HOME 国内、世界陸上、日本代表
400m佐藤風雅 ブダペスト世界陸上「44秒台前半で決勝へ」マイルリレーでも悲願のメダルを狙う
400m佐藤風雅 ブダペスト世界陸上「44秒台前半で決勝へ」マイルリレーでも悲願のメダルを狙う

オンラインで会見に臨んだ佐藤風雅

ミズノトラッククラブは8月7日、オンライン会見を開き、ブダペスト世界選手権の代表に決まった男子やり投のディーン元気と男子400mの佐藤風雅が登壇して意気込みを語った。

オレゴン世界選手権で準決勝に進んだ佐藤は2大会連続の代表入り。今季から名門・ミズノの一員となり、「無事に代表になれて安心しています」と語る。

今回の目標は「すべて前回を上回ること」。個人の400mでは予選を45秒88の4着で、タイムで拾われて準決勝まで進んだが、海外勢の「フィジカル面で差を感じた」とスピードとパワーを前に圧倒され、45秒71の5着だった。

「予選は着順で通過して、準決勝は全力を出して決勝に残りたい」と語り、「準決勝で44秒前半を出す」と強い思いがある。

アジア選手権では前半から攻める「自分の走りができなかった」。それでも「前半のスピード展開。21秒0に近い」自己新の45秒13をマークして銀メダルを獲得。それ以上に手応えをつかめたのが3走を務めた男女混合4×400mリレーだという。ラップタイムは自己最速となる44秒2を計測し、「前半から行ってハマった感じがありました。最後はタレてしまいましたが、それを再現できれば」と語る。

作新学院大から師事する相馬聡コーチも「アジア選手権は完璧ではなくあのタイム。(混合マイルリレーでは)利得距離を換算すると0.7秒くらいと計算でき、単純に44秒9。裏づけのある44秒台という目標です」と言う。

帰国後は「体幹が作れず後半落ちた」とすぐさま補強。相馬コーチも「すごく進んでいて推進力が出てきた」と目を見張る。

高校時代は無名だったが、相馬コーチが「45秒台を出せる」と口説いて同大へ。当時は49秒39がベストだった佐藤は最初は「何を言っているんだろう」と思ったそうだが、それは大学3年目に達成された。相馬コーチは「遅咲きの選手ですが、ここまで成長してもまだ未完成で伸びしろがある。彼も日々、まだ強くなれると感じているところが最も優れているところです」と評価する。

そして、佐藤がひときわ強調するのが4×400mリレーのメダルへの挑戦。東京五輪イヤーの日本選手権は5位でメンバー入りできなかったこともあり、「誰よりも強いと思っています」。昨年のオレゴンではアジア記録を出して4位。「前回は決勝に行くのがチームの目標でしたが、今年はメダルを狙ってきた。メダルの色にもこだわりたい」。

佐藤風雅、そして45秒00の佐藤拳太郎(富士通)、日本選手権Vの中島佑気ジョセフ(東洋大)と、過去最強トリオが個人400mで出場するロングスプリント陣。高野進以来の44秒台&世界選手権決勝へ。そしてマイルリレーで悲願のメダルへ。佐藤風雅はブダペストでそのすべてに挑戦する。

ミズノトラッククラブは8月7日、オンライン会見を開き、ブダペスト世界選手権の代表に決まった男子やり投のディーン元気と男子400mの佐藤風雅が登壇して意気込みを語った。 オレゴン世界選手権で準決勝に進んだ佐藤は2大会連続の代表入り。今季から名門・ミズノの一員となり、「無事に代表になれて安心しています」と語る。 今回の目標は「すべて前回を上回ること」。個人の400mでは予選を45秒88の4着で、タイムで拾われて準決勝まで進んだが、海外勢の「フィジカル面で差を感じた」とスピードとパワーを前に圧倒され、45秒71の5着だった。 「予選は着順で通過して、準決勝は全力を出して決勝に残りたい」と語り、「準決勝で44秒前半を出す」と強い思いがある。 アジア選手権では前半から攻める「自分の走りができなかった」。それでも「前半のスピード展開。21秒0に近い」自己新の45秒13をマークして銀メダルを獲得。それ以上に手応えをつかめたのが3走を務めた男女混合4×400mリレーだという。ラップタイムは自己最速となる44秒2を計測し、「前半から行ってハマった感じがありました。最後はタレてしまいましたが、それを再現できれば」と語る。 作新学院大から師事する相馬聡コーチも「アジア選手権は完璧ではなくあのタイム。(混合マイルリレーでは)利得距離を換算すると0.7秒くらいと計算でき、単純に44秒9。裏づけのある44秒台という目標です」と言う。 帰国後は「体幹が作れず後半落ちた」とすぐさま補強。相馬コーチも「すごく進んでいて推進力が出てきた」と目を見張る。 高校時代は無名だったが、相馬コーチが「45秒台を出せる」と口説いて同大へ。当時は49秒39がベストだった佐藤は最初は「何を言っているんだろう」と思ったそうだが、それは大学3年目に達成された。相馬コーチは「遅咲きの選手ですが、ここまで成長してもまだ未完成で伸びしろがある。彼も日々、まだ強くなれると感じているところが最も優れているところです」と評価する。 そして、佐藤がひときわ強調するのが4×400mリレーのメダルへの挑戦。東京五輪イヤーの日本選手権は5位でメンバー入りできなかったこともあり、「誰よりも強いと思っています」。昨年のオレゴンではアジア記録を出して4位。「前回は決勝に行くのがチームの目標でしたが、今年はメダルを狙ってきた。メダルの色にもこだわりたい」。 佐藤風雅、そして45秒00の佐藤拳太郎(富士通)、日本選手権Vの中島佑気ジョセフ(東洋大)と、過去最強トリオが個人400mで出場するロングスプリント陣。高野進以来の44秒台&世界選手権決勝へ。そしてマイルリレーで悲願のメダルへ。佐藤風雅はブダペストでそのすべてに挑戦する。

