港で10kmレースに出場 9位でフィニッシュ
2024.11.20
【箱根駅伝2025名鑑】早稲田大学
-
2024.11.20
-
2024.11.20
-
2024.11.20
-
2024.11.20
-
2024.11.20
2024.11.01
吉田圭太が住友電工を退部 「充実した陸上人生を歩んでいきたい」競技は継続
2024.11.07
アシックスから軽量で反発性に優れたランニングシューズ「NOVABLAST 5」が登場!
-
2024.10.27
2022.04.14
【フォト】U18・16陸上大会
2021.11.06
【フォト】全国高校総体(福井インターハイ)
-
2022.05.18
-
2022.12.20
-
2023.04.01
-
2023.06.17
-
2022.12.27
-
2021.12.28
Latest articles 最新の記事
2024.11.22
田中希実が来季『グランドスラム・トラック』参戦決定!マイケル・ジョンソン氏が新設
来春、開幕する陸上リーグ「グランドスラム・トラック」の“レーサー”として、女子中長距離の田中希実(New Balance)が契約したと発表された。 同大会は1990年代から2000年代に男子短距離で活躍したマイケル・ジョ […]
2024.11.21
早大競走部駅伝部門が麹を活用した食品・飲料を手がける「MURO」とスポンサー契約締結
11月21日、株式会社コラゾンは同社が展開する麹専門ブランド「MURO」を通じて、早大競走部駅伝部とスポンサー契約を結んだことを発表した。 コラゾン社は「MURO」の商品である「KOJI DRINK A」および「KOJI […]
2024.11.21
立迫志穂が調整不良のため欠場/防府読売マラソン
第55回防府読売マラソン大会事務局は、女子招待選手の立迫志穂(天満屋)が欠場すると発表した。調整不良のためとしている。 立迫は今年2月の全日本実業団ハーフマラソンで1時間11分16秒の11位。7月には5000m(15分3 […]
2024.11.20
M&Aベストパートナーズに中大・山平怜生、城西大・栗原直央、國學院大・板垣俊佑が内定!神野「チーム一丸」
神野大地が選手兼監督を務めるM&Aベストパートナーズが来春入社選手として、中大・山平怜生、國學院大・板垣俊佑、城西大・栗原直央の3人が内定した。神野が自身のSNSで内定式の様子を伝えている。 山平は宮城・仙台育英 […]
2024.11.20
第101回(2025年)箱根駅伝 出場チーム選手名鑑
・候補選手は各チームが選出 ・情報は11月20日時点、チーム提供および編集部把握の公認記録を掲載 ・選手名の一部漢字で対応外のものは新字で掲載しています ・過去箱根駅伝成績で関東学生連合での出場選手は相当順位を掲載 ・一 […]
Latest Issue 最新号
2024年12月号 (11月14日発売)
全日本大学駅伝
第101回箱根駅伝予選会
高校駅伝都道府県大会ハイライト
全日本35㎞競歩高畠大会
佐賀国民スポーツ大会