次ページ:

       

RECOMMENDED おすすめの記事

    

Ranking 人気記事ランキング 人気記事ランキング

Latest articles 最新の記事

2024.11.24

資生堂が4区を変更 パリ五輪代表・高島由香から石田萌笑へ/クイーンズ駅伝

◇第44回全日本実業団対抗女子駅伝(クイーンズ駅伝:11月24日/宮城・松島町文化観光交流館前~弘進ゴムアスリートパーク仙台、6区間42.195km) 全日本実業団対抗女子駅伝(クイーンズ駅伝)の区間エントリーの最終確定 […]

NEWS 積水化学が連覇か?日本郵政グループら女王奪還か?クイーンズ駅伝きょう12時15分号砲

2024.11.24

積水化学が連覇か?日本郵政グループら女王奪還か?クイーンズ駅伝きょう12時15分号砲

◇第44回全日本実業団対抗女子駅伝(クイーンズ駅伝:11月24日/宮城・松島町文化観光交流館前~弘進ゴムアスリートパーク仙台、6区間42.195km) 全日本実業団対抗女子駅伝(クイーンズ駅伝in宮城)は今日、宮城県松島 […]

NEWS 中大が総合トップ 吉居駿恭が27分44秒48の大学新記録!! 2、3組も組トップ占める/MARCH対抗戦

2024.11.23

中大が総合トップ 吉居駿恭が27分44秒48の大学新記録!! 2、3組も組トップ占める/MARCH対抗戦

◇MARCH対抗戦2024(11月23日/東京・町田GIONスタジアム) 明大、青学大、立教大、中大、法大の5大学が10000mレースで争うMARCH対抗戦2024が行われ、最終の4組で青学大の鶴川正也(4年)が27分4 […]

NEWS 遠藤日向が7年ぶりの10000m「長く感じました」五輪逃した悔しさにじみ「来年飛躍できるように」/八王子LD

2024.11.23

遠藤日向が7年ぶりの10000m「長く感じました」五輪逃した悔しさにじみ「来年飛躍できるように」/八王子LD

◇2024八王子ロングディスタンス(11月23日/東京・上柚木公園陸上競技場) 男子10000mに特化した八王子ロングディスタンスが行われ、最終8組はシン・ガルビア(インド)がインド新となる27分14秒88でトップを飾っ […]

NEWS 青学大・鶴川正也が27分43秒33でトップ! ラストの直線で逆転「絶対に勝ちきろうと思った」/MARCH対抗戦

2024.11.23

青学大・鶴川正也が27分43秒33でトップ! ラストの直線で逆転「絶対に勝ちきろうと思った」/MARCH対抗戦

◇MARCH対抗戦2024(11月23日/東京・町田GIONスタジアム) 明大、青学大、立教大、中大、法大の5大学が10000mレースで争うMARCH対抗戦2024が行われ、最終の4組で青学大の鶴川正也(4年)が27分4 […]

SNS

Latest Issue 最新号 最新号

2024年12月号 (11月14日発売)

2024年12月号 (11月14日発売)

全日本大学駅伝
第101回箱根駅伝予選会
高校駅伝都道府県大会ハイライト
全日本35㎞競歩高畠大会
佐賀国民スポーツ大会

page top